Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ヘッド小物の 片減り

2009-02-23 08:03:46 | 自転車整備 ヘッド
さてさて先日ヘッド小物のメンテナンス なんて記事を書いた処
自転車好きのお知り合いからこんな質問を頂きました
『ヘッドのガタが無くなるまで調整したら動きが凄く固くなる』 何故でしょうって・・




この話を今日自転車屋のオヤジさんと話していると 片減りだろうって






この小物は以前チネリのフレームに使っていた物 フォーク側の玉押しです
ヘッド小物は万遍無く磨耗するのではなく、この様に前後で磨耗の仕方が違います
これはヘッドアングルが有る限り避けれない事でしょう

当然ホークチューブの上下で減る方向が変ります 下側は前が 上側は後ろが良く磨耗します
これが競輪選手の方ならバンクを同じ方向に走るので 左右の減り方にも影響が有る様です 

この片減りが酷くなるとヘッド小物の交換しか解決の方法は無いでしょう
予防策とすればメンテナンスの度に 小物の圧入の方向を変えてやるのも良いかな 
でもさすがに私もそこまでした事が有りません


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ヘッド小物 メンテナンス 組み付け~調整

2009-02-22 06:43:43 | 自転車整備 ヘッド
前回にヘッド小物の分解から洗浄、脱脂までの作業を行いましたが
今回は組み付ける前にMicrolonでの事前処理から始めます そして
組み付け、調整です






普通はここまでする必要は有りません これは少しでも良い状態にしたいと言う
私の拘りです
Microlon メタルトリートメント テフロン樹脂が金属の多孔構造に埋め込まれ極薄の
保護膜を造ります






フォークの玉押しにも処理をします そして全て事前処理が終わった部品達です

余談ですが このメタルトリートメントは凄い洗浄力が有ります
試しに汚れた部品の洗浄をしてみましたが、その辺のデグリーザーなんて目じゃありません
まあこのお値段の物をデグリーザー代わりにはもう使いませんが・・(笑)



組み付け



ヘッド小物を組む前に ヘッドチューブの内部やフォークコラムなど金属部に薄く
グリスを塗っておきます これは水が回った時の保護です ここにはデュラのグリスで
充分でしょう 昔から有ったもっと低質のイモグリスでも良いですよ






カンパのグリスもまだ少し在庫が有るのですが グリスはMicrolon Lubricant を使います
このルブリカントは摩擦係数の軽減と共に飛躍的に金属の耐久性を伸ばします






各部にグリスの塗布をしましたた




そしてフォークをヘッドパイプの下から差し込みます






フォークを差し込んだ後は ばらした小物を順番に入れて行きます
上部わん 舌付きワッシャー 袋ナットの順番ですね
そうそう リテーナーの向きを間違わない様に気を付けましょう






上部の袋ナットを締める時は 薄手のヘッドスパナを使い相チャンします 
袋ナットだけを締めると舌付ワッシャーでフォークコラムの溝を舐めてしまいます
この段階で小物の玉当り調整は難しいので これは後程しましょう




このヘッドスパナ 実は自作した物なんです この作業風景はまたご紹介しましょう






長くフォークコラムに入っていたステムも汚れています ピカールの練りタイプで掃除をしました 
ここにもグリスを塗っておきましょう これは大切な事です






組み上がったCampagnoloヘッド小物 整備前と比べ気持ちの良い位良い状態になりましたよ


ヘッドの調整
整備台の上では難しく 前後のホイールとハンドルを付け
自転車の前輪をトントンと持ち上げて落として見ましょう
又フロントブレーキを掛けた状態で 自転車を前後に揺らします
ここでガタを感じるなら もう少し締め込みが必要です

自転車を持ち上げ 左右に傾けた時に傾けた方にハンドルが切れればO.Kです
それ以上のギリギリの状態に調整するのは自分の勘だけが頼りの部分ですね


ヘッド小物の大切さ
普段他の回転部分の様に回転をする事が無い部分ですが
知り合いの競輪選手の方がこんな事を仰っていました 
直線を走っている時でも細かく左右にハンドルを切っている
ヘッド小物を上質な物にし玉当りを軽くしたら 乗っていて凄く軽く走れる様になったと
これはなる程と共感できる話ですよね ロードではあまり感じる事が出来ない事ですが
いつも同じ条件で走っている競輪選手ならではのお話しですね

2回に渡りお疲れ様でした何かのお役に立てば幸いです(笑)

 
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ヘッド小物 メンテナンス 分解~洗浄

2009-02-21 00:12:03 | 自転車整備 ヘッド
長くしていなかったヘッド小物のグリスアップ 気になっていたのでやってみました
今日は『メンテナンス講座』 初めての方にも分かり易い様に写真で追って行きます
しつこい!なんて言わない様に・・(笑)




まずハンドル(ステム)を抜く処から始めますが このワイヤー類が曲者
多分アウターが短くて抜けないだろうな
この自転車はハンドルが目一杯切れない位 アウターを短く調整してあります
普通に走っていてそこまでハンドルを切る事は有りませんし そこまで切ったら
落車している時ですから・・






ステムの引き上げ棒を緩め ハンマーでコンと叩き内部の斜ウスを落します
(CINELLIのステムは7mmのアーレンキー)




そしてステムを抜きますが やはりアウターケーブルが短く抜けません






ディレーラーとブレーキワイヤーを外します




これでやっとハンドルがフレームから抜けました






ハンドルが外れたので次はヘッド小物 最上部の袋ナットを外します
今回はヘッド小物がアルミなので 使う工具もアルミ製を使います
ここを緩める時は前輪を付けておいた方がやり易いですよ








ヘッド上部のパーツを順番に外します この辺はほとんど手で回せます
上から袋ナット 舌付きワッシャー 上部わん リテーナーの順です






上部をばらせばフォークが下に抜けます フォークが勝手に下に落ちるので注意
たまに落とす人も居る様です(笑)






外した部品達とリテーナー 可哀想に良く汚れていました
甘い香りがするカンパの植物性グリス 乳白色がこんな色に・・






上部玉押しと 下部受けワン



洗浄と脱脂



何時もは洗い油にガソリンを使いますが今回はデグリーザーで洗浄 
リテーナーはリングの間に古いグリスが残りますので、歯ブラシなどで丁寧に洗います






洗った後 もう一度綺麗なデグリーザーで洗ってやると良いでしょう






ワンやヘッドチューブに残っている小物達も ウエスにデグリーザーを染み込ませ丁寧に
清掃しましょう


ちょっと長くなってきましたね どんな講習にも休憩時間は必要です(笑)
今回は分解から洗浄までやりましたが この後、組み付ける前に事前処理を施します
今回はここまでにし、続きは次回と言う事で 皆さん次の講習も受講してね

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メンテスタンド MINOURA RS1500

2009-02-20 00:08:35 | 製作・加工
今メンテスタンドはミノウラのRS1500を使っていますが後輪を保持するクランプが有りません 
それで以前にそれを自作したのですが少し手を加えました






MINOURA RS1500 オリジナルではクランプは前用だけですが 少し不便なので後ろ用を自作
していました この朱色の部分なのですが バックエンドを銜えるとチェーンの処理に少々困り
ます、今回はこれに少し手を加える事にしました






その時はこの形状に合わせるのが難しかったですね 水道のパイプを炙ったり冷やしたり
最後には硬化パテで成型しましたが 回転防止のためには必要な形ですね






これに先日から何個か作った チェーンテンショナーを装着する事にしました
元々水道のパイプと継手ですから巾は幾らでも調整できます 
自分の自転車に合わせ最終的に120mm巾に合わせて有ります






前後用のクランプを取り付けると何か大げさですが重量はそれ程増えていません






これで前後をクランプ出来る様になり いっぱしの高級整備台に変身(笑)
バックをクランプしてもチェーンの処理に困らなくなりました

このメンテスタンドは発売前、開発時にプロロードチームに試作を使ってもらい使用に耐える
との事で発売に踏み切ったらしいです
でも使うと少々頼りない 足元の3本脚が大きな力を掛けた時に少々上下にたわみます まあ
これは持ち運び易い様に軽量なアルミ素材を使っているので ある程度仕方が無い処ですね
それ以外はお値段と比べても何の不満も有りません

でも最近ミノウラのカタログから消え 新たにRS1600と言う足元が補強されたタイプが出てい
ます お値段もそんなに高価な物ではなく充分使える良い物だと思います





このチェーンテンショナーや自転車のメンテナンスに必要なベアリングやスチールボール
これを何処で購入するのか悩んでいる方も多いのじゃないでしょうか 純正に拘るなら 
いつもお世話になっている自転車屋さんにお願いするのが一番ですが
 
汎用品でも良いと言われる方はここで取り寄せをしてくれます
H.Pには商品として案内されていませんが 相談や問い合せをされれば良いでしょう
自転車好きな工具屋さん【プロショップ 工具魂 】
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Campagnolo ギア板がやって来た

2009-02-19 00:20:03 | 自転車部品・用品
さてさて以前の記事【PCD151 カンパ薄歯 】で少々触れましたが PCD151の薄歯がほとんど
手に入らない マメに探していた処、状態の良い物を2枚確保出来ました




この時代PCD151のカンパのチェンホイール これは1961年から発売された3型レコードと
呼ばれる物で私は1970年に購入した記憶が有ります
この頃はマイティコンペもほとんど同じ容姿のチェーンリングでした しかしこの薄歯を探す
のですが カンパもマイティコンペも本当に出て来ません




手持ちは何枚か有りますが 使い切って歯先がツンツンになって終わった物ばかり




今回手に入れたのがコレ 52Tと47Tです この当時、前はクロスレシオで 52X47T又は48T
なんてのが主流でした
後ろは14,15,16,18,21 で使うのが普通じゃなかったかな






手に入れた52Tの状態






上は使い込んだギア 歯がツンツンになり、ここまで減ると変速のレスポンスも悪くなります
下は今回のギア 1970年頃の物とすれば状態は良い方じゃないでしょうか

お値段はナイショ(笑)





マイティコンペと比べカンパのクランクって硬く、使うとはっきりと違いが分かる
しっかり感が有ります
材質も傷が付いた所から〝ささくれる〟マグネシュウムの様な感じに似ています

車にもカンパのマグネシュウム・ホイールが有りましたよね 曲がらないけど割れ
ると言われていた奴です (実は昔 この車のホイールも使っていました)
クランクもあの感じに似ていますね


どうでも良い話
この頃、カンパのクランクに軽量化目的で 穴を開けたりする選手が結構居たんです
そしたら強度不足でそれが折れる事も・・
そこでスギノの広告が 『カンパは折れるがスギノは折れない 』なんて書いていました
でもそれを読んだ私達は スギノは曲がるじゃないかって(笑)
そんな杉野鉄工所に就職標を送ってもらった事もあったなあ 願書は出さなかったけど・・

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