朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

川柳・ブラック二人会

2010年12月20日 07時10分28秒 | 落語・講談・お笑い
昨日はトリイホールの川柳・ブラック二人会へ。
開場15分くらい前に着いたのだが、
既に4階の入り口から階段を使って3階まで並んでいた。
結局ほぼ満員の入り。
ブラックの会では、20人足らず、といった入りを見ていたので一安心。


「小町」(ブラ坊):△

この人、初めて見た。

軽く芸名の由来を紹介してネタに入る。
下手に振った時がちと深く、目が泳ぐのが気になる。
考えてみると、目が泳ぐのは師匠にもあるな。

全体に間の取り方なども不安定で聞き辛いし、
人物の一貫性もイマイチ。
ただ、職人の表情付けなどに、この人のニンの良さが出ているので、
慣れてくるともっと良くなりそう。
ブラックの弟子ということで、場数が少なそうなのが心配だが。


「オマン公社」(ブラック):○

マクラどんなんだったかなあ。忘れた。

ネタは、今の政治状況も少し組み込んでいる。
野田財務大臣、とか、民主党の人気が落ちている、とか。

「大阪ではオメ公社、九州ではボボ公社」は初めて聞いたが、
これは良い入れ事と思う。

国営ソープに来る客の描写が良かった。
この客が「やりたがっている」ベースがあるので、
役人の対応に対する苛立ちを観客が共感しやすかったのだろう。
このあたり、以前に聞いた時より良かった。
ただ「意味なく振り回す」感じは「ぜんざい公社」より弱く、
「それならばあちこち行かされても仕方がないな」と感じる部分はあった。
これはこのネタの限界かも知れない。

役人が「ごくろうさま」だったか、客を労うようなことを言っているのだが、
ここには違和感がある。
もっとさも当然のようにあちこちに行かせるものだろう。

サゲのあたり、「ぜんざい公社」のパロディーの感じが強い。
そこからは離れて、オリジナルのサゲに持っていっても良いと思う。
あと、サゲの持っていき方は少しくどい。


「漫談」(テント):○-

至近距離で見ると、少し老いを感じた。
「忠臣蔵」の映画の筋をメインに進めていくもので、
「ギョッ」とか「どんなんやねん」「こんなんやねん」の繰り返しのギャグ、
といった面は弱かったように思う。
この人のずれた味は出ていたと思うが、
昔見た時に比べて、客席の空気を読んでいるように感じた。
個人的には、
客席を見ずに自分のペースで自分のやりたいようにするのが
この人の味だと思っていたので、
少し意外。

筋ではあまり盛り上がらなかったので、最後に人間パチンコ。
うーん、昔見た時ほど爆発力を感じられなかった。


「ガーコン」(川柳):○+

相変わらず元気に歌う。ブラ坊より声が通るのは流石。

ところどころの説明が不安定だったり、
「空の神兵」の音程が少し揺れたりと、
老いを感じるところはある。
だが以前に聞いた時より細かい説明が増えていたり、
「ラバウル小唄」を入れて金正日の話をしたり、と、
いろいろ手をつけているのは素晴らしい。

ジャズで楽器の真似をするところ、今まで気付かなかったのだが
演奏する形だけでなくベースで「うなり」を入れるなどしており、
非常に芸が細かい。
立ち上がっての乗るところ、脱穀機も流石。

本人も言っていたが、90まで出来そうだな。


「G&G」(雀三郎):△+

マクラは「歌手」をやっている噺家の話を少し。

個人的にはこのネタ、あまり出来が良いとも思えないのだが。
歌うまでの会話にしても、さして爆発力のあるギャグがある訳でもない。
「鹿田さん」という名前が出てくるが、これ、
故染語楼のことか?

替え歌にしても、そこまで弾けたものでもない。
程が良いネタだとは思うが、
このメンバー、このネタ並びの中では力不足。


「漫談」(元気いいぞう):○

雀三郎が終わって見台、座布団、メクリが片付けられる。
何だろう、と思っていると裸(パンツと靴下は履いている)に
腹巻を巻いて出てきた。
「バドガール」という設定らしいが、ずれて乳首が見える。
「痴漢の歌」やら気違いじみたことをいろいろやった挙句、
ずれるのを生かして「共産党に乳頭」。

…私は彼の突き抜けた感じが好きで満足したが、
あまり見慣れていない多くの客は引いていたように思う。


「ジャズ息子」(川柳):○

少しつっかえるところ、自分の言ったギャグで笑ってしまうところがあった。
それも含めて愛嬌になってはいたが。

義太夫もきちんとした雰囲気があって良いのだが、
やはりジャズが素晴らしい。
若い頃に繰り返し聞いていたものが、身からしみ出す感じ。
目を剥き、顔を真っ赤にして唸られたり歌われたりした日にゃ、
そりゃ笑わな仕方がない。


「演歌息子」(ブラック):○-

「最初負けているときはアメリカの軍歌は暗かった」というマクラは、
「ガーコン」のパロディなのだが、
そこがあまり伝わっていなかった気がする。
さすがに本編でギャグを入れていくと伝わっていた。
「吹き落とせ」に対する「唸り落とせ」は面白い。

父親の「(今挙げた歌手は)皆在日じゃないか」に対する倅の説明がクドく感じられ、
「八紘一宇です」がなかったのは残念。
個人的には、このギャグは不可欠だと思うんだけどなあ。


終演後、ブラックが「落としていった」CDを1500円出して拾った。
帰宅して「転校せえ!」を聞いたが、うん、これは普通は販売できねえや。

なぜか「落語天国」では扱っているようなので、とりあえず。
(画像をクリックすると「楽天」のページに飛びます)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12月19日(日)のつぶやき

2010年12月20日 01時30分47秒 | つぶやき
05:58 from Tweet Button
「アルコールの過剰な摂取は肝臓への悪影響」と言われているが、その部分は軽視されるんだろうな。やれやれ。>赤ワイン:脳機能改善、マウスで神経細胞増殖 名古屋市大 - 毎日jp(毎日新聞) http://t.co/b4wu0NN via @mainichijpnews
07:09 from Twit for Windows
「ポピュリズムへの反撃」(山口二郎)に着手。今の状況と今後の展開を見る視点が得られそう。
07:18 from Twit for Windows
うわぁ、災難だ…。http://bit.ly/gPgVdB時事ドットコム:「取手ちょうどよかった」=包丁に「柏で実行」-無差別刺傷容疑者・茨城県警
08:10 from web
九州乗りつぶしの時に乗ったなあ。夜行列車を利用する時代は終わっているのかな。>JRドリームにちりん廃止 大分―延岡間は後継なし http://t.asahi.com/wlt
08:32 from web
普天間に残るよりはベター、というのは分からない理屈ではないのだが。さらなるベターがあると思うし、どのあたりが落としどころか、はもう少し考える必要があるだろう。>菅首相、辺野古「ベター」発言への批判に釈明 http://t.asahi.com/wrf
08:36 from Tweet Button
こういう事件があれば、本来ならば対中国で連携できるはずなのに、それができない状況。一国で解決しようとする武装主義者どもが足を引っ張る。>中国漁船:韓国警備艇に体当たり 50隻が違法操業 - 毎日jp http://t.co/dytJB5R via @mainichijpnews
08:40 from Twit for Windows
「なみはや亭」、文珍の「蔵丁稚」。何じゃこりゃ。無駄な間投詞が多い。言葉遣いが変。こんなのが良いと、皆思っているの?誰からも相手されない、単なる裸の王様なのかな?
11:03 from web
早く示談にして、早く舞台に復帰した方が良いと思うんだけど。>【日刊スポーツ】海老示談拒否!法廷決着へ http://bit.ly/giHZMn
11:31 from モバツイ
外出。好天。旭屋でちょっと仕事関連の本を見繕っていくかな。
13:19 from モバツイ
TORIIホール。さすがに3階まで並んでいる。
18:15 from mixi ボイス
ブラック川柳二人会終わって梅田。ブラ坊「小町」ブラック「オマン公社」テント「漫談」川柳「ガーコン」雀三郎「G&G」元気いいぞう「漫談(?)」川柳「ジャズ息子」ブラック「演歌息子」。元気いいぞうは飛び入り。…落語会じゃない。
18:47 from モバツイ
飲みながら国年択一解き直し。やはり振替加算は危なっかしい。まあ、それを再認識できりゃ、それはそれで良かろう。
20:47 from Twit for Windows
帰宅。疲れた~。さて、明日からまた仕事じゃ。
by kkmaru on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする