「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ロシア国内の微妙な政治的雰囲気<2023・2・23>

2023-04-01 19:05:00 | ウクライナ紛争

去年から目立ち始めた、ワグネルのオーナー。
今年になり、政権との距離感が出てきました。
囚人兵を使い捨てにして、バフムートの戦場では、一定の成果を出しました。
ロシア軍との距離感が出始めました。と言うよりワグネル潰しを始めました。
かなり、強烈に軍部批判をしてきたからです。
それは、ロシアでは禁止されていますが事実です。
ロシア軍は失敗し、ハルキウ州とヘルソン市から撤退しました。
唯一、前進したのがドネツク州バフムートの戦場です。
ここら辺から、ロシア軍との関係に陰りが出てきました。

政権は、ワグネルを使い捨てにしたいのですね?
ところが、ワグネルのオーナーは自分の配下を持っています。多分、海外での傭兵稼業でかなりの資産も持っているでしょう。元々、傭兵稼業の方が本業ですから。
簡単に暗殺できるような、存在ではありません。
それに、いざとなればアフリカに戻ることもできます。

そこで、ロシア軍はワグネルにプレッシャーをかけるためウクライナにいるワグネルの部隊に砲弾の供給を絞る作戦に出ました。それを暴露されてしまいました。しかし、やはり砲弾の供給は、されないようです。

ロシア国内では、ロシア国防相や参謀総長よりワグネルのオーナーの方が、特に過激右翼や退役軍人に人気があるでしょう。

そこで?
「ロシア正規軍に弾薬供給圧力を ワグネル創設者、国民に要請」
2023年2月22日 22:35 発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ウクライナ ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3452586?cx_part=top_topstory&cx_position=3

国民に訴えかけました。
ほぼ、ロシア国防相と参謀総長に宣戦布告したのと同じです。ロシア国防相と参謀総長が無能であるのは、多分多くのロシア国民は、知っているでしょう。これまでも散々、ロシア軍の無能は、批判されてきました。

ロシア軍にケンカを売って、それでだめならアフリカに行くでしょう。

どっちにしても、ロシア軍の負け戦は、ほぼ決定しています。ワグネルとしては、その時ウクライナから離脱している方が都合がいいんです。
敗戦の責任を、負わなくて済む・・
ケンカを売って、言い分が通らないからアフリカに出ていく・・これなら、ウクライナ紛争から手を引く口実になります。

その後、ロシア軍敗戦の責任を負わされるのは、誰か?
ロシア国防相と参謀総長に決まっています。
だから、ここら辺で手切れにしてロシア国内には、居ない方が無難なのです。

ロシア国内では、随分顔を売りました。
そして、なんだかんだ言ってもロシアの軍事力の中で一番力を発揮したのは、ワグネルの傭兵部隊です。ワグネルの本体だけなら、間違いなく強いです。
囚人兵の残りは、ロシア軍に押し付けて傭兵部隊の本体を引き連れて、多分ロシア国内の政争の圏外にいようという魂胆だと思います。

要は、ワグネルのオーナーは、この戦争は負けるのを認識しているのですね。だから、早めに離脱したい。しかし、それには口実が必要です。
その口実を、ロシア軍が与えてしまいました。

離脱したのち、ロシアで権力闘争が起きれば?
アフリカからワグネルの傭兵を率いて、戻ってくるでしょう。

ロシア国内での権力闘争は、ほぼ確実に起きると思います。独裁者もそれを制御するのは、難しいと思います。
では、ロシア国防相と参謀総長のラインでどうにかなるか?
ロシア軍が従わないと思います。

ウクライナ戦争の敗北後を見据えての権力闘争が、水面下では始まっていると思います。

チェチェン首長、民間軍事会社の創設を「真剣に」計画
2023.02.20 Mon posted at 11:13 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35200255.html

ロシア・チェチェン共和国のカドイロフ首長
チェチェンの独裁者です。
去年の一時期は、ワグネルのオーナーと一緒に散々、ロシア軍を批判していました。その後、静かになりました。
口を閉じてろ!と警告されたのでしょうね。
要は、法で縛られない自分の部隊を持つことの重要性を学んだのでしょう。
ここにも、軍事会社を持とうとしている者がいます。

ワグネルとは、違う同業者もいます。

ロシア軍とは、違う部隊を持つものは、権力闘争の中で有利な立場に立つことが出来ます。そんなのが、3つくらい組めば?

あるいは、ロシア国内には重武装の民間防衛組織もあります。中央の統制が弱まれば、そんなグループも動き始めるでしょう。合従連合の末に、何が出てくるのか?
民主主義的な政権でないことは、確かです。

ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/



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