弘法山酔っ払いハイキング1 続き
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/db26b4f7918041d98441be85c64d07c2
登りだして10分程、無人売り場がある。
ウコンを100円
ウコンの茎が道端に連なる。
兄は、100円を貯金箱?に入れる。
焼酎に入れるそうだ。
その先 登山道の雑草と歩道の境目に土を掘り返した跡が続く。
あんちゃんが言った。
こんな、民家近くまで,猪が飢餓で下りてきて
ミミズを漁っている。
関東の台風災害は、山に棲む動物たちにも深刻な被害が生じた。
兄の家にも、深夜 庭で猪が掘り返した跡があった。
秋には、栗、どんぐり、山柿、コナラの実が消失。
又、土にいる昆虫もいない。
猿も下りてきた。
都心に猪が、多数出没。
山で生きる動物達にも、強弱の淘汰が始まった。
人間世界も同じ。
食べるだけで精一杯。
不況では、自己ファースト、肉親ファースト。
自国ファーストにならざるを得ない。
安陪さん、莫大な海外お土産減らして欲しい。
すれ違う老婦人の一人ハイカーを数人見かける。
兄に聞くと、意外な答えだ。
「おそらく、山好きだった連れ合いが亡くなり
想い出登山しているのだろ」
そう言われて見れば悲しく寂しげな表情だ。
11時半、視界が広がる。
めん羊の里3
眼下に秦野盆地
薄雲に峰々が覆われた箱根、丹沢連峰 東伊豆半島、
振り返れば湘南の海岸と江の島が霞む。
風もなく陽射しが注ぐ草付きに座り
ワインを取り出す。
兄が 昨夜 作ったツマミで飲み始める。
52年前、彼女と青春した高松山。
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/75a1faa55ca4e4490abb9e8694ed260a
無頼の高校生活だった湘南の街。
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/221d97826ed496daf68a6068cfbc977a
半世紀前の回想は、純な美しい想い出となって昇華され溜息をつくのだった。
兄にとっても、卒業して、教師になって最初に赴任した丹沢麓の中学校もある。
https://blog.goo.ne.jp/kikuchimasaji/e/2ab424ace7af94eaa9e96c7420ed6833
12時半 少し下った場所に木里館に入る。
室内には、車で来た方達が食事。
私達はベランダにて山嶺眺めながら
ジンギスカン料理を注文。
野外の寒空でこそ、羊の油煙が立ち上がり
焼けこげる臭いを嗅ぎながら食べるのが良いのだ。
刺身を頼む。
めん羊の里 木里館 ジンギスカン料理
山中のレストランで意外なオーダーと思われるが
相模湾、小田原漁港に近いので新鮮な魚が入るのだ。
ビール、日本酒、ワイン、焼酎ハイボール
冷え切った身体にと胃袋、腸に流し込む。
まもなく75才になる兄 来年早々73才になる私。
個々の家庭にある苦悩を抱え
他人には入り込めない会話
短い言葉で感じ取る。
兄にとって不治の病の家族の行く末を案じて
先に逝ってしまう自分の処し方を想う。
16時、秦野駅に向かう。
途中の山道の斜面にミカンの実は
大きくなり過ぎて腐り落ちるのを待っている。
以前 伐採していた老人に聞いた。
下の神社近くに住む、元東大教授の土地だが
老いてしまって放置したままなのだ。
既に、無人売り場で、ミカン200円 カボス100円 カリフラワー100円で
買ってしまった。
酔っ払いハイキングは、フラフラしながら下山。
宮崎駿さんのルーツが感じ取れる風景ですね。
となりのトトロ スライドショー 秋山カズ
続く