ワッハが4月から縮小される、ということで、
4階の「上方亭」という会場もなくなる見込み。
どうもこの落語会も、そのタイミングで休止する様子。
「前説」(南天)
スーツ姿で立ったまま話す。
別の仕事の後らしい。
年初らしく、「今年の抱負」といった話。
「ラクゴリラ」とは違う話をしていた。
パチンコの話はせず、
「話す人を増やそうと思う」や
月末の落語会の話を少し詳し目に。
「子ほめ」(生喬):△+
タカラヅカの「ベルバラ」を見に行った話などを軽く振り、
そことは特につなげずにネタへ。
以前2回くらいやったことがあるが、
ほぼ変えて普通の形で覚え直した、とのこと。
ほぼ「ネタ下ろし」らしい。
確かに隠居の仕込みが少し詰まりがちで、
まだ身に付いていない、という印象。
一般的なテキストから、特に大きく変えてはいないが、
飛び道具的なギャグも少しはあった。
例えば道で呼び止められた番頭さんが「町内の色男」と返す時に
仕草を付けるとか。
一度帰って再度竹やんのところに褒めに行くのは、
個人的にはやはり少しクドい感じがする。
夫婦の会話で特にギャグが入る訳でもないし、
道で思い出して取り返しに行く、で良いと思う。
子どもを褒める場面の上下はけっこう適当だったかも知れない。
「お人形さんみたい」は抱き上げて、座っていない首を揺すっていた。
シャレにならないが、動きが大きくこれはこれで面白い。
「かぜうどん」(南天):○-
今年の抱負の追加として「映画を見る」といった話や本の話を少し振ってネタへ。
そのマクラのおかげもあってか、
最初に遠くでうどん屋の売り声がする、
その後寄ってきて寒風吹きすさぶ中湯を沸かしている、という光景が
見えるように感じた。
このくすんだ風景に酔っ払いが割り込んでくる。
枝雀ラインの雰囲気は残っているが、
以前見た時に比べて不愉快になる部分は少なかった。
この酔っ払いが酔っ払い単体ではなく、
風景の中に多少溶け込んで存在する感じが出ていたからかも知れない。
「水を飲む」場面の「おひや」を巡るやり取りも、
皆無になったとは言えないが、少し不快感は和らいだ。
絡み始める前段で、酔っ払いが基本的に上機嫌な様子を見せている、
というのも一つの要素だと思う。
ただ「水/おひや」を譲る、気のいい男、といった酔っ払いの科白は少しクサいかなあ。
バクチの場面は兄貴分の人の良さ、
苦労人らしい気配りが良い。
うどん屋の子どもの話まで出すのは、若干押し過ぎの印象。
そこまでの情を深くする必要もないと思う。
「声が小さいと数が売れる」仕込みが若干弱いと思う。
「声が小さい」→「今度も儲かると思う」期待があるから
数が少なくて「あれ?」と思ったり、
お釣りもきちんと要求されたり、といった期待外れがある、
最後の最後に「声が小さい」理由付けのサゲ、というアウトラインだと思うのだが、
その全体像を特に明確に描いていなかったように思う。
ここの客ならば全体のストーリーを知っているから不要と判断したのかも知れないし、
全体のストーリーで笑わせるよりも、
「寒い空気」や「うどん屋と客との温かい関係性」を描写することに
南天の主眼があるからかも知れないが。
関係性について言うと、
うどん屋と最後の客が笑顔を見せ合うなど、
やはりちと暑苦しい、或いはホモっぽい印象、
無きにしもあらず。
対談「夕焼け日記」(生喬・南天)
「子ほめ」の話や「ワッハ」についての話を軽く、
その後は「今年の抱負」からの「弓道」の話など。