黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

蜃気楼

2004-12-24 23:40:26 | Weblog
強く冷え込んだ、本当に冬らしい今日の朝。
公園の砂場や日陰の草木には霜が降りています。

吐く息も白いというよりは、輝くといった感じの
こんな日も、眠気はいつもと同じだったりします。
清清しくはあっても。

いつもと同じ電車に乗り、いつもと同じ場所で
人ごみを交わしながら、目的地まで短歌を作ったり
音楽を聴いたりして過ごします。

電車が動き出してから10分もすれば、瀬戸内と明石
海峡が一望できます。橋と海と島言う風景も、天気が
変わればまったく違う顔を見せます。春なら柔らかかく、
夏なら涼やかに。秋は寂しく、冬は素直でありのままに。

今日はよく冷え込んだこともあって、遠く和歌山あたりも
ほんのり見えました。そして淡路島と和歌山の間の島。

島? 私はわが目を疑いました。あるはずのない島があるの
ですから。しかもよく見ると水面から少し浮いていたのです。

蜃気楼。

一度は見て見たかったものが、こんな当たり前の日の
ごく普通の通勤どきに見られるなんて。

周りの人は特に感慨なし、それどころかそんな事にすら
気づいていません。

今日はなんていい日。クリスマスイブ、知らぬサンタが
そっと見せてくれたのかも知れません。
コメント (3)
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