神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・素佐男神社。

2006年11月20日 | ■神戸市灘区
厄除開運・商売繁盛・家内安全・工事安全


素佐男神社

(すさのおじんじゃ)
神戸市灘区岸地通2-2-13




住宅街の中に静かに鎮座する素佐男神社。「東の祇園さん」として崇敬を集めています。


〔御祭神〕
建速素佐男命
(たけはやすさのおのみこと)



 阪急電車の王子公園駅を降り、水道筋商店街を抜けて山手幹線を南に下ると、ヤマタノオロチ退治で有名な荒魂の神・素盞鳴尊を祀る素佐男神社に辿り着きます。この地域は水害による被害にたびたび悩まされていたため、今から約500年ほど前、ヤマタノオロチを鉄剣で退治して製鉄技術や治水技術など大陸の進んだ技術をもたらしたという素盞鳴尊を御祭神にした神社を祀ったといわれています。素盞鳴尊を祀る神社は全国に2,600社以上あるといわれており、神戸でも素盞鳴尊を主祭神とする神社は40を越えます。中でも有名なのが兵庫区の有馬街道の入り口である平野交差点の脇にある祇園神社ですが、それに対してこの素佐男神社は「東の祇園さん」と呼ばれて人々の厚い崇敬を集めています。





ここ素佐男神社も阪神・淡路大震災で大きな被害を受けました。



 以前、この地域は天城郷都賀荘鍛冶屋村と呼ばれていました。摩耶山から流れていた大田川という清流の水が刀作りに適した水だったそうで、この地域に刀鍛冶が多数集まったために鍛冶屋村と呼ばれたそうです。徳川の世になって戦乱が無くなると刀鍛冶では生計を維持するのが難しくなり、幕府直轄の天領だった鍛冶屋村でも飢饉への備えとして幕府が奨励していた甘藷(さつまいも)作りを行うようになりました。ちなみに素佐男神社が鎮座する「岸地通」の"キシ"は、渡来人である吉士氏に由来するといわれており、その寺である岸寺(きしじ)岸地(きしち)という文字に変化していったのではないかともいわれています。





手水舎(左)と、社殿右奥に鎮座している白玉稲荷神社(右)。


アクセス
・阪急電車「王子公園駅」下車、東南へ徒歩5分
素佐男神社地図  Copyright:(C) 2011 NTT Resonant Inc. All Rights Reserved.


拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放


神戸の神社
兵庫県神社庁神戸市支部
神戸新聞出版センター

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