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ドッシー講演会2


Gaiam TV Originals: Larry Dossey - Healing Power of Prayer

11月3日(土)、博多駅前「大博多ホール」で講演されたラリー・ドッシー博士は、上のYouTubeの動画に近いノリでした。

「えー・・・まあ、あのー・・・」とか「うーん、あのですねー・・・」が無いんです。迷いながらしゃべる様子が無くて、すっとなめらかにあふれるように話されます。若々しい声で。

言い間違いもありません。非常に明晰な印象を受けました。それでいて表情豊かでユーモアがありました。1940年生まれだから今年72歳でしょうが、素晴らしい72歳ですね。

月曜日、博士の本をAMAZONでとりあえず3冊注文したら、火曜日に2冊届きました。その一冊『時間・空間・医療』という本に博士のプロフィールが書かれています。

1940年テキサス州の農家に生まれる。
テキサス大学で薬学を学んだあと1967年に同大学のメディカルスクールで医学博士を取得。インターン後、ベトナムで軍医として服役。1972年、内科専門医の研修を終え、ダラス診療協会で内科医兼バイオフィードバック研究所長を務めるかたわらノーステキサス大学心理学部の教壇に立つなど、幅広い医療と研究活動を行っている。

これは1987年に出版された日本語訳なので、かなり古いプロフィールではありますが。ともかくこの本といい、もう一冊の『平凡な事柄の非凡な治癒力』といい、土曜日の講演といい、私たちエンジェルファームのヒーリングの仕事に直結する内容であり、つくずく講演に参加してよかったと思いました。

ドッシー博士の講演が終わったあと、私が所属しています日本ホリスティック医学協会の副会長・上野圭一さんと博士との対談があり、終わりに聴衆の質問に二つ答えられました。

一つは食についての質問でした。食事に際しての感謝についてどう考えるか、というような内容でした。それについて博士はひとつ思い出したことがあると言われました。

ウサギに高脂肪・高タンパクのエサを与えて動脈硬化を生じさせるという実験です。ウサギは本来草食で、高脂肪・高タンパクの食事はしないんですが、実験のために檻で飼われているウサギはそれを食べてしまうのでしょう。するとすべてのウサギが動脈硬化が生じたんですが、なぜか一群のウサギだけが動脈硬化にならなかった。

同じエサを与えているのになぜだろうということになって調査すると、その一群のウサギ担当の若い女学生がウサギ好きで、ウサギたちを檻から出して可愛がったりしていたことが判明。彼女にそのままやらせて、その実験を3回やって、3回とも上記のようなことになったというのです。

これは面白いですね。
その女学生に可愛がってもらったウサギは動脈硬化にならない。
ウサギですら愛情や思いやりや優しさに影響されて
方程式どおりにいかないということです。

だったらなおのこと、人間はそれに影響される。
そんなことあたりまえのことのようですが、私たちの時代の科学は、肉体と心とスピリチャリティを切り離してきました。特にスピリチャリティは宗教の分野であって非科学的であるとされてきました。

ラリー・ドッシー博士は医師でありながら、心やスピリチャリティの領域を現代医療に取り込もうと努力してきたかたです。そういうことは世界的に大きな潮流になってきており、日本もじきに変化していくでしょう。日本はかつて、スピリチャルと現実生活を分離しない禅文化を持っていました。あるいは自然のなかに神を見いだす神道を持っていました。その気になったら、それを医療の分野に取り戻すのはたやすいはずです。