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我が人生で封印していたこと

2010年06月08日 | 海外事情
 自分は、人と比べて、「恥ずかしい」よ思う事が少ない方だが、これだけは笑いにして他人に話せず封印。そうこうするうちに3年間くらい自分でも忘れてしまっていた事件。
 なぜ思い出したかは追ってお話しするとして、その事件とは…。
 とある香港のビル。エレベーターの前に立った途端に急に差し込みがきたのだ。分かりやすく言えば、腹が痛い。しかも激痛。
 トイレが先かエレベーターが先か? 普通に考えれば、トイレが先決なのだが、その時自分は、決められた時間までに決められた場所まで行かなくてはならなかったのだ。遅刻は言語道断と判断したわたくし。無謀にもエレベーターに乗り込んだ。「どうか後1時間は持たせてください」とこんな時だけの神頼み。
 経験のある方ならお分かりかと思うが、腹の痛みには波があり、激痛、微痛みが数分(数秒か)あってもその後、急にシャキッとして、また数分後に波が来る。
 最終的には、トイレで用を済ませなければ根本的解決にはならないのだが、それも早すぎては何度もトイレに駆け込み、遅すぎては間に合わない(これは無いけどね)と微妙な時間差がある。
 電車の中や、トイレの無い町中でこういう冷や汗かいた人って結構多いだろう。
 その時はビル内なので、いざとなったらトイレは確保可能。とにかく急ごうといった思いだったのだ。幸いなことに、エレベーター内には誰も居なく自分だけ。そこで、しちゃったのです。オナラ。放屁ってやつ。
 だが、これだけ痛いのだから、そのオナラの臭いったら、とても自分の体から放たれたとは思いたくもない程だった。反面、これで少しは、腹が楽になるだろう。と思ったのもつかの間、次の瞬間、エレベーターのドアが開く。
 「えっ」と青ざめるわたくし(多分)。
 エレベーター内にはこの世の物とは思えない異臭とおかしな東洋人1人(わたくしのことだけど)だ。
 ドアからもれる光の筋が広がるに連れ、逆光の中、光を背負って現れたのは…。
 当時、香港でNo.1の人気を誇る四天王の1人Lだった。
 「あっちゃー」。どうするね、このガス室。こういう時に便利なしょぼくれたおっちゃんもいやしないし、どう考えても犯人はわたくし。
 しかも、自分は、その人のファンだった。
 あまりの恥ずかしさといたたまれなさに、そのまま、この事実は封印され、完璧に自分の記憶から葬り去られたのだった。
 しかし、考えようによっては、香港のトップスターの人生の数分は、いただいたぜ。そういう考え方もある。
 

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