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50代から発症率が上昇する慢性腎臓病とは

2021-05-11 10:27:55 | 健康・医療
高血圧や糖尿病といった生活習慣病の患者数が非常に多いとされていますが、患者数が2100万人を超える「慢性腎臓病(CKD)」が新国民病という記事がありました。

ただこういった患者数の推計は、当然何らかの根拠はあるはずですがあまりにも多すぎる気がします。

高齢者は加齢により何らかの検査値が悪くなるかもしれませんが、元気に暮らしているのであれば健康な老人と言えますが、たぶんこういった人たちも推定患者数に入っているのでしょう。

慢性腎臓病は発症すると様々な病気の死亡率が平均4倍に上昇し、新型コロナを始めウイルス感染症の重症化リスクも高まるとしています。慢性腎臓病になると「心腎連関」が起きて心血管性の疾患が増え、脳卒中やガンにも罹り易くなります。

最近大腸ガンで亡くなる人が増え、ガンの部位別死亡率では女性は1位、男性も3位になっていますが、その原因のひとつが慢性腎臓病の増加かもしれません。慢性腎臓病は自覚症状がなく、気づかぬうちに進行する病気です。

これに罹ると「AGE(終末糖化産物)」という老化促進物質が体内で大量に生産され、あちこちに炎症が起きます。AGEは正常な組織に付着して、その組織を壊すようです。

腎臓には老廃物をろ過する大事な「膜」があり、AGEがこれに付着し炎症を起こすと、小さな穴が開いてしまいます。その穴からタンパク質などの物質が尿に漏れ出してきてしまうので、体中に毒素や老廃物が充満することになります。

慢性腎臓病だけでなく、心疾患や脳疾患、ガンといったほとんどの病気も炎症が原因で引き起こされるというのが最近の考え方となっています。現在日本には4300万人の高血圧患者がいると推定されています。

高血圧が命に関わると聞いて、すぐに思い浮かぶのが心筋梗塞や脳卒中ですが、最も問題なのが慢性腎臓病です。高血圧によって腎臓の血管も動脈硬化が進みます。腎臓の血管は細いので、動脈硬化の影響を受けやすく腎臓の機能が落ちていきます。

一方で腎臓の機能が落ちると、塩分と水分の排泄調整がうまくいかなくなり、血圧が上がります。これが「腎性高血圧」であり、血圧が低めだった人も慢性腎臓病になると血圧が上がります。

つまり血圧と腎機能は明確にリンクしており、血圧をコントロールすることが腎臓を守ることに直結するのです。この注意すべき血圧の値を120としていますが、これは全く現実的でなく50歳以上の人は皆当てはまってしまいそうです。

その他慢性腎臓病の危険因子をいろいろ述べていますが、私から見るとほぼ正常な値でも気を付けるべきとしています。

確かに慢性腎臓病は怖いかもしれませんが、そのために薬を飲むようであれば、どちらが健康に悪いのか微妙なような気がしています。


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