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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
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なぜがんはできてしまうのか 続

2014-10-09 13:35:22 | 健康・医療
がん発生の外的要因について書きましたが、ウイルスについて触れていませんでした。たとえば子宮頸がんがウイルスによって引き起こされるのは確かなようです。この子宮頸がんワクチンの副作用が問題になっていますが、この点はどこかで触れます。また肝臓がんもC型肝炎から発症するとされています。
このようにウイルス感染が、がん化の引き金になるようですが、どのような機構によるのかはよく分かっていないようです。私はがんは外的要因によって発症するものではなく、いかに述べます内的要因だと思っていますが、ウイルスは例外かもしれません。それでもウイルスによるがん発症はそれほど多くないと思っています。

がんは遺伝子の異常による細胞の病気と定義しましたが、人間のすべての細胞は同じ遺伝子を持っています。新陳代謝などで新たに細胞ができるときは、必ず遺伝子もコピーされます。このときに遺伝子複製にミスが出ないように、何重もの防御機構があります。しかしなにしろ細胞数が非常に多いため、確率的には低いのですが、ミスが出る可能性があります。生命のすごいところは、この自然に発生した遺伝子の複製ミスを修復する機能が備わっているのです。どうやって無数に近いほどの遺伝子の中のミスを見つけ出すのかはわかりませんが、細胞分裂時に自然に発生してしまった間違えは、修復酵素によってほとんどが治されてしまうのです。
それでも中には、修復不可能のようなミスが出ることもあります。こういった場合は、その細胞を殺、してしまう、むしろその細胞が自分で死んでしまう、細胞死というシステムも備わっています。この細胞死をアポトーシスといい、近年多くの研究が行われいました。

以上のように、細胞分裂時に遺伝子に異常が出る可能性はありますが、そのすべては修復されたりして、問題がなくなるようになっているのです。しかし残念ながらこのシステムをくぐりぬけ、遺伝子が異常のまま生育してしまう細胞が出てくるのです。そのうちの一部ががん細胞となるわけです。これががんの内的要因です。つまりすべての人は平等にこのようなシステムの中で生きているわけであり、確率的にはどんな人もがんになる要素を持っているわけです。

私は、がんの原因はこの内的要因が大部分であり、遺伝子の複製ミスは確率的に一定であり、その後のがん化を防ぐメカニズムををすり抜けてしまう確率もほぼ一定と考えられます。したがってがんの発症数は、人口に比例してほぼ一定となるはずです。
現在がんの患者数がなぜ増加しているのかという点はまた後ほど書くつもりです。