「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

(MLB)レンジャーズ悲願のワールドシリーズ初優勝のための㊙大作戦と翔平君の深謀遠慮とは❓<2024.1.2

2024-01-03 19:06:20 | MBL & プロ野球

この記事は結構長いです。
レンジャーズは、長いこと田舎のダメチームでした。
2010年1月23日にオーナーのトム・ヒックスが球団売却を決意しました。買い受けたのは球団社長であるノーラン・ライアンらが共同経営する投資グループです(5億ドル以上)。
ノーラン・ライアンは、誰でも知っているメジャーの大エースです。現役最後の5年をレンジャーズでプレーしました。
球団購入にあたって心に期するものがあったと思います。

その年(2010年)悲願のリーグ優勝を球団創設50年目で達成しました。ワールドシリーズは、ジャイアンツに1勝4敗で敗退しました。
翌年(2011年)、連続リーグ優勝を達成しました。しかしワールドシリーズは、またもやカージナルスに3勝4敗で敗れました。その後、低迷します。

2016年5月20日レンジャーズは、当時の球場を退去することが報じられました。同年の選挙の日に官民共同による新球場の建設が承認されました。これは大型の再開発計画です。

『球場周辺に新たなショッピングモール、ロウズ・ホテル、ボールパーク・ヴィレッジが計画された。旧球場はフットボールおよびサッカーの球場に改修されることとなった。』
グローブライフ・フィールド
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89

このようなビッグ・プロジェクトが実行され、球場建設資金のために市が5億ドルの債券を発行し約30年かけて回収しようという計画です。

つまり資金回収計画のためにも観客動員数の増加のためにもワールドシリーズ優勝は、絶対的な要望と言えます。再開発計画が成功するかどうかは、レンジャーズの成績に大きく関係しています。

そこで『悲願のワールドシリーズ初優勝のための㊙大作戦』が実行されました。
(前振りが長かったでしょう❓しかし、これを書かないと㊙大作戦が必要とされる背景が分かりません。)

『選手、フロント、オーナーが一丸となって手にした初の頂点――実は健全なレンジャーズの「カネで買った優勝」』
2023/11/2(木) 16:57配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f284e92947429bba5288bc653d9e0194e4ed198
『昨年まで6年連続負け越しだったレンジャーズが世界一になったカラクリ【メジャー2023「データ野球」の内幕】』
2023/12/23 09:26
https://news.goo.ne.jp/article/nikkangendai/sports/nikkangendai-1004031.html

まずは、選手の補強を始めます。
2021年オフにコーリー・シーガー、マーカス・セミエン両内野手とジョン・グレイ先発投手を獲得します。
『内訳コリー・シーガー10年3億2500万ドル、マーカス・セミエン7年1億7500万ドル、ジョン・グレイ4年5600万ドルなど総額総額5億ドル(約667億円)以上』

これでは終わりません。次はフロントの強化を行います。
2005年10月に28歳41日でレンジャーズGMに就任したジョン・ダニエルズを編成本部長に降格させ、20年12月にクリス・ヤング氏がGMに就任します。
『MLB=レンジャーズ、新GMに元球宴右腕ヤング氏が就任』
2020年12月5日
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN28F05R/
更に❓
『ダルビッシュら獲得に尽力 “親日家”レンジャーズ首脳が解任、NPB選手獲得に影響か』
2022.08.18
https://full-count.jp/2022/08/18/post1266112/
ジョン・ダニエルズ編成本部長とクリス・ウッドワード監督を解任します。

クリス・ヤング氏がGMと編成本部長を兼任します。しかしクリス・ヤング氏にその能力があるわけではありません。経験値と言う意味では未知数です。要はフロントの強化のために前任者を排除したと言うことでしょうね❓
デイトン・ムーア特別顧問を招聘します。
デイトン・ムーア氏は、2006年6月ロイヤルズのGMに就任し10年かけてチームを作り2015年には30年ぶりとなるワールドシリーズ制覇を果たしました。
権限は、クリス・ヤング氏にありますが実質的にレンジャーズの強化を行ったのは、デイトン・ムーア特別顧問だと思います。

そして監督には引退していた名将ブルース・ボウチー氏を(多分、無理やり)招聘しました。これが2022年8月です。

2022年オフも選手の獲得は続きます。
先発投手
ジェイコブ・デグロム5年1億8500万ドル(失敗)
ネイサン・イオバルディ
アンドリュー・ヒーニー

これでも、まだ終わりませんよ❓
2023年シーズン途中のトレード
先発投手
ジョーダン・モンゴメリー
マックス・シャーザー(失敗)
セットアップを担ったアロルディス・チャップマン
『総額8億ドル以上の補強費を大盤振る舞いしました』

何と❓
2021年オフの強化から始まって先発投手を6人も補強しています。
その結果❓
レンジャーズの先発投手 ※元からいた選手◎強化で獲得した選手
◎マックス・シャーザー
◎ネイサン・イオバルディ
※デーン・ダニング
◎アンドリュー・ヒーニー
◎ジョーダン・モンゴメリー
※マーティン・ペレス
◎ジョン・グレイ

はい!この通りです。
故障したジェイコブ・デグロムはレギュラーシーズンでは役に立ちませんでした。レギュラーシーズン終わりで故障したマックス・シャーザーもプレーオフでは役に立ちませんでした。

しかし、湯水のごとく資金を使い集めた豊富な先発投手陣が見事、ワールドシリーズ優勝を示現しました。
アストロズとのリーグ優勝決定戦では、大金をはたいて獲得したコーリー・シーガーが最終戦で5打数3安打1四球・1HR1打点の大活躍で勝利に貢献しました。
ワールドシリーズでも大活躍してシリーズMVPに選ばれました。

大金をはたいてかき集めた選手たちが意気に感じてチーム一丸となって優勝を目指して戦った結果のワールドシリーズ初優勝でした。
もちろん名将ボウチー監督の采配も貢献したでしょうね❓

※これが必ずしも成功するわけではありません。
NYメッツも同じことをしましたが、シーズン前半で脆くも失速して沈没しました。やっぱりフロントの抜群の手腕は不可欠です。オーナーが金を出せば、いいと言うものではありません。

※大谷翔平君がドジャーズに確認したのは、この点です。
大金を払って優勝する気があるかどうか❓
念入りに確認したでしょうね❓
チームの補強費を少しでも助けるために年棒のほとんどを引退後の後払いに回しました。
大谷翔平君ほどワールドシリーズ優勝を強く望む選手は、他にはいないと思います。

※ドジャースは、今年シーズン半ばでいい位置にいればシーズン中のトレードで(多分・投手の)補強に動くと思います。レンジャーズは、そうやって獲得した投手が優勝に大きく貢献しました。
(シーズン後半には現時点では去就不明ながらカーショウも復帰する予定です。)


※関連記事目次
項目「MBL & プロ野球」目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/11328fcdd47caf7c999058799251da3b



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