神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・八坂神社。

2006年04月16日 | ■神戸市東灘区
災難厄除・福徳開運・産業発展

八坂神社

(やさかじんじゃ)
神戸市東灘区青木5-1



国道43号線沿いにある八坂神社。


〔御祭神〕
素盞鳴尊
(すさのおのみこと)



 本庄地域には、東から深江・大日霊女神社、青木・八坂神社、西青木・春日神社の3つの神社があります。このうち、先日紹介した西青木の春日神社本庄でなく、西隣の山路庄に属するもので、総氏神は本住吉神社になっています。

 「青木」と書いて「おおぎ」と読みます。本庄の総氏神・保久良神社のご神体といわれる椎根津彦(しいねつひこのみこと)が青いウミガメの背中に乗ってこの地から上陸したため、このあたりは「青亀(あうぎ)」と名付けられ、それが後に訛って「青木(おおぎ)」と変化したという伝承が残っています。実際、昔は八坂神社が鎮座している国道43号線の辺りまで海岸線が入ってきており、昭和の中頃まではウミガメが上陸していた記録が残っています。この「ウミガメ」が、神武東征時に青いカメに乗って水先案内を務めたという神・椎根津彦と本庄地域を結びつけるキーワードになったとも考えられます。




もともと春日造だった本殿は、1913(大正2)年に神明造の建物になりました。



 八坂神社は、青木村の米屋利兵衛の所有していた椎根津彦の上陸伝承ゆかりの地を買収して1840(天保11)年1月13日に神明宮素盞鳴命松尾大明神のご神体を勧請して建てられました。ちなみに、青木の総氏神はこの八坂神社ではなく、保久良神社森稲荷神社でした。
 このエリアは、かつて灘五郷に属し酒造業が盛んだったため、毎年3月3日の仕込みの前に酒造の神さま・松尾大明神をお祀りする祭典が行われていたそうです。しかし、水質の悪化などの理由で徐々に衰退。酒造業の衰退に伴って松尾大明神も姿を消しました。




東末社の祭神・恵比須神は、浜手にあった戎神社を合祀したものです。



 現在は、本殿に素盞鳴命神明宮(天照大御神)が祀られています。そして、東末社には大物主命恵比須神が、西末社に住吉大神八幡大神保食神事代主命天満宮(菅原道真公)・武内宿禰猿田彦命金毘羅神が祀られています。




境内の南西の角には「旧本庄村里程石標」があります。小さい石なので見落としそう。



アクセス
・阪神電車「青木駅」下車、南東へ徒歩5分
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拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放


神戸の神社
兵庫県神社庁神戸市支部
神戸新聞出版センター

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