KDDI(au)とNECカシオモバイルコミュニケーションズは30日、カシオ計算機製の一部携帯電話で電池パックが発煙・溶解する事故が8月までに8件あったと発表した。
うち火災認定を受けたのが2件あった。両社は同電池パック201万個を回収、無償交換する。
●過去最大規模の回収
携帯電話の発熱事故による電池交換の対象数では、国内で過去最大規模になる。
対象機種は、2007年6月発売の「W52CA」(カシオ製)、07年8月発売の「W53CA」(同)、09年7月発売の「HIY01」(日立コンシューマエレクトロニクス製)。
3機種の出荷台数は計149万台、稼働台数は計50万台だが、別売の電池パックを含め、流通する201万個すべてを回収・交換する。電池パックはソニーエナジー・デバイス製。
内蔵の電池パックに傷やへこみがつくと、電池内部の絶縁シートが損傷。充電を繰り返すと内部でショートを起こして発熱・膨張する場合があるという。
利用者にはまず書面で通知、10月下旬にも耐性強化などの対策を施じた電池パックを郵送するが、電池パックに傷やへこみがある場合は早急に専用窓口(0120・963・052)に連絡するよう呼びかけている。
【記事引用】 「日経産業新聞/2011年10月1日(土)/11面」