朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

「南陵忌」制定記念講談会 初日・昼の部

2012年08月20日 21時48分02秒 | 落語・講談・お笑い
先週金曜は昼から「雀のおやど」へ。
上方講談協会が3代目南陵の命日に合わせて「南陵忌」を制定する、ということで
その記念の講談の会が3日間昼夜、
計6回に亘って開催される。
東京から貞山が来演する、ということで初日昼の部に行ってきた。

開場予定時間の少し前に着いたが、
待ちが多く早めに開場したところだった。


「太閤記」より(南舟)

「太閤記」の続き読みで「般若寺の焼き討ち」のあたり。
最近、余裕が出てきたような気がする。
この話、家康が命からがら逃げ出したり、
汚い乞食に背負われたりするあたり、
如何にも家康をバカにして貶し、溜飲を下げる上方講談らしい。

「良いところですが、この続きはまた明日」で次につなげる、
続き読みの講談らしい切り方。


「太平記」より(南青)

楠木正成の物語。地でいろいろ虚実ないまぜな入れ事をしている。
死んだと見せかけた正成が実は生きており、
息子正行を因縁のある土豪のところに南朝に味方するよう
遣いとして派遣する、というところ。

これまた「この続きは」で切っていた。


「豊臣家の人々」より(左南陵)

加藤清正、福島正則といったところは次の日以降で語るらしく、
その前段の秀吉の「中国大返し」や姫路城での話など。

あまり上方講談らしくない人ではあるなあ。
あと、手で釈台を叩くのは少し引っかかる。


「義士外伝」より「忠僕直助」(一龍斎貞山)

やはり上方とは違うリズムなんだな。
直助やその主人(岡嶋八十右衛門)、
或いは直助の刀工の師匠など、
上方に比べて丁寧に描写している印象。

これはこれで興味深いな。


口上(貞山・南鱗・南左衛門・左南陵、司会南湖)

「雀のおやど」の狭い舞台に4人、
一段後ろに南湖が並ぶ。
左南陵を弄るあたり、「口上」というか「大喜利」みたいなところがある。

各自の南陵の思い出、
「初代南陵百回忌」と言いつつ、実は百回忌は一昨年だった、など。

普通に最後まで喋っていたが、
どうせ講談ファンが集まっているのだから手締めしたらいいのに、と思った。


「野狐三次」より(南華)

発端の部分。
木っ端売りに回っている三次が世話になっている店で買い取ってもらい、
その店で出された茶菓子を病気の母親に持って帰る、といった話。
「お涙頂戴」の感じが強いので、
あまり好きな演題ではないのだが。


「怪談・お紺殺し」(南左衛門)

繁昌亭の雀松との二人会と同じ演目。
繁昌亭より近いので、
どのあたりで男が殺そうとするか、や
捨てられる女の感情の変化などが分かりやすかった。


開場時は半分くらい詰まった程度だったが、
開演時にはほぼ満員。
平日昼からこの入りならば上々であり、
南左衛門も言っていたが、
貞山を通して東京に「大阪の講談会も盛り上がっている」と
思ってもらえるレベルになっていたかな、と思う。
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雀松・南左衛門二人会

2012年08月20日 08時41分53秒 | 落語・講談・お笑い
7月最後の金曜は、繁昌亭の雀松・南左衛門二人会へ。

座席指定で、2階の席をとったのだが、開演10分前で2階には私1人。
結局2階は7,8人。
上から見たところ、1階も7,8割の入り、という感じかな。
もっと見に来れば良いのに、と思いつつ、
あまり混み過ぎるのも好きではないのでこの程度の入りでも良いか、と思いつつ。


「七度狐」(優々):△

特にマクラも振らずにネタへ。
全体に端折ってやっていた。前座で15分だから仕方ないか。
煮売屋の場面なしで、石を投げたのが狐に当たる。
山道を行く場面も(「おおかみ」などなしに)あっさり庵寺に行く。
「大根抜いた」のサゲまで。

全体には明るく、丁寧にやっており、悪くない。
金貸しのおばんが「歯がない」のは面白いな。
わざわざ説明する必要はないと思うが。


「雷電の初相撲」(南左衛門):○-

土用の丑の日の話を少しして、
様々な変わった四股名の話から相撲のネタへ。

為蔵(後の雷電)の強さ、
宿屋の主、周囲の温かい目などが克明に描かれており、
テンポもよく運ばれており、良い。

最初に入門の依頼にいった部屋で殴られた八角政右衛門に初土俵であたり、
結局張り殺すことになるのだが、
「最初に殴られた」恨みはあまり感じられなかった。
この恨みがないのであれば、別に最初に「八角に殴られた」設定は要らないかも。


「寄合酒」(雀松):○

気象予報士らしく天気の話、オリンピックの話。
この辺りに軽く洒落を入れると、特に凝った洒落でなくてもプロらしく聞こえるな。

ネタは、特にボケで押すわけでなく、
丁寧に人物を変え、ごく普通の若い(ちょっと無茶な)連中の
日常を描いている感じ。
持ち寄り散財も、全くの日常、という訳ではないが、
ほんのちょっとした悪戯、というテンションで作っている。
兄貴分が「悪いことをしている」感じで突っ込んでいるが、
それとてそう強く突っ込む訳でもない。

いくつか耳慣れない科白を加えていたが、
良いもの、別に言わんでも良いだろうと感じたものが混在。
「鯛に犬の歯型が付いている」とか、何となく絵面として面白いし、
後で犬が取り返しにくる気持ちも分からんでもない。

鯛の料理の前に「分からんことがあったら源さん(だったか)に聞け」と
兄貴分が言っているのだが、
ここで兄貴分と別の人物を登場させる意義はよく分からんな。
別にそのまま兄貴分が突っ込んでいけば良いと思うのだが。

鯛の料理の「尾喰らわせ」「どたま喰らわせ」の誤解は、
そんな誤解はせんだろ、と感じてしまうなあ。
気にせずに押し切るしかないのかも知れない。

ごぼう、数の子・葱・棒鱈、酒の燗、鰹節と
ごく淡々と。
最後「すりこ木」は少し強めに。
「バット」が入り、一度怒った後少し冷め、再度さらに怒っていく、
という設定にしていた。


「怪談・お紺殺し」(南左衛門):◎-

「忘れた時に見台を叩く、客席をねめ回す」話。
以前天満講談席で聞いたものにプラスアルファされていた。

照明を絞り、高座の南左衛門にのみピンスポットを当てる。
ちょっとした細かい動きの印象が増幅されるようになり、
南左衛門が女の動きなどにしても非常に細かく設定していることがよく分かる。
或いは女を川に突き落とし、棒で上がってこないように抑えつける場面での
力の入り具合などがリアルで素晴らしい。

テキストとしては、「どこで女を殺そうとしたのか」が問題になるだろうが、
恐らく最初からだろう、と考えると、
今晩泊まる宿屋の名前を言う必要はないのでは、と感じる。
宿屋の名前を言っているから幽霊になってそこに行く、という想定に見えてしまうのだが、
別に付いていけば良い話だと思うし、
何となく理屈っぽく感じてしまった。

しかし宿屋の前まで付いてきている幽霊、男が気付いたらふっと消えるあたり、
上がってからの恐がらせ方など、流石。


「軒付け」(雀松):○

大阪市長の話を少し振り、浄瑠璃の話。
言葉が分かりにくい理由を「字を伸ばすから最初の子音を忘れてしまう」は
良い表現。

ネタは、細かいツッコミの科白などを色々入れていた。
面白いものではあるが、
最初の2人の会話については少し長く感じられた。
それだけが原因ではなかろうが、
「当てられた」の説明だ、ということを忘れてしまいそうになった。

「てんさん」が出てきての会話、
軒付けに行く場面は、細かいギャグやツッコミの科白がよくハマっていたと思う。
面々をタイガースの選手の名前にするのは、まあ、悪くない。
「金本さん」を「アニキと呼ばれるんやから…」まで言うのは、
行き過ぎかも知れないが、
雀松のあっさりした口調で、強くウケを求めずに言ってくる分には
あまり違和感なく聞けた。

「三味線裏」や「鰻の茶漬やなしに、おばんのこの茶漬で良い」といった
若干乱暴とも言えるギャグはなく。
まあ、これはこれで雀松らしい、バランスのとれたテキストだと思う。
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8月19日(日)のつぶやき

2012年08月20日 01時17分42秒 | つぶやき
06:28 RT from Keitai Web  [ 31 RT ]
今、この時代になっても前近代的な覇権主義を唱えている政治家がいる。今の日本には強い経済力があるから可能だと言う。バカじゃねぇのか。資源もない日本が、諸外国との貿易や協力関係によって出来た経済力だ。それと覇権志向は同時に両立なんかしねぇよ。(1988年)
赤尾敏botさんのツイート

06:43 from モバツイ
好天。不快なることは多けれど、晴朗なるは救いなり。

09:21 RT from Keitai Web  [ 2 RT ]
「社会派ギャグマンガ さよなら絶望先生がその歴史に幕を閉じました(享年30巻)」 blog.livedoor.jp/geek/archives/…
弁護士 村松 謙さんのツイート

09:27 RT from Keitai Web  [ 2 RT ]
A4サイズの紙1枚に1MBのデータを印刷してバックアップできるソフト「PaperBack」を実際に使ってみました gigazine.net/news/20120817-…
弁護士 村松 謙さんのツイート

09:53 from Tweet Button
鳩山の言っていることに違和感はないが、既に離党しているようなものだから、もう変わらないだろう。で、鳩山は総裁選で誰を支援するの?>時事ドットコム:野田氏再選なら離党も=鳩山元首相 jiji.com/jc/zc?k=201208…

09:55 from Tweet Button
首相経験者のこの発言は事実だわな。自民党の代議士として、この発言が適切かは兎も角。>時事ドットコム:「近いうち」解散、うそでいい=森元首相 jiji.com/jc/zc?k=201208…

10:08 from Tweet Button
全てが本末転倒。特に「勤労世帯の所得が下がっているから給付水準を引き下げる」は、最低賃金の抑制につながり、負のスパイラル(企業にとっては、一見正だが)に陥りかねないぞ。>Reading:生活保護給付水準引き下げなど検討へ NHKニュース nhk.jp/N43961y9

10:09 RT from web  [ 32 RT ]
大学の教授より、むしろ小学生の先生を大事にしなければいけない。小学校の先生が白紙の子供を教えるのだから。
田中角栄botさんのツイート

11:02 RT from Keitai Web  [ 49 RT ]
「人に威張れる立場を比較的楽に獲得できる職業である」ということ自体から、警察官と普通教育の教員には人格的にどうしようもないのが集まりやすい傾向があるだろうことは考えなくてもわかる。
ystkさんのツイート

16:52 from モバツイ
石橋で飲み。さて1週間、頑張りますか。

18:17 from モバツイ
帰路。金土に向けてネタ繰りたし。集中的に5,6席やる貴重な機会だし(笑)

18:19 RT from Keitai Web  [ 11 RT ]
全く同感。田母神と山谷えり子は外患誘致罪モノだ。---騒ぐ島を間違えている「日本の領土を守るため行動する議員連盟」 #BLOGOS blogos.com/article/45196/
町村泰貴さんのツイート

18:22 from モバツイ
「憂国の士」だと思うから腹が立つのであって、「ルサンチマンを抱えたバカどもの自己顕示」と考えれば、安全だが目立つ場所で活動するのは理屈に合っているでしょう。

21:22 from RakutenSuperRecommend
最終巻が届いた。単行本で見直しても、やはり「籍替え」でページをめくった時は「ぞくっ」とする。書下ろしの「第30X話」も違和感なく。 さよなら絶望先生(第30集) [楽天] a.r10.to/hAewzk #rbooks pic.twitter.com/AKIbYVqS

21:27 from Twit for Windows
「テレビ棋戦」って、NHK杯なのかな?しかし、凄い記録。谷川に勝ち数が追いついてしまう可能性があるんだなあ。>bit.ly/NPkXH9羽生二冠、1200勝を達成! お知らせ|お知らせ・イベント情報:日本将棋連盟

21:35 from Tweet Button
1905年の編入に触れるまでもなく、それ以前の話で充分歴史的な経緯の話は済むと思うのだがなあ。>「「竹島は日本の領土」を証明する動かぬ証拠が鬱陵島にあった」:イザ! iza.ne.jp/news/newsartic…

by kkmaru on Twitter
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