uncolored wind

私に吹く風
アートとモノづくり

切れっぱし

2011-03-27 21:28:10 | 日記・エッセイ・コラム
切れっぱし
人に会う。
手土産を戴く。
幼い頃、身を寄せていた祖父の家はお菓子屋さん。
戦後の焼け野原が緑になるようにと、「みどり」と名付けたそうだ。
菓子職人さんの手の中で、みるみる形になっていく和菓子やケーキをずっと見ていた。
そして、よく口にしていたのが「切れ端」。
商品にならないその端っこは、袋にどっさりと詰まってまるで別のものに映るのだけれど、
味はギュッと凝縮されて元々のお菓子を強く主張する。
一流のもののカケラとして、格下げされて店頭に並ぶこともある。
これってよくわかっていて、切れ端マニアは絶えない。
私も大好き。
私も「切れ端」がいい。
肩書きも要らないし、人より偉いとか管理するとかじゃなく、
人を仲間と言えるようなそんな人間になれるかな。