ごっとさんのブログ

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老化を食い止める画期的なクスリを開発

2024-09-08 10:31:46 | 
私は77歳となり、自他ともに認める老人となってしまいました。67歳で色々な仕事を引退してから、あっという間に10年が過ぎたような気がしています。

特に今年は新型コロナで肺炎となり、入院したりしましたので健康上も問題が出てきたと言えます。この時かなり体重が減ってしまったのですが、半年たってもまだそれ以前の体重に戻らず見た目の「老人らしさ」が増えてしまったような気がしています。

このブログでも老化を取りあげ、避けられない現象ではなく病気の一種であるというような説を紹介しました。ここでは老化が誰にもあらがえない自然の摂理ではないという説を紹介します。

たとえばハダカデバネズミやカメは肉体がほとんど老化の兆候を示さないと言われています。すべての生物が同じように老いるわけではないので、人間の老化も制御できるのかもしれません。いま医療界では「老化に抗うクスリ」の研究が急ピッチで進んでいます。

もしかすると生きている間に「老化を克服できる」かもしれないという意見があります。近年これまで分かっていなかった「老化」の根本的なメカニズムが解明されつつあります。

そのひとつが老化とは内臓や体の組織の炎症であるというもので、これは体内に老化細胞などの炎症を引き起こす細胞が増えることと、老化細胞を自己の免疫で取り除けなくなることが原因としています。東京大学の研究グループが2021年に、画期的な研究成果を発表しました。

「GLS1阻害剤」というクスリを使うと、老化細胞を取り除けることを明らかにしました。このGLS1阻害剤を高齢マウスに投与し、棒にしがみつかせる実験をしたところ、良い改善が見られました。

投与前は30秒しか棒につかまることができなかったのが、投与後には100秒つかまることができるようになりました。こういった筋力だけでなく、腎臓や肝臓などの内臓の働きや動脈硬化も改善したとしています。

さらに今年は「老化に抗うクスリ」として、もう一つ有望なものが見つかりました。順天堂大学の研究チームが糖尿病薬の「SGLT2阻害薬」に、老化細胞を取り除く効果があるとの研究成果を発表しました。

SGLT2阻害薬は血糖値を下げるクスリとして使われていましたが、この研究により免疫機能を促して老化細胞を除去しやすくなる働きを持っていることが分りました。

こういった研究成果はまだ動物実験の段階であり、ヒトに有効かどうかわかるまでは時間がかかりそうです。

私の感覚としては、クスリによって老化細胞を除去することで本当に老化が防げるのかは、大いに疑問のような気がします。