知っておきたい治療薬「痛み止め」(1)
腰痛や頭痛のときに飲むような痛み止めは、よく胃を荒らします。ときには胃潰瘍を作って出血し、命に係わることもあります。特に過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍の経験がある方や痛み止めを長期に飲まれる方は注意が必要です。主治医と相談の上、胃薬を併用してください。
痛み止めの種類はいろいろ
足腰の痛みを止めるお薬、がんなどによる痛みを止めるお薬、おなかの痛みを止めるお薬などいろいろな目的で使用されるお薬があり、一概に痛み止めと言ってもひとまとめにはできません。
まず、おなかの痛みは、その病気によって痛みが発生する場所もメカニズムも異なり、おのずと使用するお薬も様々なものになります。後で説明するいわゆる痛み止めは基本使用しません。また、がんによる痛みの軽減には、強い痛みの場合、麻薬などに類似したお薬を使用することが一般的です。
ここで説明するのは、足腰の痛み、頭痛、生理痛などによく使われるロキソプロフェンナトリウム(ロキソニン)やセレコキシブ(セレコックス)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)などの非ステロイド系抗炎症剤と呼ばれる種類のお薬のことです
次回は、痛み止めの副作用についてお話しします。