健康には食事と睡眠が重要であるというのが私の基本的な考えであることを、このブログでも何回か述べてきました。
健康にとって大切な生活習慣として「エッセンシャル7」という7項目が挙げられていました。「食事」「運動」「禁煙」「血糖」「血中脂質」「血圧」「BMI」の7つですが、これは米国心臓協会が心臓や血管の健康を維持するため、注目すべき重要なチェック項目として選んだトップ7です。
その米国心臓協会が2,022年新たなメンバーを追加して「エッセンシャル8」を発表しました。その新たなメンバーが「睡眠」です。従来の7項目は循環器内科医にとって、どのような教科書にも載っており日常診療でも常に目配りをしている「常識」となっていたようです。
私としてもここに睡眠が加わるのは当然のような気がします。日本でも2000年から始まった健康寿命のための国民の健康づくり運動「健康日本21」の中で、睡眠の重要性について取り上げています。
健康日本21では循環器疾患をはじめとする生活習慣病の一次予防が大事なテーマとなっています。生活習慣病対策としては、「食事」「運動」「禁煙」「栄養」「節酒」が従来から重視されてきました。
今回「睡眠」を加えた理由は、日々の生活習慣の中でエッセンシャル7と睡眠との間には切っても切れない関係があるとしています。
例えば食事や栄養と睡眠でも、睡眠不足は食欲を高めたりする摂食ホルモンのバランスを崩し、食欲を高める作用のあるグレリンの分泌亢進と同時に食欲を下げる作用のあるレプチンの分泌低下をもたらします。
肥満の人でしばしば認められる睡眠時無呼吸症候群も、循環器疾患にとって大敵といえるようです。次に運動と睡眠ですが、ウオーキングやジョギングのような適度な有酸素運動は循環器疾患の予防に有効ですが、寝つきを良くし深いノンレム睡眠を増やすなど睡眠の質も向上させることが明らかにされています。
逆に十分な睡眠と休養が無ければ、運動習慣も継続できません。禁煙や節酒と睡眠の関係も睡眠医学では常識となっています。
喫煙(ニコチン)や飲酒(アルコール)が高血圧や狭心症・心筋梗塞など循環器疾患のリスクとなることは知られていますが、深い睡眠を減らし不眠症状を悪化させるなど睡眠にも悪影響があります。
酒を飲むと寝つきが良くなるように感じるかもしれませんが、それはあくまで表面上の現象で睡眠の質は大いに低下します。
実際高血圧、狭心症、脳卒中、心血管疾患による死亡などの循環器疾患と、睡眠不足、不眠症、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠問題との間には強い因果関係があることが、多数の研究結果のメタ解析で明確に示されています。
こういったことを否定するつもりはありませんが、寝酒を楽しみ、寝る前に一服してからゆったり寝るという習慣は続けることになりそうです。
健康にとって大切な生活習慣として「エッセンシャル7」という7項目が挙げられていました。「食事」「運動」「禁煙」「血糖」「血中脂質」「血圧」「BMI」の7つですが、これは米国心臓協会が心臓や血管の健康を維持するため、注目すべき重要なチェック項目として選んだトップ7です。
その米国心臓協会が2,022年新たなメンバーを追加して「エッセンシャル8」を発表しました。その新たなメンバーが「睡眠」です。従来の7項目は循環器内科医にとって、どのような教科書にも載っており日常診療でも常に目配りをしている「常識」となっていたようです。
私としてもここに睡眠が加わるのは当然のような気がします。日本でも2000年から始まった健康寿命のための国民の健康づくり運動「健康日本21」の中で、睡眠の重要性について取り上げています。
健康日本21では循環器疾患をはじめとする生活習慣病の一次予防が大事なテーマとなっています。生活習慣病対策としては、「食事」「運動」「禁煙」「栄養」「節酒」が従来から重視されてきました。
今回「睡眠」を加えた理由は、日々の生活習慣の中でエッセンシャル7と睡眠との間には切っても切れない関係があるとしています。
例えば食事や栄養と睡眠でも、睡眠不足は食欲を高めたりする摂食ホルモンのバランスを崩し、食欲を高める作用のあるグレリンの分泌亢進と同時に食欲を下げる作用のあるレプチンの分泌低下をもたらします。
肥満の人でしばしば認められる睡眠時無呼吸症候群も、循環器疾患にとって大敵といえるようです。次に運動と睡眠ですが、ウオーキングやジョギングのような適度な有酸素運動は循環器疾患の予防に有効ですが、寝つきを良くし深いノンレム睡眠を増やすなど睡眠の質も向上させることが明らかにされています。
逆に十分な睡眠と休養が無ければ、運動習慣も継続できません。禁煙や節酒と睡眠の関係も睡眠医学では常識となっています。
喫煙(ニコチン)や飲酒(アルコール)が高血圧や狭心症・心筋梗塞など循環器疾患のリスクとなることは知られていますが、深い睡眠を減らし不眠症状を悪化させるなど睡眠にも悪影響があります。
酒を飲むと寝つきが良くなるように感じるかもしれませんが、それはあくまで表面上の現象で睡眠の質は大いに低下します。
実際高血圧、狭心症、脳卒中、心血管疾患による死亡などの循環器疾患と、睡眠不足、不眠症、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠問題との間には強い因果関係があることが、多数の研究結果のメタ解析で明確に示されています。
こういったことを否定するつもりはありませんが、寝酒を楽しみ、寝る前に一服してからゆったり寝るという習慣は続けることになりそうです。