今月の歌舞伎座は忠臣蔵の通し。
「九段目」のない忠臣蔵を「通し」というのは、
文楽好きの私には無理があると思うのだが、
まあ、仕方がないとしましょう。
先週の「七段目」(これも吉右衛門の上出来)に続いて、
昨日は「五段目+六段目」を見てきた。
落語では「中村仲蔵」や芝居噺のマクラの「カンペイ式」とか。
細かいところでは米朝「鹿政談」の「薬はなきかと懐中を」や
「五段目で死なないのは猪だけ」という川柳とか。(正式なのは忘れた)
勘平は菊五郎。良い出来。
勘平は「自分が舅を殺した」と思っている、ってのがポイントなんだろう。
そうしないと、なぜ切腹するのかよく分からない。
切腹に至る「申し訳なさ」、切腹した後の話し方など、十分満足した。
しかし何といっても、吉之丞の老母が秀逸。
お軽を心配するところ、勘平に遠慮しつつ、舅殺しを責める感情の動きなど、
きっちりとしたベースになっていたと思う。
こういうこってりとした脇役がいないと、芝居は深まらないなあ。
2時間の幕だったが、あまり長く感じず、満腹。
「九段目」のない忠臣蔵を「通し」というのは、
文楽好きの私には無理があると思うのだが、
まあ、仕方がないとしましょう。
先週の「七段目」(これも吉右衛門の上出来)に続いて、
昨日は「五段目+六段目」を見てきた。
落語では「中村仲蔵」や芝居噺のマクラの「カンペイ式」とか。
細かいところでは米朝「鹿政談」の「薬はなきかと懐中を」や
「五段目で死なないのは猪だけ」という川柳とか。(正式なのは忘れた)
勘平は菊五郎。良い出来。
勘平は「自分が舅を殺した」と思っている、ってのがポイントなんだろう。
そうしないと、なぜ切腹するのかよく分からない。
切腹に至る「申し訳なさ」、切腹した後の話し方など、十分満足した。
しかし何といっても、吉之丞の老母が秀逸。
お軽を心配するところ、勘平に遠慮しつつ、舅殺しを責める感情の動きなど、
きっちりとしたベースになっていたと思う。
こういうこってりとした脇役がいないと、芝居は深まらないなあ。
2時間の幕だったが、あまり長く感じず、満腹。