先週金曜は昼から「雀のおやど」へ。
上方講談協会が3代目南陵の命日に合わせて「南陵忌」を制定する、ということで
その記念の講談の会が3日間昼夜、
計6回に亘って開催される。
東京から貞山が来演する、ということで初日昼の部に行ってきた。
開場予定時間の少し前に着いたが、
待ちが多く早めに開場したところだった。
「太閤記」より(南舟)
「太閤記」の続き読みで「般若寺の焼き討ち」のあたり。
最近、余裕が出てきたような気がする。
この話、家康が命からがら逃げ出したり、
汚い乞食に背負われたりするあたり、
如何にも家康をバカにして貶し、溜飲を下げる上方講談らしい。
「良いところですが、この続きはまた明日」で次につなげる、
続き読みの講談らしい切り方。
「太平記」より(南青)
楠木正成の物語。地でいろいろ虚実ないまぜな入れ事をしている。
死んだと見せかけた正成が実は生きており、
息子正行を因縁のある土豪のところに南朝に味方するよう
遣いとして派遣する、というところ。
これまた「この続きは」で切っていた。
「豊臣家の人々」より(左南陵)
加藤清正、福島正則といったところは次の日以降で語るらしく、
その前段の秀吉の「中国大返し」や姫路城での話など。
あまり上方講談らしくない人ではあるなあ。
あと、手で釈台を叩くのは少し引っかかる。
「義士外伝」より「忠僕直助」(一龍斎貞山)
やはり上方とは違うリズムなんだな。
直助やその主人(岡嶋八十右衛門)、
或いは直助の刀工の師匠など、
上方に比べて丁寧に描写している印象。
これはこれで興味深いな。
口上(貞山・南鱗・南左衛門・左南陵、司会南湖)
「雀のおやど」の狭い舞台に4人、
一段後ろに南湖が並ぶ。
左南陵を弄るあたり、「口上」というか「大喜利」みたいなところがある。
各自の南陵の思い出、
「初代南陵百回忌」と言いつつ、実は百回忌は一昨年だった、など。
普通に最後まで喋っていたが、
どうせ講談ファンが集まっているのだから手締めしたらいいのに、と思った。
「野狐三次」より(南華)
発端の部分。
木っ端売りに回っている三次が世話になっている店で買い取ってもらい、
その店で出された茶菓子を病気の母親に持って帰る、といった話。
「お涙頂戴」の感じが強いので、
あまり好きな演題ではないのだが。
「怪談・お紺殺し」(南左衛門)
繁昌亭の雀松との二人会と同じ演目。
繁昌亭より近いので、
どのあたりで男が殺そうとするか、や
捨てられる女の感情の変化などが分かりやすかった。
開場時は半分くらい詰まった程度だったが、
開演時にはほぼ満員。
平日昼からこの入りならば上々であり、
南左衛門も言っていたが、
貞山を通して東京に「大阪の講談会も盛り上がっている」と
思ってもらえるレベルになっていたかな、と思う。
上方講談協会が3代目南陵の命日に合わせて「南陵忌」を制定する、ということで
その記念の講談の会が3日間昼夜、
計6回に亘って開催される。
東京から貞山が来演する、ということで初日昼の部に行ってきた。
開場予定時間の少し前に着いたが、
待ちが多く早めに開場したところだった。
「太閤記」より(南舟)
「太閤記」の続き読みで「般若寺の焼き討ち」のあたり。
最近、余裕が出てきたような気がする。
この話、家康が命からがら逃げ出したり、
汚い乞食に背負われたりするあたり、
如何にも家康をバカにして貶し、溜飲を下げる上方講談らしい。
「良いところですが、この続きはまた明日」で次につなげる、
続き読みの講談らしい切り方。
「太平記」より(南青)
楠木正成の物語。地でいろいろ虚実ないまぜな入れ事をしている。
死んだと見せかけた正成が実は生きており、
息子正行を因縁のある土豪のところに南朝に味方するよう
遣いとして派遣する、というところ。
これまた「この続きは」で切っていた。
「豊臣家の人々」より(左南陵)
加藤清正、福島正則といったところは次の日以降で語るらしく、
その前段の秀吉の「中国大返し」や姫路城での話など。
あまり上方講談らしくない人ではあるなあ。
あと、手で釈台を叩くのは少し引っかかる。
「義士外伝」より「忠僕直助」(一龍斎貞山)
やはり上方とは違うリズムなんだな。
直助やその主人(岡嶋八十右衛門)、
或いは直助の刀工の師匠など、
上方に比べて丁寧に描写している印象。
これはこれで興味深いな。
口上(貞山・南鱗・南左衛門・左南陵、司会南湖)
「雀のおやど」の狭い舞台に4人、
一段後ろに南湖が並ぶ。
左南陵を弄るあたり、「口上」というか「大喜利」みたいなところがある。
各自の南陵の思い出、
「初代南陵百回忌」と言いつつ、実は百回忌は一昨年だった、など。
普通に最後まで喋っていたが、
どうせ講談ファンが集まっているのだから手締めしたらいいのに、と思った。
「野狐三次」より(南華)
発端の部分。
木っ端売りに回っている三次が世話になっている店で買い取ってもらい、
その店で出された茶菓子を病気の母親に持って帰る、といった話。
「お涙頂戴」の感じが強いので、
あまり好きな演題ではないのだが。
「怪談・お紺殺し」(南左衛門)
繁昌亭の雀松との二人会と同じ演目。
繁昌亭より近いので、
どのあたりで男が殺そうとするか、や
捨てられる女の感情の変化などが分かりやすかった。
開場時は半分くらい詰まった程度だったが、
開演時にはほぼ満員。
平日昼からこの入りならば上々であり、
南左衛門も言っていたが、
貞山を通して東京に「大阪の講談会も盛り上がっている」と
思ってもらえるレベルになっていたかな、と思う。