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日本人に多い病気と日本人に少ない病気

2023-05-08 10:34:14 | 健康・医療
日本は島国ですので外国から隔離されており、独自の生活習慣や文化が育っています。

また同じ人間でも外見や言語が違うように、人種によって「体質」も異なります。体質が違えば病気のなりやすさや発症の仕方も変わるでしょう。身体の人種差の視点から、日本人の病気の特徴についての調査結果が出ていましたので紹介します。

どんな遺伝子を受け継ぎ、どんな環境要因の元で暮らしているかは一人ひとり異なり、こうやって作られた体質によって個人の病気のなりやすさが決まります。

このときよく似た遺伝的要因と環境要因を持つ人が大勢いると、個人を超えた人の集団においても、病気のかかりやすさについて共通の傾向が現れます。とくに社会的な理由から排他的な民族や、日本のように自然の境界によって他国と隔てられた国ではこういう傾向が強くなります。

その結果同じ病気でも国や人種によって発症率や原因、症状などに大きな違いが生まれました。たとえば日本は皮膚ガンが世界で最も少ない国のひとつで、皮膚ガンが非常に多いオーストラリアやニュージーランドと比べると発症率が100分の1しかありません。

その一方でアトピー性皮膚炎は先進国に多いとされ、同じ黄色人種で比較しても日本は韓国や香港の3倍くらい多く、フランス、米国と肩を並べています。

また結核も日本で発症が多いことが知られており、結核は途上国に多いというイメージがありますが、日本の発症率は欧米の4倍高くなっています。血液のガンといわれる慢性白血病にも違いがあります。

慢性白血病には慢性骨髄性白血病と慢性リンパ性白血病があり、このうち慢性リンパ性白血病の方がずっとおとなしい病気です。欧米ではおとなしいリンパ性が大部分なのに対し、日本は骨髄性白血病が9対1と圧倒的に多くなっています。

また多発性硬化症は、脳や脊髄、視神経のあちこちに病巣ができて、神経の情報がスムーズに伝わらなくなりさまざまな症状が出現する病気です。これは欧米白人に多く、北欧には発症率が日本より20倍以上高い地域があります。

最近よく聞くようになった潰瘍性大腸炎も、元は北欧を中心とする欧米に多い病気でした。日本でも発症率が上がってはいますが、現在も米国の半分以下になっています。ガンも国によって発症率が異なることがよくあるようです。

世界保健機構(WHO)の発表によると、日本の人口が世界人口に占める割合は1.8%であるのに対し、肺ガンの発症数は世界の5.2%、肝臓ガンは4.6%、胃ガンは11.3%を占めています。つまり日本は胃ガン、肺ガン、肝臓ガンが多い国といえます。

このように日本に多い病気や少ない病気があるのですが、なぜこんな差が出てくるのかはあまりはっきりしていないようです。この辺りの研究が進めば、それに対応した予防策が出てくるのかもしれません。


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