風の声

想いつくまま

こうやって国民の財産は食い物にされる

2017年02月28日 | 日記
李下に冠を正さず。

他人から誤解を招くような行動はすべきではないといういましめの言葉。
すもも(李)の木の下で冠をかぶり直すと、すももの実を盗もうとしているのではないかとあやしまれ誤解を招くということ。

とりわけ、政治家のあやしい言動をいましめた言葉だ。

だが、昨今の政治家はそんな節操もなくしている。

今、大問題になっている大阪府の学校法人の「国有地払下げ疑惑」がそうだ。
報道によると、9億5600万円もの国有地が、わずか1億3400万円で「森友学園」に売却されていた。

問題なのは、この疑惑の学校法人と安倍晋三首相夫妻との親密な関係ぶり。
安倍首相の昭恵夫人が、この学校法人の「名誉校長」になっていた。マスコミの大々的な報道がはじまって、あわてて辞めたから、余計にあやしい。

驚くのは、「安倍晋三記念小学校」と印刷された振込用紙で寄付集めまでやっている。

国会での追及に、安倍首相は「自分の名前を冠することは断った」と言っていた。
しかし、4回もこの学校法人の記念講演を行っている昭恵夫人が「総理大臣を辞めてからなら」ともとれることを喋っているという。

とにかく、森友学園の理事長と安倍首相夫妻が特別な関係にあることがわかる。

8億2000万円も安くなったのは「安倍首相夫妻のおかげ」だと、国民、誰でも思う。

生活ゴミが埋設されていたから処分費8億2000万円を差し引いた、と財務局はうそぶく。
ゴミが47%も占めていて8億2000万円もかかったのだとも。

47%のゴミの割合とはどんなものか。
産廃業を営む友人に訊ねたら「ゴミだらけで土は見えない」状態だそうだ。だが、ニュウース映像からはゴミはまったく見えない。

その47%のトリックが見えてくる。
47%にしないと、8億2000万円の算出ができなかったということだ。
要するに8億2000万円やすくするための帳尻合わせが47%ということだ。

だから、見積もりを財務局が自ら行うという、これまた異常な対応ぶり。この種の見積もりは必ず専門業者に外注しているのにだ。

こんな見え見えのあやしいことをさせるには、相当な政治の圧力を加わえないとできない。
もっとも、我が世の春を謳歌する安倍首相の政治圧をもってすれば、朝飯前ということか。

さらに耳を疑うのは、撤去するはずだったゴミは校庭の別の場所に埋めなおしただけで、処分費は1億円もかかっていないと業者が証言している。

大バーゲンも、払下げのやり方も、10年の分割払いにしていたことも、近畿財務局が交渉の記録を直後に処分していることも、認可基準が森友学園の申し入れで緩和されたことも、特別扱いの異例づくめ。何もかもでデタラメだ。

まさにやりたい放題、その異常さに驚く。

こうやって、国民の財産は安倍首相を取り巻くあやしい人物らによって食い物にされる。

安倍首相は昭恵夫人も含めて「関与が明らかになったら、総理大臣も国会議員も辞める」と強弁しうそぶく。そのウソっぷりは磨きがかかり超一流だ。

すでに明らかになっている状況証拠だけでも、政治家として「アウト」だということが分からないのだろうか。

李下に冠を正さず、政治家の資質はますます地に堕ちていく。



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