子持ち様論争が勃発している。子どもがいるいないで分断が起きて、対立が起きているのだ。独身だからという理由で、つまり、子どもを持たない人への不公平感が浮き彫りになっていて、働くママへの風当たりも強くなっている。制度上で解決しない限り子どもは増えない。
私は子どもを育てた経験はない。私は団塊の世代なので、女性が生涯働くなんてことを誰も考えない社会だった。結婚して、子育てをしながら働き続けられた人たちは、公務員くらいだった。それでも、私は自立して一生涯働くと決めた時に、結婚も子どもも持たずに仕事を選んできた。
今は子どもを持って生涯働く職場環境や制度が整っているはずなのに、実際に子どもを持たない人が増えて、周りにも子どもを持つ人も少なくなっている。子どもを持ちフルタイムで働ける世の中になっていても、社会がそれを認めていない風潮がある。
はっきり言えることは、私は子どもを育てたことはないけれど、両親の介護をし、最後を看取った経験から言うと、実際にそのことを経験しない限り、その人の立場を理解できないということだ。
誰にでも事情がある。上司が部下の個々人の事情を理解し、上司が理解して、個人が働きやすい環境を整えなければ子持ち論争は消えない。
理想はそれぞれがお互い様だと思えれば、子持ち様論争は起こらないだろう。職場で、自分が子持ち様から割りを食っていると感じる人や、対応する人にそれなりのフォローする制度がない限り子持ち様論争は消えない。