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あちこち痛く眠れない「線維筋痛症」という原因不明の病気

2022-08-18 10:38:46 | 健康・医療
かみさんは身体のあちこちが痛いといって、クリニックでもらった湿布薬を張っており、眠れないと苦情を言っています。

そういう症状で検索してみると、「線維筋痛症」という病気がヒットしました。ただこれを読んでみるとかみさんよりはかなり重篤な病気で、患者数も多いようです。

線維筋痛症は、慢性的な全身の痛み(痛む部分を抑えると特徴的な圧痛がある)とこわばりに加えて、倦怠感、睡眠障害、過敏性腸症候群、過活動膀胱、逆流性胃炎、ドライアイなどを随伴する病気とされています。

微熱を伴うこともあり、さらに天気痛としての側面を持ち特に梅雨時に症状が憎悪すると考えられています。重症例では爪を切るときのわずかな振動が刺激となって痛みを引き起こしてしまうこともあります。

欧米では人口の約2%がこの病気に苦しんでいるとのデータがあり、日本では患者数は人口の約1.7%(200万人)と推定されており、中年女性に発症することが多いようです。

全身に痛みがある場合には、まず関節リウマチが疑われますが、このFMでは血液検査、レントゲンで異常がみられることはなく、筋電図や筋肉の酵素にも問題点はみつかりません。現時点ではその原因は不明であり、自律神経失調症、更年期障害などとして片づけてしまうことも多いとしています。

線維筋痛症の発症には心因性の要素が関与していることは確かで、患者の多くは発症時に過労や何らかのトラブルによるストレスを抱えていたとするデータがあります。

しかも痛みがあるものの、診断に至る客観的証拠が存在しないことから、社会や周囲の人たちから理解されないことも問題です。この病気に関する概念は古く、1990年には米国リウマチ学会が診断基準を策定し、2010年には新たな基準を発表しています。

この新基準では広範囲疼痛指数と疲労感などの身体症候重症度の合計ポイントを基準としています。しかしこのポイントは患者の主観によるものであり、客観的評価とはなっていません。

治療法は確立していませんが、わずかな刺激でも強い痛みとして感じてしまう中枢神経系の異常は関与していると考えられることから、抗うつ薬が広く用いられてきました。

2012年には神経障害性疼痛の治療薬であるプレガバリン、2015年には抗うつ薬の仲間であるヂュロキセチンが保険適用の対象となっています。結局身体的なものではなく、精神的な疾病と捉えられていますが、治療法もまだ手探りの状態といえるようです。

かみさんがこの病気でないことは確かなようですが、やはり生活習慣(現在は夜更かしで朝寝坊)を改善することがこういった病気の治療法といえるのかもしれません。


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