去年の過去日記からザポリージャ戦線トクマク付近のロシア軍の防衛網を見てみます。
記事
BBCによる現在の戦況解説<ウクライナ紛争2023年10月4日
https://smcb.jp/diaries/9144251
ウクライナ軍が南部・ザポリージャ戦線でロシア軍の防御ラインを一部突破の模様、そして冬の戦い<ウクライナ紛争2023年9月
https://smcb.jp/diaries/9137391
BBC制作略図
ザポリージャ戦線のロシアの防衛網
https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/18621/production/_129837899_russiansatellite3.jpg
ロシア軍が建設したトクマクを中心とする防衛網は、深さ約30km、トクマクの外側の防衛ラインまで含めると、4重構造の巨大で強力な防衛ラインではなく、防衛網と言うべき、飛んでもない代物です。
<概略>
一番上の白の破線部分⇒1番北の最初の防衛ライン(ロボテイネ村付近)
トクマクから北に30km位の位置
第1防衛線⇒北から2番目の防衛ライン
第2防衛ライン⇒北から3番目の防衛ライン
トクマクから北に5km強の位置
一方、ポクロウシクPokrovsk付近の略図を見てみます。
2024.08.25
ドネツク州西部の状況は悪化の一途、ロシア軍はクラホヴェ方面でも前進
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/situation-in-western-donetsk-region-continues-to-deteriorate-russian-forces-advance-towards-krahove/
ロシア軍は、デイミトロフМирноградまで目見当で3km程度まで接近しています。
ポクロウシクPokrovskまで10km程度。
仮にトクマクと同じ程度の防衛網をウクライナが建設するつもりなら、アウデイーイウカ市街の西10km程度の位置に一番外側の防衛ラインが必要です。
大きな2つの貯水池の北側に線を上に引いたあたりが第2次防衛ラインでしょう。(あれば、です)
今、ロシア軍はポクロウシクPokrovskまで10km程度の地点にいます。
BBC制作のトクマク付近のロシア軍の防衛網なら第2次防衛ランを突破された内側です。
それでもロシア軍は、更に最後の防衛ラインとトクマク自体を取り巻く最後の防衛ラインがあります。
ポクロウシクPokrovskは、これと比較すると外側の第1次・第2次防衛ラインを突破されて、最後の3番目の防衛ラインで防衛しなければ、ならない位置までロシア軍に接近されています。
ザポリージャ戦線でウクライナ軍が第1次防衛ラインを突破するのに要した期間は、約3か月です。
ポクロウシクPokrovskでは、ウクライナ軍は後退しながら約6か月防衛を続けてきました。
しかしとうとう、最後の防衛ラインも突破されて市街地の周囲を囲む防衛ラインだけになりました。
しかし、その周囲にどの程度の防衛ラインが建設されてるのかが不明です。
これまでの所では、きちんと建設された防衛ラインらしき防衛施設はありませんでした。
あれば、ロシア軍は貯水池の西側には来ていないと思います。
ザポリージャ戦線でのロシア側のトクマクや今回のポクロウシクPokrovskのような地形的要害のない平野の拠点を防衛するなら、トクマクのような防衛ラインが必要だと言うことです。
それが、そもそも建設されておらずロシア軍がポクロウシクPokrovskまで10km地点まで進出して、しかもポクロウシクPokrovskまで防衛ラインらしき防御施設が見当たりません。
こんな場所を兵力と火力に劣るウクライナ軍が防衛することは、不可能です。
ロシア軍が、まだ攻撃しないのは進撃が急でしたので補給ラインの整備とか防衛用の設備の建設とか、周辺の制圧などをしているのであろうと思います。
デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskの住民避難もまだ続いています。
住民避難が終わればロシア軍は、滑空爆弾を撃ち込み砲撃を開始するでしょう。
今は地域住民を戦闘の巻き添えにしないために待機している状態です。
まるで防衛ラインらしき設備が見当たらない以上、滑空爆弾を撃ち込み砲撃して軍事施設を破壊すれば、すぐに市街戦が始まると思います。
もし防衛ラインがあるのなら・・・
◎フロデイフカHrodivka
ムイコラフカMykolaivka
クラスヌイ・ヤルKrasnyi Yar
クルテイ・ヤルKrutyi Yar
◎ノヴォホロデイフカNovohrodivka
このラインにあるはずです。
ほぼ全部の地域で市街戦が行われていますから、防衛ラインはありません。
ここを突破すると後は、剝き出しの市街地(デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovsk)があるだけです。
つまり、もうほぼ防衛不能です。
ほぼ終わっているというわけが分かりましたか❓
<ザポリージャ戦線のロシアの防衛網>
https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/18621/production/_129837899_russiansatellite3.jpg
※ウクライナ軍は、図では「第1次防衛ライン」の外側で進撃を阻止され反撃作戦は、失敗に終わりました。
この略図と見比べると、あるべきものが何もないでしょう❓
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
クルスク侵攻作戦について西側諸国が何を言うか待っていましたが、ほぼコメントらしいコメントは聞こえてきません。
ウクライナ政府や軍関係者とウクライナ万歳組の騒ぎが聞こえるだけです。
唯一見たのが、ドイツのシュルツ首相・・・
「事前に連絡は、なかった。ウクライナ支援は続ける。」
これだけです。
https://jp.reuters.com/world/ukraine/4VKSBDLCPJNIVLQHTR4J2PXLHU-2024-08-21/
チェコの大統領
公正な和平は幻想、ウクライナとロシアを止めるのに妥協的解決策が必要
https://grandfleet.info/european-region/a-fair-peace-is-an-illusion-compromise-solutions-are-needed-to-stop-ukraine-and-russia/
ほぼ、アバウトな玉虫色の発言です。
聞いて何か意味があるわけでもありません。
Washington Postの記事
2024.08.24
避難を迫られるポクロウシク、東部を犠牲にしたクルスク侵攻を疑問視する声も
https://grandfleet.info/us-related/pokrovsk-forced-to-evacuate-voices-questioning-invasion-of-kursk-at-the-expense-of-the-east/
特に何かと発言の多いEUやフランス、ポーランド、エストニアも沈黙しています。
発言したくてもしようがないと言うことでしょう。
越境攻撃を誉めれば、確実にロシアが何らかの報復すると思います。
本当は批判したいのだろうと思いますが、批判するわけにもいかないでしょう。
軍事的な合理性もなく成功の可能性も分かりません。
何より何故ドネツクを捨てる危険を冒すのかが理解できません。
私は個人の立場だから、アレコレ書けますが公的な立場にあれば、ノー・コメントだと思います。
今のままだとドネツクを放棄することになると思います。
そして、結果としてクルスクから追い払われてしまえば虎の子の機甲部隊と予備兵力を使って何をやっていたんだ❓と言う話になります。
航空万能論のコメント欄を見ていても、ぼちぼちとロシア軍が機甲部隊を破壊したり、ウクライナ兵の投稿の映像も出てきているようです。
誘いこまれたエリアでウクライナ軍が、ロシアが予定した通り削られつつあるようです。
ゼレンスキーは、「露西部クルスクでの作戦は順調」と発言しています。
https://www.sankei.com/article/20240825-TWMIE7XSVJNDJHAKWHIAW6P73I/
ウクライナ軍の機甲部隊が壊滅しても「クルスクでの作戦は順調」と言うつもりなのか❓と疑います。
さっさと機甲部隊だけでも撤退させないと、本当に壊滅すると思います。
さっさとロシアに負けるつもりなら意味が分かりますが、勝つ意思があるのなら、まるで意味不明です。
こんな状況だから西側諸国もコメントの出しようがないのであろうと思います。
今となっては、問題はクルスクのウクライナ軍が壊滅するかどうかではなく、その後ロシア軍がスームイ州に雪崩れ込むのか、それとも国境で勘弁してくれるのかの問題のように思います。
ゼレンスキーは緩衝地帯の設置が目的だと、いったんは発言しました。
ロシアに逆緩衝地帯を設置する格好の口実を与えてしまいました。
「危ないからロシア国境から30km~40km緩衝地帯を設置します!」
とロシア軍が言っても全然不思議ではありません。
クルスク州を荒らしまわって追い払われば、それも仕方ないですね❓
ウクライナ軍がクルスク州で頑張れば、ウクライナの方が緩衝地帯を設置できます。
聞こえてくる「うわさ」が本当なら、難しいような気もします。
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
今、大雑把な戦場を区分けするとザポリージャ戦線、ドネツク戦線(①南部・②中部・③北部)、クピャンスク戦線、ハルキウ北部戦線があります。
ここに今回、クルスク戦線が加わりました。
7月の各戦場の戦況を振り返ると、非常に活発にロシア軍が攻撃していたのがドネツク中部です。活発に攻撃していたのが、ドネツク南部です。他は、それなりと言う印象でした。
休養期間と補給や補充の期間だったのかな・と思います。
ウクライナ軍がクルスク侵攻作戦を開始してからは、ドネツク州他の戦場では、ウクライナ軍の活動は低下しているようです。
クルスク戦線の目途がつくまでは一時休止継続と言うことでしょうね。それは当然でロシア軍としてもクルスク戦線に優先的に武器弾薬、砲弾やミサイル・ドローンなどを割り当てる必要があります。
そのような事情もあってか、現在活発にロシア軍が行動しているのは①と②の戦場です。
その中でも①は、全くペースを落とさずノン・ストップで攻撃を続けています。
①には、トレツクТорецьк~ニューヨルクNiu-York方面とポクロウシクPokrovsk戦線があります。
②のマリンカMar'inkaを中心とするドネツク南は、イーブンペースで攻撃を続けています。
じりじりと西に面的に進出しています。
最新の略図
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/situation-in-western-donetsk-region-continues-to-deteriorate-russian-forces-advance-towards-krahove/
略図の2枚目です。
予定通り順調に進撃しているように見えます。
①のドネツク中部は、おそらく兵力を増強して一気に攻め切る構えのように見えます。特にポクロウシクPokrovsk戦線はロシア軍の進撃が早く、途中の拠点でウクライナ軍が抗戦しても長くもちそうに見えません。
10月には、デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskの周辺や市街地で激戦になりそうな状況です。
市街地まで接近してしまうと晩秋のぬかるみの季節でも戦闘を継続できます。
これがロシア軍の予定(または狙い)だろうと思います。
ウクライナ軍の状況が良く分かりません。
状況によっては、もっと早まる可能性すらあります。
そしてトレツクТорецьк~ニューヨルクNiu-York方面では、ロシア軍は市街戦を遅くとも10月までには終わらせて、コンスタンチノフカКостянтинівкаに向けて進撃を開始しそうです。
今年も半分以上が経過して晩秋のぬかるみの季節まで3か月程度になりましたから、それに合わせて他の戦場でも軍事行動をすると思います。
今は、まずはクルスク戦線とドネツク中部戦線に注力だと思います。
クルスク戦線に目途がつき次第、どこかもう1か所兵力を増員して攻撃するかもしれません。
可能性が一番高いには、コンスタンチノフカへの進撃に合わせて③のドネツク北部戦線を攻撃するかもしれません。
今となっては、はっきりしているのはロシア軍の第1目標はドネツク州制圧のようです。
その意味では、ウクライナ軍のクルスク戦線を開いて東部戦線のロシア軍を引き付ける作戦は、完全に空振りでした。
それどころかドネツク中部戦線では、兵力を増強して一気に攻め切る構えになりました。
ドネツク中部戦線では、ロシア軍は勝勢と言っていいと思います。
結局、無理ゴキなクルスク攻撃が、かえってドネツク中部でロシア軍を呼び込むことになってしまいました。
ウクライナ軍が、最初からそうする心算であったのか・は不明です。状況を見るとドネツク中部は防衛を放棄する心算だったように見えます。
今はロシア軍は、クルクス戦線の戦況を見ています。
もしクルスク戦線でウクライナ軍が不利な状況が生まれれば、ロシア軍は再び積極的な活動に入ると思います。
※考えてみると今のウクライナの戦力で全部の戦場で戦い全部の領土を守るのは、もはや不可能です。だから一部領土を放棄するつもりなのかもしれません。そう考えないと危機的なドネツク中部戦線を放置している説明が付きません。それを見越したロシア軍が、ゼレンスキーの気の変わらないうちに一気にドネツク中部戦線を攻め切ってしまおうという流れなのかもしれません。
切り捨てられる地域住民や防衛しているウクライナ軍にしてみれば、たまったものではありませんけれど❓
中々、聞こえの良い言い訳をしています。
『ゼレンスキー氏「露西部クルスクでの作戦は順調」 プーチン氏との交渉模索の意向も』
2024/8/25 16:54
https://www.sankei.com/article/20240825-TWMIE7XSVJNDJHAKWHIAW6P73I/
ドネツク州のことはゼレンスキーにとっては、既に過去形なのかもしれません。
ゼレ某
『ドネツク❓あれ、ロシア領だよ!』
と言いだしそうな気がしています。
(だからドネツクから撤退してもウクライナ軍が負けたことにはなりません。停戦と友好のために自主的にロシア領から退去したことになりそうです❓)
こんな与太話みたいなコメントを一々記事にするメデイアも相当おかしいですね❓
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑥
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27
大谷翔平、第4打席に左手首付近に死球 ベッツの2ランで生還
https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202408260000106.html
結構、痛かったようですね。怪我をしていなければ、いいんですが。この死球の次にムーキーが勝ち越し13号2ランでドジャースが勝利。一応、勝利に貢献しました。
昨日だったら良かったんですが。
昨日は勝ち越し41号2ランが空砲になりました。
アーロン・ジャッジ
ヤンキース10 - 3ロッキーズ
https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202408260000186.html
4打数2安打3打点1四球、50号2ラン 51号ソロ
ジャッジは、引っ張りオンリーかと思っていたら逆方向にも打ちます。やはり打撃技術がさらに進歩したと言うことなのだろうと思います。打率の向上がそれを示していると思います。出塁率も大幅に向上しています。パワー+技術ですから、これは凄いです。
段々、宇宙人の領域に入ってきました。
※これで・・・(400塁打、100長打)
338塁打(129試合)
160試合なら⇒💮💮💮「419」💮💮💮塁打ペース
82長打
160試合なら⇒💮「101・7」💮長打ペース
51HR
160試合なら⇒💮「63・25」💮HRペース
400塁打は、到達しそうな勢いになってきました。
63HRは、自己記録を更新するア・リーグ記録になります。
大分、打率で差があり難しいですが現在、ダントツの二冠王
MVPは、ほぼ確定ですね!
ほんとに凄いです!凄すぎる!
それも当然!比較対象は、もうベーブ・ルースしかいません。
21世紀のベーブ・ルースかな❓
今年ファンは、歴史的快挙を見るでしょう。
※関連記事目次
項目「MBL & プロ野球」目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/11328fcdd47caf7c999058799251da3b
家計直撃 値上げ 関連ニュース
https://www.jiji.com/jc/v7?id=202111neage
世間に疎いものですから、知りませんでしたが凄い!値上げの数々。
コンビニのおにぎりとチョコレートの値上げくらいしか知りませんでした、何から何まで値上がりしていますね❓
これが日銀のインフレ誘導と円安誘導の結果です。
これで世間の人は、腹が立たないのだろうか❓
兵庫県たつの市「真夏のひな祭り」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024082600295&g=soc&p=20240826bo01&rel=pv
記事
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024082600295&g=soc
今ひな壇を置く場所も大変ですから簡易ひな壇があるようです。
残してほしい日本の古き良き光景ですね。
「八朔のひな祭り」
戦国時代の1566年1月、室山城主・浦上氏の婚礼の夜、対立関係にあった赤松氏の急襲で落城し、討ち死にした花嫁の鎮魂のため、亡くなってから半年後の8月にひな人形を飾ったのが始まりと言われる。戦後途絶えていたが、20年ほど前に復活した。