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風邪に効かない抗生物質6割が処方

2018-06-08 10:45:22 | 
抗生物質などの抗菌薬はウイルス性の風邪には効かないにもかかわらず、約6割の診療所は、患者から強く求められると処方していることが分かりました。

日本化学療法学会と日本感染症学会の合同調査委員会がこの結果を発表しました。抗菌薬を誤って多用すると薬が効かなくなる耐性菌が増えることから、国は適正な処方を求めています。

調査委員会は、無作為に選んだ全国1490カ所の診療所に郵送でアンケートをして、269カ所から有効回答を得ました。ウイルス性の普通の風邪「感冒」と診断した患者やその家族が抗菌薬を希望した場合、「希望通り処方する」が12.7%、「説明しても納得しなければ処方する」が50.4%で、合計約6割を占めていました。

また過去1年間で感冒と診断した患者にどれくらいの割合で抗菌剤を出したかを尋ねたところ、「4割以上」と答えた診療所が20.2%、「2割以下」と答えた診療所は62%でした。処方した理由は、「重症化予防」(29.8%)や「二次感染の予防」(25.8%)などで、医学的根拠が乏しいと思われる理由でした。

厚生労働省は普通の風邪に抗菌剤を使うことを推奨していません。適正使用に向けて医師向けの手引きを配ったり、患者に説明して抗菌薬の使用を控えた場合に報酬が上乗せされる仕組みを導入したりしています。

調査チームでは、抗菌薬はウイルス性の風邪に効かないことを一般の人にも広く知ってほしい。正しい情報をどう伝えるかが今後な課題だとしています。

こういった流れがあるのですが、私は風邪をひいたときに抗菌剤の処方を要求するひとりで、今でも医者に頼んでいます。ウイルスに効かないことはわかっていますが、主に二次感染の予防用に必要と感じています。

正確にはヒトの体の色々な部分に住み着いている常在菌の増殖予防ということになります。このブログでもいろいろ書いていますが、ヒトの体の外部と接している部分、消化管や気道、皮膚などには非常に多くの微生物が住み着いており、良い働きをしている菌もありますが、当然病原菌も含まれています。

健康なときは免疫システムによってこういった菌の増殖は抑えられているのですが、ウイルスに感染したりして免疫機能が耐ウイルスに働くときは、悪さをする常在菌が増えてしまうのです。

そうすると咳やのどの痛み、軽い頭痛やだるさなどいわゆる風邪が長引く症状が残ってしまうわけです。これはウイルスが原因ではなく、その人の常在菌の影響であり、これは抗菌剤を飲むことですっきりと症状が無くなるということになります。

こういった理由で私は抗菌剤の処方を頼みますが、医師への指導が厳しくなってきたためかなかなか出してもらえなくなっています。抗菌剤はウイルスに効かないから風邪の時には処方するなというのは、現実の患者の実態を無視した暴論といえるような気がします。


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