Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

チェーンキーパー 傷心の手直し 完成

2024-06-04 20:05:54 | 製作・加工
自転車の後輪を外した時に チェーンを掛けておく道具のチェーンキーパー
今回はリアエンドの両方で固定するタイプを作っています その制作風景をどうぞご覧下さい





今回の道具は後輩の自転車選手からの制作依頼でした 前回、ベアリングと固定ギアを溶接しましたが
芯振れが大きくベアリングからギアを外しました 最初からやり直します






取り外したシールドベアリングです 一度溶接して熱が回っています
これの再利用は上手く回転しなくなるので 新しい奴を使います




新しいベアリングと小ギアをセットし 芯出しまで終わらせました






ベアリングと小ギアは ハブシャフトに取り付け
ワッシャーを使い強固に固定しています






溶接の準備をしています 電気溶接機を使います






厚歯だけではなく ロード用の薄歯の物も作ります
前回の工作で芯振れもなく出来たのですが 回転が重く
これも作り直します






厚歯用 2個 薄歯用 1個の溶接が終わりました






溶接部分の仕上げをベルトサンダーで行います




溶接部分にチェーンが干渉しない様に 高さを押えています





溶接は 4ヵ所で行っています 熱の影響を与えない様に 出来るだけ短時間で作業を進める事を考えています
依然と比べるとそんな事も多少出来る様になって来ました ここからチェーンラインを決めて行きます






チェーンラインの計測に CD を使います ロックナットの外面に
CD を取り付けています






CD と小ギアの中心を測っています 18mm 有ります




これがチェーンラインを決める為の図面です 縦の線はフレーム芯です
フロントのチェーンラインは 大ギアの中心まで 42mm が基本です
リアも同寸法に合わせる為には リアエンド内側=ロックナット外面がら
小ギアの中心まで 18mm 必要です






先程計測したら 18mm でしたが これは偶然では無く
先日の作業でアルミパイプを必要寸法に切断し、
それをスペーサーとして使っているからでした
チェーンラインはこれで OK です






ハブシャフトの用意をします チェーンキーパーを固定するのに
クイックレリーズを使うので 中空シャフトを使います
少し長いので エンド幅 120mm に使える様に 130mm に切断します






サンダーで切断し 切断面は面取りをしておきます






各パーツの掃除をし 油脂類を使い組み立てます






回転部分を組付け エンド幅を確認しています 120.5mm
丁度良いですね OK です




中空シャフトはロックナットから 5mm 出る様にしています




クイックシャフトの用意をします






このシャフトも少し長く ネジももう少し長く切る必要が有ります




クイックをこのまま使うとこの様にネジが少し足りません






ダイスの用意をします M5x0.8 と言う規格です




試しに入れてみました これで行きます






切削オイルを使いながらネジを建てて行きます






必要な長さまで ネジを切りました






クイックシャフトに使うコニカルナットにはタップを建てます
これをする事で気持ち良くネジが使えます






チェーンキーパーにクイックを取り付けました








クイックシャフトが長いので 少し切り落としました
面取りも行っています






クイックレバーにルーターを使い 依頼者の名前を彫っておきます




彫った所には ポスカで色を入れました






厚歯 14T を使った チェーンキーパーです




これは特に頼まれ無かったのですが ロード用の薄歯です






こちらはチェーンラインの 42mm に拘る必要は有りません
一番使い易いのは トップ位置だと思います スペーサーを
作っています






ロード用の薄歯も完成です ギアの位置は汎用性も持たせる為に
トップから 2枚目に調整しました




ロード用はこんな感じです リアエンドの片方で固定するタイプに
しました




今回は一度作った物を作り直すと言う事も有りましたが
これで完成です





今迄に結構な数を作りました やはり一番難しいのは小ギアの芯出しです これはべアリングの外輪と
固定ギアの内側の形状の相性が良くないからですが 何か良い方法を考えたいですね でも完成して良かったです







さて完成したので 出来るだけ早く届けに来ました
兵庫県伊丹市に有る自転車屋さん BICICLETTA DI MARU ビチクレッタディマル
マスターズで 3度の世界チャンピオンになった 丸山繁一君が店主を務めるお店です





お届けしたその日に フェイスブックで 紹介してくれていました 私より写真が綺麗です(笑)
自身が主宰する実業団チームの自転車を運搬する時は リアエンドの保護を兼ねた今回の両持ちの
タイプが良いと言う事でした


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« チェーンキーパー制作 両持ち型 | トップ | ギアレンチの不具合 GRW14 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

製作・加工」カテゴリの最新記事