真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

実効性のほどは?

2011年01月31日 | Weblog
日本経団連は先日、企業の就職・採用活動の長期化が学生の本分である学業に支障をきたしていることを受けて、「倫理憲章」を見直すと発表した。今の採用活動に問題があると言われて久しいが、一向に改まる気配はなかったから、少し前進ということか?

「選考活動」の開始日は現行通り最終学年の4月1日とするが、新たに「広報活動」の開始日を「倫理憲章」上に定め、学部3年次・修士1年を、次の12月1日と規定するとした。本年度中に「倫理憲章」の改定を行い、2013年4月入社予定者、現在の大学2年生の採用選考活動から適用する。

ただし、外資系企業等はこの倫理憲章に觝触しないから、優秀人材を外資系企業に採用されてしまうという懸念は残ったままである。グローバル時代の企業経営には、グローバルに通用する人材がますます必要になる。

この倫理憲章がどこまで企業間に浸透するかもまだ分からない。紳士協定に近いものであるし、これによる様々な問題点も指摘されているが、経済会が動き出したことには評価したいと思う。しかし、学生が就職活動に振り回されないために、また不安と戦わなくてよくなるためには、各企業がどのような人材を必要とし、採用基準としているのかを明確に学生に示すことこそが重要なのだと思う。

採用基準も不合格の理由も明確にされず「お祈りメール」一本で学生は右往左往しているのである。「あなたたちの就職活動は少し遅くなるかも知れないね」と現2年生に言ったら、「きっと、何も変わらないと思う」と冷ややかに言われてしまった。案外学生の方が冷めているかもね。
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