HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

アジサイ(紫陽花)2021-3

2021-06-27 | 複数の色 混色系

何処にでもアジサイは植えられている。
育ちやすいし、挿し芽をしても翌年には花をつける。
高校時代の同窓がくれた去年挿した芽は、15㌢程度だけれど花を咲かせた

豪勢に咲いた紫陽花がずらりと並ぶ光景は広い場所が必要だけれど
小さな庭に鉢植えも似合うし、小さな株だと地植えでも似合う。
わざわざ足を運んでまで見に行くのは季節の風物詩…だと、梅や桜の頃と同じ言い分。
近場で充分だろうけれど、そう思わないから出掛ける。
何種類、何万株、それがお気に入りだろうから出掛ける。


▲ 筒状花が咲いている。舌状花にも花は咲くから目立っているのは萼片。▼





▲ 一部だけしか撮らない訳でも無いけれど全体を撮ることは余り無い。何処を撮ってもアジサイはアジサイ。
ガクアジサイの萼部分にも小さな花が咲き始めているから、やはり萼だったのだ…と分かる。▼





▲ 最近目立つ ガクアジサイの変わり種。何となく作り物然としているのは、どのアジサイも同じだ。▼



(2021.06.14 新明町)




▲ ウイルスに冒されて萼片が変形したものだけれど固定化されたので「ウズアジサイ」の名前で市販されている。
時折、先祖返りして元の萼片の姿に戻りつつあるものも混じる。▼





(2021.06.15 新明町)

何処でカメラを向けたのだろう??

▲ 紫陽花に緑が入るのはウイルスに冒された証拠、ヤマアジサイを丹念に整理・栽培されていた鎌倉・光則寺の横山女史に伺った。
半径数キロ以内には広がるから出た折には焼却処分しないといけない。
ただ上の画像の緑色は、アナベルの園芸種名で呼ばれているセイヨウノリウツギ、次第に白になり最盛期を過ぎると緑に戻る。▲



▲ 全部が「装飾花」、その中心部に蕾も見えるけれど一つも咲いていない。▼

(2021.06.20 林)








(2021.06.23 林)


【再掲・覚え書き アジサイの花色】 
アジサイの花は咲き進むと葉緑素が失せてアントシアニンが合成され、アルミニウムイオンと結びついて水色になる。
咲き進むと酸性度が高くなって赤味を帯びてくるのが普通だが、土壌のpHも影響する。
土中のアルミニウムは酸性土だとイオンとなって吸収され、アントシアニンと結合して青色を発色する。
アルカリ土壌だとアルミニウムイオンは少なくなり赤味を帯びる。
リトマス試験紙では酸性で青→赤、アルカリで赤→青だから正反対だと言える。

もう一つの覚え書き

アジサイのついての薀蓄。
「紫陽花」の字からは、やはり半球形の青系の花が浮かぶ。
「七変化」は、土壌のpHによって花色が変わる様からの別名。
土壌のpHなんて、昔、リトマス試験紙使って理科の授業で覚えたあれ。

【アジサイとpH/大船の熊坂園長と話していた時のメモ書き】
土壌中のアルミニウム--> 酸性で溶解、アルカリ性では「塩」
 pH7:中性、7以下は酸性、7以上アルカリ性
アジサイ--> アトシアン色素+アルミニウム=青色
日本の土壌-->火山灰、酸性~弱酸性
強酸性-->アルミニウムとリン酸アンバランス、「毒性」の問題発生
 アジサイにはアルミニウム無毒化のメカあり
アジサイの品種で赤が青化-->石灰で土壌を中和、アルカリ性、赤に戻る
リトマス試験紙-->酸性では青色が赤色、アルカリ性では赤色が青色
アジサイの色変化とは逆だから愉快
青色の品種は酸性土壌、赤色の品種は中性からアルカリ土壌を好む
酸性の場合はピートモス、アルカリ性の場合は石灰などで要調整
ガクアジサイ(ハマアジサイ)-->乾燥に強い、伊豆、房総、三浦
ヤマアジサイ(サワアジサイ)-->乾燥に弱い、関西、四国、中国
セイヨウアジサイ(ハイドランジア)<=ガクアジサイ(萼では無く、額縁の額)

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素敵なアジサイ。 (こいも)
2021-06-27 23:16:04
林の子さん
素敵なアジサイに目を奪われました。
小さなお花が咲くのを楽しみにしている自分がいます。
何と呼んだら良いのかと思いながら「小さなお花が・・・」とごまかしているこいもです。
可愛い小さなお花は筒状花と舌状花と呼べば良いのですね。
本当に小さくて可愛くて今は、これ(小さなお花)を見なければ満足できなくなりました。
素敵な色の変化にもうっとり~です。
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大きい花と小さい花。 (林の子)
2021-06-27 23:58:07
紫陽花の花は「小さい花」です。
大きく見えるのは「飾り」ですから、その飾りの中にも「小さな花」が咲いています。
幾つもの処理をして幾つもの紫陽花が作り出されているのですけれど
基本はやはり「小さな花」
ハナミズキと同じで、目立っている部分は花のパーツの一部、萼片ですね。
だから全部が飾りになった紫陽花には「小さな花」が不要に(邪魔に)なって、殆ど見えません。
色変化は、白い花以外はやはり土壌の質によるのでしょう。桃色~青色の間で変化するので同じ花でも色変化するようです。
或いは人為的に色変化させることも可能です。
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小さなお花。 (こいも)
2021-06-28 16:21:21
林の子さん
咲いている小さなお花を見るととっても嬉しくなるのですが
最初の頃はそんな小さなお花の存在すら知りませんでした。
おかげさまで今があります。
ウズアジサイも可愛いですね。
ウイルスに冒されて萼片が変形したものなのですか?
色々見させていただきました。ありがとうございます。
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ウズアジサイ (林の子)
2021-06-28 20:20:32
紫陽花は幾つもの種類、幾つもの色合いがあって飽きないですね。
ウズアジサイとなづけられた種類はウイルスに冒された萼片が
そのまま固定化されて他のアジサイなどには悪影響を及ぼさないと
商品化され出回っているものだと説明されています。
ただ、その「ウイルス」という言葉が禍して植えない方が良い…と仰る方も多いそうですね。
時には元の状態に戻ろうとする性質が残っていて
時間と共に「手毬型の紫陽花」に戻ってしまうものもあるようです。
https://blog.goo.ne.jp/ken328_1946/e/88acf8a006b39b2d509c7ca86f51b0d3
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