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喫煙者が減っても患者が減らない「肺ガン」

2022-04-09 10:25:36 | 健康・医療
少し前に昔のサスペンスドラマを見たのですが、登場人物がタバコを吸うシーンが非常に多いことに気づきました。

私は感じなかったのですが、かみさんによればあらゆるところで吸っていると、昔の喫煙環境はひどかったことを思い出したようです。

確かに高度成長時代は成人男性の80%以上がタバコを吸っていましたので、職場や家庭内、どこでも喫煙するのが普通でした。これが昭和から平成令和と移り、現在の喫煙者率は男性27.1%、女性7.6%と右肩下がりで減少してきています。

タバコがつきものであったパチンコ店でも禁煙となり、喫煙者の私は肩身が狭くなったような気がしています。昔から肺ガン=喫煙という図式が定着していますが、喫煙者が大きく減ったのに肺ガンの罹患者や死亡者は減る気配がありません。

この肺ガンと喫煙との相関関係は、単に言われているだけではなく科学的な検証も多く、疫学的に証明されているものです。ただ私の個人的な考えでは、肺ガンの誘因とされるものの中では、喫煙以外の排ガスやPM2.5などというものを調べる方法がないため、データとして出ないだけと思われます。

また疫学調査は、対象となる行為によって(喫煙)少しでも有意差が出れば発表しますので、例えば喫煙すると水虫が増えるといったたぐいのことと考えています。

さて肺ガンには大きく「非小細胞肺ガン」と「小細胞肺ガン」があり、さらに非小細胞肺ガンには「腺がん」「扁平上皮ガン」「大細胞ガン」に分類されます。また発症する場所によって「肺野型(末梢型)」と「肺門型(中心型)」に分けられています。

一般的に受診している健康診断で調べる胸部X線検査で肺ガンを見つける感度(確率)は60〜80%程度といわれています。見落としやすい部位や見誤りやすい所見もありますので、少しでも異常が認められる場合は速やかなCT検査が必須のようです。

肺門部に多く発症する扁平上皮ガンの約90%は、喫煙が原因であるとされています。近年顕著に増えているのが「腺ガン」であり、これは喫煙との関連が少ないとされています。

また大気汚染物質の他に女性ホルモンの関与も疑われています。閉経の遅かった女性、それに低用量のピルを飲んでいる女性に肺腺ガンが多いことが分かってきました。

こういった外的要因ではなく、「ガンは遺伝子の変異による細胞の病気」と定義されるように、遺伝子のコピーミスが原因と私は考えています。

若い内はこういったコピーミスを修復する機能が高いのですが、高齢になるにつれてその能力が低下し、その結果ガンを発症するのではないかと考えています。つまり喫煙者率が低下しても肺ガンが減らない理由は、単純にそれ以上に高齢化が進んでいるということではないでしょうか。


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