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お薬のお話し(痛み止め)(1)

2019-12-27 16:40:38 | 健康生活

知っておきたい治療薬「痛み止め」(1)

 腰痛や頭痛のときに飲むような痛み止めは、よく胃を荒らします。ときには胃潰瘍を作って出血し、命に係わることもあります。特に過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍の経験がある方や痛み止めを長期に飲まれる方は注意が必要です。主治医と相談の上、胃薬を併用してください。

痛み止めの種類はいろいろ

足腰の痛みを止めるお薬、がんなどによる痛みを止めるお薬、おなかの痛みを止めるお薬などいろいろな目的で使用されるお薬があり、一概に痛み止めと言ってもひとまとめにはできません。

まず、おなかの痛みは、その病気によって痛みが発生する場所もメカニズムも異なり、おのずと使用するお薬も様々なものになります。後で説明するいわゆる痛み止めは基本使用しません。また、がんによる痛みの軽減には、強い痛みの場合、麻薬などに類似したお薬を使用することが一般的です。

ここで説明するのは、足腰の痛み、頭痛、生理痛などによく使われるロキソプロフェンナトリウム(ロキソニン)やセレコキシブ(セレコックス)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)などの非ステロイド系抗炎症剤と呼ばれる種類のお薬のことです

次回は、痛み止めの副作用についてお話しします。

 


奈良の昔はなし(孝女伊麻と鰻)

2019-12-27 15:35:36 | 地域と文化

奈良の昔はなし~孝女(こうじょ)伊麻(いま)と鰻(うなぎ)~

 今回は、今市村(現在の葛城市南今市)に実在したといわれる親孝行な姉弟のお話しです。その親孝行な姉弟とは、姉の伊麻と弟の長兵衛です。

寛文11年(1671年)の夏、疫病が流行しました。姉弟の父も病に倒れ、食事も取れずに衰弱していたのです。二人は昼夜を問わず介抱に努めていたのですが、一向に良くなりませんでした。

ある時、鰻が病気に良いと聞き、二人は急いで八方手を尽くして鰻を求めました。なかなか見つかりませんでした。

二人が途方に暮れていると、夜、水がめの中で何やら音がしたのでした。灯りを近づけて中を見ると、何と、大きな鰻が泳いでいるではありませんか。

二人は喜び、さっそく調理して父に食べさせました。すると、父の病気はぐんぐん快方に向かい、やがて平癒(へいゆ)したのでした。

~この物語の背景~

この親孝行な伊麻のお話しは、当時相当有名であったと伝えられています。俳聖、松尾芭蕉も、この話を聞き、貞享(じょうきょう)5年(1688年)4月12日、「笈(おい)の小文」の旅の途中、わざわざ伊麻に会いに訪れているのです。鰻の話から17年がたっていました。

芭蕉が伊賀の弟子の遠雖(えんすい)に送った書簡によると、芭蕉はその時、鰻のいた水がめも見せてもらい、藁筵(わらむしろ)の上で茶や酒のもてなしも受けたといい、当の本人から直接話を聞き、その孝養のまことに触れて非常に感激したのです。

芭蕉に同行していた弟子の万菊も深く心を打たれ、感涙を抑えきれなかったといいます。ちょうど衣替えの季節でもあり、衣類を打った得た代金を、志として伊麻に贈ったといわれています。

その4年前、芭蕉は「野ざらし紀行」の旅で當麻の竹ノ内村にしばらく滞在していました。その時に伊麻の話を聞いたのではないかと言われています。

実は、当時、徳川幕府は儒教の教えを重んじる政策を推進していたのです。孝行(親孝行な子ども)を称える風潮が諸国に広まっていたようです。

この美談は、今も語り継がれており「孝女伊麻像」や「孝子碑」などが残っています。2月27日に営まれる「追善法要」では、小学校の児童、地域の人々がお参りに訪れ、近くの現徳寺で「徳」についての講話があります。