ごっとさんのブログ

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プラセボ効果とホメオパシー

2021-06-23 10:25:16 | 
先日NHKが「おまじない」というテーマで、プラセボ効果について取り上げたことを紹介しました。

このブログでも何回か書いていますが、私はプラセボ(偽薬)を使って病気を治すことが究極の医療だと考えています。

何とかこれを実践する方法はないかと、友人と「ホメオパシー研究所」という組織を立ちあげる準備をしました。しかしこれは色々な問題点が出てきてしまい、実現することはできませんでした。

ここではホメオパシーとプラセボ効果との関連について書いてみます。「ホメオパシー」は非常に歴史ある概念で、1796年にドイツの医師ハーネマンによって提唱されたものです。

基本的な考え方は「病気や症状を起こしうる薬や物質を使って、その病気や症状を治すことができると」という原理となっています。これは当時マラリアを治療するのに使われていたキニーネを自ら大量投与したところ、マラリアと似た症状を引き起こしたと主張しています。

これは広く実施されておりナチスドイツ時代には、ホメオパシーがドイツ医学の一角をなすものとして期待され、ヒトラーにより厚遇されたとなっています。1937年にはベルリンで第1回国際ホメオパシー学会が開催されています。

このホメオパシーの治療に用いる薬剤を「レメディ」と呼んでいますが、これはざまざまな物質から作られ、希釈と振盪を繰り返して製造されます。

この希釈度合いはポテンシーという単位で表示され、例えば6Cというポテンシーは100の6乗に薄められたもので、通常30C程度のポテンシーのものが使われているようです。

ハーネマンの理論を踏襲した現代のホメオパシーは、ある病状を引き起こす成分をそのままでは有毒であるので、水によって極めて高度に希釈したものを砂糖玉に染み込ませたものを使用しています。

問題はこの希釈率で、具体的には成分1mlを99mlの水に加え、良く撹拌した物からまた1mlを取り99mlの水で希釈します。これが2Cで100の2乗つまり1万倍に希釈されたことになります。

通常の30Cの場合はこの操作をあと28回繰り返すことになるわけです。これだけ希釈してしまうと、理論上元の成分は1分子も含まれていないという計算になるわけです。

これをレメディとして投与するのですが、ホメオパシーの肯定者は通常の化学的常識に反し、くり返して薄めたものほど効くと主張しているようです。

レメディの元になる原成分としては各種の薬草や鉱物などが多いのですが、病人の臓器や体液などを成分としたものもあり、こういったものをノソードと呼んでいます。

以上がホメオパシーの概略ですが、次回はこの歴史と共にプラセボ効果との関連について書いてみます。


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