お産・育児ママネットワーク パム

皆様の周産期医療・産科医療に関するご要望、ご意見をお聞かせください。合わせて私達の活動記録です。

成人式でちらしを配布しました。

2008-01-25 03:08:41 | 活動報告
=信濃毎日新聞掲載記事/20080114/朝刊/東信=

未来の母体、大切にして上田の母親らグループ成人式でチラシ配布

上田市の母親らでつくるグループパム(横関結希子代表)は十三日、同市主催の成人式が開かれた市文化会館など三会場で、妊娠した時に読んでもらいたいアドバイスなどを記したチラシ計五百枚を配った。「お母さんになる時に備えた体づくりは今から始まっている」とのメッセージを伝えた。
チラシはA4判の三つ折りで「(妊娠したのかなと思ったら)一人で悔まず産婦人科へ」などと呼び掛けた。携帯電話から接続できるホームページも開設。乳がんや子宮がん検診を受けられる医療機関の連結先などを見られるようにし、ページに接続できる二次元パーコード(QRコード)を印刷した。
「彼女の体を気遣ってあげて下さい」と、男性の新成人にもチラシを手渡した。
パムは、国立病院機構長野病院(上田市)の産科医引き揚げ問題など、地域の産科医療を取り拳く環境が厳しくなる中「母親たちでできる活動」を計画。妊婦健診を呼び掛けるチラシを薬局に置く準備も進めている。
■配布したちらし表pdf
中pdf


        
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信濃毎日新聞 連載記事「どうする地域医療」

2008-01-25 02:22:06 | 新聞記事
=信濃毎日新聞/20080107/朝刊/1面掲載記事=

地域医療をどうする(1)=出産・広がる不安(1)長野病院受け付け休止 見通し立たず

県内の地域医療が危機に直面している。医師不足による診療科の休廃止が相次ぎ、病院の存続にかかわるケースもある。現場を担う勤務医には重い負担がかかり、出口は見えていない。県内の現場から、地域医療が抱える問題点を探り、立て直しに向けた道筋を考えたい。第一部は、医師確保が緊急の課題
となっている産科医療を追う。
   ◇
 「もう予約でいっぱいなんです」
 昨年十二月上旬。第二子出産の予約をしようと上田市内の医療機関を訪れた栄養士の永井忍さん(32)が、今年七月下旬の出産予定日を記入した途端、窓口からは申し訳なさそうな声が返ってきた。
 数日前、年間五百件弱の出産を扱っていた国立病院機構長野病院(上田市)は昭和大(東京)から産科医の引き揚げを通告されたことを受け、新規の出産受け付け休止を発表していた。
 永井さんはこの日、別の産科に向かったが、長野病院の休止以降に急増した予約で、やはり予定日前後は満杯だった。自宅出産を考えていた永井さんは、出産時に入院を希望しないことを伝えて懸命に頼み込んだが、最終的に折り合いは付かなかった。
 結局、永井さんは市内での出産を断念。つてのあった長野市内の助産院で産むことを決め、妊婦健診も近くの病院で受けることにした。月一回以上、自分で約一時間車を運転し、健診に通う。
 産む場所が決まるまでの間、うれしいはずの妊娠は「何だか苦しいこと」になっていた。
   ■   ■
 上田小県地域では二00六年、約二千人の子どもが生まれた。その四分の一近くを占める長野病院の受け入れ休止に加え、年間七百件弱の出産を扱ってきた上田市産院も昨年末で院長が退職し、受け入れを減らさざるを得ない状況にある。
 地域ではほかに、民間の二病院が出産を扱う。その一つ、上田原レディース&マタニティークリニック院長で、市産婦人科医会会長も務める宮下尚夫医師は「できるだけのお産を担う覚悟」を固めた。残る角田産婦人科内科医院とも話し合い、既に出産の受け付けを月四十件前後から五十件ほどに増やしている。年間六百件。「安全性を考えると、ぎりぎりの数」(宮下医師)だ。
 県上田保健所は、民間の受け入れ増で、年間干七百件強のお産を地域で支えられると見込む。だが、残る二百一三百件の「穴」をどう埋めるか、見通しは立たない。
 長野病院の新規受け付け休止の影響が出始めるのは、今年七ー八月。涼しい環境を求めて上田での「里帰り出産」が増える時期に重なる。同保健所は「何らかの制限をお願いせざるを得ないかもしれない」と言う。
     
 より深刻なのは、妊婦健診で危険度が高いと判断された「ハイリスク出産」や、出産時に予想以上の出血を伴うなど救急搬送が必要なケースだ。
 上小地域では、長野病院が「二次病院」としてこうした出産を受け入れている。同病院の産科が廃止されれば、約四十一五十分かかる佐久市の県厚生連佐久総合病院や、長野市南部の県厚生達篠ノ井総合病院まで搬送せざるを得ない。
 角田産婦人科内科医院の角田英弓院長は「(危険度が低い)正常出産は分担してある程度は担える。
だが、二次医療病院が遠くなれば、命にかかわるケースが出かねない」と危ぶむ。
 昨年十二月中旬、市内の母親ら十三人が母袋創一市長と懇談、産科医確保を訴えた。懇談後、ある母親(32)は「妊娠するにも勇気がいるようになった」と漏らした。
 産科医療に開いた穴。それが地域に何をもたらすのか、誰もまだ正確には測れずにいる。


[長野病院の産科医引き揚げ問題]
国立病院機構長野病院(上田市)に、4人の産科医全員を派遣している昭和大(東京)は昨年11月中旬、医師を引き揚げる方針を伝えた。同病院は、昨年12月3日から新たな出産の受け付けを休止。
それ以前に予約のあった今年7月までの出産は予定通り行う。昭和大は、医師をいつ何人引き揚げるかは未定としている。

=信濃毎日新聞=20080108/朝刊/1面掲載記事

地域医療をどうする(2)=出産・広がる不安(2) 大学病院の医師不足 引き揚げ「負の連鎖」

 昭和大(東京)が、国立病院機構長野病院(上田市)に派遣している産料医四人の引き揚げ方針を伝
えてきたのは、昨年十一月中旬のことだ。
 三力月前の∧月-。全国的な産科医不足を懸念し、進藤政臣・長野病院長や母袋創-・上田市長は東京・品川区の昭和大病院を訪ね、派遣の継続を念押ししていた。その際「引き揚げの話はまったくなかつた」(母袋市長)という。
 「急変」の背後に何があったのか。昭和大医学部産婦人科の岡井崇教授はこう繰り返す。「上田の皆さんには本当に申し訳ないが、東京でも産科医が足りないんです」
    ■   ■
 昨年十月、年間約千件の出産があった都保健医療公社の荏原病院(東京・大田区)が出産の扱いを休止した。七人の産科医のうち四人を派遣していた昭和大とは別の私立大が、六月までに全員を引き揚げ
たことが原因だった。
 影響が広がった。区内の別の病院では、月四十件だった出産が、倍の八十件前後に跳ね上がった。大田区と品川区の中核的病院だった昭和大に地域住民や都関係者から「何とかしてほしい」と訴える声が相次いだ。
 「地域で産めないのか、と泣きながら訴える地元の妊婦たちを目の当たりにし、地元の大学として責任を感じた」と岡井教授。昭和大は、荏原病院に新たに産科医を派遣し、二○○九年四月から出産の抜
いを再開させる方針を決めた。
 だが、産科医の養成では全国有数の実績がある昭和大も、これ以上医師を派遣できる余裕はない。
 同大は長野病院のほか、関東地方の三病院に産科医を派遣してきた。荏原病院に医師を回すため、このうち長野病院と神奈川県の病院から医師を引き揚げる方針が決められた。
 「医師の研究体制などを考えて(引き揚げ先を)決めた」と岡井教授。長野病院は○六年四月から常勤の麻酔医が不在で、産科医が麻酔をかける必要があるなど「他の病院に比べリスクが高い」ことも理由になったという。
   ■   ■
 「医師を引き揚げれば病院が悪いと言われる。だが、いまは自分の病院のことで精いっぱいだ」。荏
原病院から医師を引き揚げた都内の私立大。担当教授は重い口調で話した。
 この大学は、二年間大学病院の産科で研修した医師を荏原病院に派遣、二年後に戻すローテーションを組んでいた。
 だが、○四年度に新たな臨床研修制度が始まり、研修医は内科や外科などの幅広い経験を積むことが義務付けられた。このため、派遣するためには産科の研修期間を追加する必要があり、ローテーションが組めなくなったという。
 さらに、開業や結婚・出産に伴う退職などで医局から医師が流出。三年前に三十六人いた医局所属の産科医は二十一人にまで滅り、派遣先から段階的に人を呼び戻すしかなくなった。「上田のことは知らなかった。だけど日本中どこでも起こり得る話でしょう」と担当教授。
 地域病院の人材供給源となってきた大学病院の医師不足は、信大病院(松本市)も同様だ。医師不足による引き揚げの「負の連鎖」は、結局、医師確保の手段を持たない地域の住民にしわ寄せを生んでいる。

 [医師臨床研修制度]
 医師免許を取得した学生が2年間、医療現場で経験を積む制度。2004年度から、全員が外科や内
科、地域医療などを経験することが義務化された。併せて、研修先は新人医師や病院の希望に応じて決める方式が導入され、出身大学の医局に残って研修する医師が減少。大学病院が医師派遣を控えたり、
派遣した医師を引き揚げる要因の一つになっている。

=信濃毎日新聞掲載記事20080109/朝刊/1面=

地域医療をどうする(3)=出産・広がる不安(3)
 対応に追われる市 行政支援、何をどこまで


 「都内でも産科医が足りない現実を聞かされた」
 昨年十二月十一日、国立病院機構長野病院(上田市)からの産科医引き揚げの撤回を求めるため、派遣元の昭和大(東京)を訪ねた母袋創-・上田市長(上田地域広域連合長)。一時問余の話し合いを終えると、疲れた表情で話した。「無力感を感じる」

 産科医引き揚げ問題が浮上した十二月上旬以降、母袋市長は対応に追われた。同月二十六日に村井知事を、二十七日には信大病院(松本市)の勝山努院長らを訪ね、産料医確保へ協力を要請。「早いうちに、国にも要望したい」とする。
 ただ、地域の「危機的状況」に理解は得られるものの、医師確保の展望が得られるわけではない。同月二十八日。仕事納めの記者会見で、市長は「『国立』なのに、なぜこんなことになるのか。一義的には国の責任ではないか」と、いら立ちをのぞかせた。
   ■    ■
 「行政が大学の医局の状況を把握するのは難しく、直接医師を確保するのは困難だろう」。長野病院の進藤政臣院長は指摘する。
 一方で、上田市民を中心とする地域住民の間には「市の取り組みが後手に回っている」(市内の女性団体役員)と、もどかしさが漂う。
 長野病院と並び、地域の出産を担ってきた市産院をめぐる対応もその一因だ。二○○五年八月、医師不足を背景に信大医学部が二人の医師の引き揚げ方針を通告。市はいったん産院の廃止を検討する姿勢を示し、母親らの署名活動に押される形で存続に転じた。
 ただ、信大が条件とした「長野病院と連携し、危険度の高い出産にも対応する」施設への転換は具体化しないまま、二年近くが経過。昨年末には信大から派遣されていた甲藤一男前院長が「体力面」を理由に辞任した。九日から非常勤医一人が過二日勤務することが決まったものの、出産の受け入れ制限が避けられなくなっている。
 そこに重なった長野病院の産科医引き揚げ。「このままでは先細りだ」。多くの市民が先行きの不透明感を口にする。
   ■    ▲
 「大学の寄付講座を検討していただきたい」
 昨年末、県庁を訪ねた母袋市長は、村井知事にこう持ち掛けた。
 寄付講座は、自治体が地元大学などに寄付し、研究名目で医師を確保、地元の公立病院などで診療を行ってもらう試みだ。自治体から国立大学法人など国機関への寄付は原則、法律で禁じられている。だが現実には、医師不足の深刻化を受け、総務相が認める「特例」の形を取って長崎、宮城、石川県など全国に広がっている。
 村井知事は「必要があれば検討したい」と慎重な姿勢を崩さなかったが、母袋市長は「県に問題提起した。リーダーシップを取ってほしい」と主張する。
 信大病院の勝山院長は「行政の支援がなければ、今いる産科医を維持することさえ難しい」と言う。
地域医療を支えるために何を、どこまですべきなのか。行政も新たなかかわり方を迫られている。

 [上田市産院]
1952(昭和27)年開設。へその緒がつながったまま裸の胸に赤ちゃんを預けてくれる「カンガルーケア」などを行い、2000年8月、国連児童基金(ユニセフ)などから「赤ちゃんにやさしい病院」に認定された。出産件数は年間700件弱。07年末で院長が退職。9日以降は常勤医師1人に非常勤医師2人、助産師17人、看護師8人、准看護師5人となる。


=信濃毎日新聞/20080110/朝刊/1面=
地域医療をどうする(4)=出産・広がる不安(4) 現場の医師に負担 使命感を激務の支えに

 月二回、応援の産科医が来て、土曜夜の当直を受け持ってくれる。
 息が抜けるのはその日だけだ。松本市の自宅に帰り、家族と過ごす。翌日には、病院のある飯山市へ戻る。そんな生活が二年近く続いている。
 飯山赤十字病院の中村正雄・産婦人科部長(60)。飯山地域で唯一、出産を担っている同病院で、産科医は中村医師一人だ。
 赴任して三年目。当初もう一人いた産科医が大学の都合で引き揚げられ、二○○六年春から一人になった。年間百数十件のお産すべてに立ち会い、平日は外来の診察もこなす。
 出産にかかる時間は見通しにくい。難産の場合など、一回に七十二時間拘束されるケースもある。携帯電話は二十四時間手放せず、出たい学会があっても地域を離れることはできない。
 祖父も父も産科医。赤ちゃんを抱いた母親に「おめでとう」と言える仕事に、ずっと誇りを持ってきた。「ここがなくなったら、この地域で産める場所がなくなる」。使命感が体を支えている。
   ■    ■
 厚生労働省の調査によると、二○○六年末時点で、全国の医療機関で働く医師数は二十六万三千五百四十人。十年前と比ベ14・4%増えている。だが、産婦人科・産科医(一万七十四人)は逆に10・6%減少した。
 産科医の不足は、一人一人の医師の負担に跳ね返っている。日本産科婦人科学会の○五年十二月時点の調査によると、出産を扱う県内四十九の病院や診療所で働く常勤の産科医は計百二十一人で、一施設の平均は二・五人。全体の四割弱の施設は、常勤医が一人だけだ。
 産料医でもある長野赤十字病院(長野市)の菅生元康副院長(62)は「払が三十代のころは月に二十日ぐらい当直をこなしていたが、いまの若い医師はきつい職場を選ばなくなっている」と言う。「自分も、恐らくもう-度選ぽうとは思わない」
 横浜市立大学医学部の学生らを対象に昨年実施した調査によると、一度は産婦人科医を志望したことのある学生は全体の三割近くに上るものの、約半数が途中で進路を変更。大きな理由に勤務実態(当直回数、勤務時間、育児との両立困難)が挙げられた。
   ■    ■
 国は深刻な産科医不足に対処するため、医師を地域の拠点病院に集約化して診療体制を強化し、医師の負担軽減を図る方針を打ち出した。県の検討会も昨年三月、ある程度の医師数を確保し、二十四時間態勢で救急搬送に対応する「連携強化病院」に県内九病院を選定している。
 ただ、北信地域では県厚生連北信総合病院(中野市)が連携強化病院とされ、飯山赤十字病院は選ばれなかった。同病院には県境の栄村や新潟県から通ってくる患者もいる。冬場は積雪で道路事情も悪化する。ここから産科医がいなくなれば「救える命も救えなくなってしまうのではないか」。川村信之院長(68)は危惧(きぐ)する。
 「すぐに産婦人科医が増えるとは思えない。最低でもあと五、六年はかかる」と中村医師。自身の定年まであと五年。五年は何とか頑張ろうと思っている。

 [勤務医の労働環境]
 県医師会と県病院協議会が2006年12月-07年1月、県内の病院勤務医1294人(常勤医1174人、非常勤医120人)から回答を得た調査によると、夜勤を除く1週間の勤務時間は56-64時間が21・6%と最多。64時間以上が21・5%、48-56時間が21・2%だった。当直明けの勤務について64・4%が「当直の忙しさとは無関係に通常勤務せざるを得ない」と回答している。

=信濃毎日新聞掲載記事/20080111/朝刊/1面=
地域医療をどうする(5)=出産・広がる不安(5)リスク負う産科医「完ぺき」望む声に委縮


 「日常診療の医療行為に警察が介入してくることは見過ごせない問題だ」
 二○○六年四月0県医師会(大西雄太郎会長)は、東北地方で起きた事件に異例の「抗議声明」を出した。
 二ヵ月前の同年二月。福島県大熊町の県立大野病院に勤務する産科医が、帝王切開の手術で適切な処置を取らず、女性=当時(29)=を死亡させたとして、業務上過失致死などの容疑で逮捕された。
 女性は胎盤が子宮に癒着する難しい症例で、悪質性や明白な過失があるケース以外で医師が逮捕されるのはまれだ。この医師が地域で年間約二百件の出産を-人で担当していたこともあり、事件は全国の産科医に波紋を広げた。
「できるだけのことを精いっぱいやった」。昨年一月、福島地裁で開かれた初公判で、医師はこう主張した。裁判は現在も続いている。
    ■   ■
 県内のベテラン産科医は、福島の事件をきっかけに、全国的に出産の扱いをやめる開業医が増え、産科を志望する医学生も減ったと話す。「患者のために、われわれもぎりぎりのところで勝負している。
その結果が逮捕では救われない」
 最高裁判所によると、各地の地方裁判所で○六年に終結した医療関係訴訟のうち産婦人科関連は百六十一件。全医師数の4%に当たる産科・産婦人科医が、訴訟件数では14%を占める。
「(死亡や後遺障害を)減らすことはできても、ゼロにすることはできない」と県内の別の産科医。
厚生労働省は、出産時の事故に対する無過失補償制度の導入を目指しているが、効果は不透明だ。
 県医師会と、県内病院でつくる協議会は○六年十二月--○七年一月にかけ、県内の病院勤務医にアンケートを行った(干二百九十四人が回答)06%の医師が、診療をめぐり「提訴されたことがある」と回答。「紛争になったが提訴はされなかった」も18%あった。医事紛争の増加が診療に与える影響として「防衛的、委縮的になりがち」との答えが81%を占めた。
   ■   ■
 長野県は○四年五月、医療事故など医療に関する相談を受け付ける県医療安全支援センターを県衛生部内に設けた。
 同年度に二百二十九件だった相談件数は、○五年度三百三十件、○六年度は三百三十四件を数えた。
内訳で最も多いのは医師の診療行為に関する相談だ。
 センターは、悪者の取り違えや投薬ミスなどの医療事故が社会問題となる中、医療への不信感をぬぐい去り、医師と恵者との信頼関係を再構築することが狙いだった。
 半面、南信地方の総合病院の事務長は、安易な救急利用の増加や、完べきな医療を求める利用者が多いことを挙げ「医療を提供する側と受ける側のギャップが大きくなっている」とも指摘する。
「より安全な医療を提供するよう、全力を尽くすしかない。訴訟を恐れて誰もやらなくなれば結局、患者が困ることになる」。県内の二十代の産科医はそう話す。地域医療を取り巻く環境が厳しさを増す中、医師と患者はどう「リスク」に向き合っていくのか。

 [無過失補償制度
出産時の事故で赤ちゃんに脳性まひなどの障害が残った場合、医師の過失がなくても患者に補償金を
支払う制度0産科医不足対策の一環で厚生労働省が来年度中の導入を目指している。医師の訴訟リスクを軽減するとともに、裁判を起こさなくても一定の補償が受けられるようにすることで、患者の救済も迅速化できるとする。


信濃毎日新聞/20080112/朝刊/1面

地域医療をどうする(6)=出産・広がる不安(6)
態勢立て直しの動き 現実見据え試行錯誤を


 昨年十二月下旬、須坂市内の助産院。近隣の病院などに勤める助産師約十人が集まっていた。
 広瀬ミエ子院長(58)は、妊婦の腰に巻く骨盤固定用のベルトを手にした。「車社会で歩かなくなり、妊婦の骨盤がゆがんでいる。矯正することで正常な分娩(ぶんべん)につながり、医師の負担も減らせます」
 講習会は、広瀬院長が地域の出産を支えるため、助産師のレベル向上を目指そう-と始めた。
 参加者の一人で、長野市の産婦人科医院に勤める女性(48)。以前勤めていた病院の産科が休止になり「出産に携わりたい」と、いまの職場に移ってきた。
「産科医がいないから助産師に頼む」と言われても、現状では技術も心構えも足りない。それでも「こういう状況だからこそ、自分たちのできることをやっていきたい」と思う。
    ■  ■
 二〇○五年夏から一年足らずの間に、出産を扱う施設が六施設から三施設に半減した飯田下伊那地方。
 自治体や医療関係者でつくる懇談会の議論を経て、出産を主に飯田市立病院、妊婦健診を周辺の医療機関が担う「連携システム」を打ち出した。妊婦が持ち歩くカルテを作り、どの施設でも対応できるようにするなど先駆的な工夫も取り入れる。
 ○五年度に年間約五百件だった市立病院の出産件数は、○六年度は約千件に倍増。山崎輝行・産婦人科部長(54)は「連携システムで外来の負担が減ったので、何とか乗り切れた」と話す。
 だが、そのシステムも順風ではない。
 地域では三施設が妊婦健診のみを受け持ってきたが、常勤医の退職などで、常時健診を受けられる所が今春以降、一施設になる見通し。五人いる市立病院の産科医も転科などで減少するため、四月からは里帰り出産の受け入れを休止する。
「システムがあっても動かす人がいなければどうしようもない」と山崎医師。県内の「モデルケース」と期待される連携システムは、医師不足の「壁」に突き当たり、苦闘を続けている。
   ▲   ■
県佐久保健所のホームページに昨年十二月「佐久のお産」のコーナーが新設された。出産を扱う病院や助産所の一覧を掲載し、妊娠の兆候があったら早めに診察を受けるよう呼び掛けている。
佐久地方では昨年八月、行政や医療関係者が地域の産科医療を考えるネットワークを設立。議論の中で生まれたのがホームページでの情報提供だ。保健所は「住民に現状を知ってもらい、医療機関の負担を少しでも減らしたい」と言う。
上田市では、母親らのグループ「パム」が十三日、市主催の成人式会場で、妊娠に関するアドバイスを記したチラシを配る準備を進める。
グループは、産科医療を考えるシンポジウムなどを開いてきた。「主張するだけでは変わらない。自分たちのできることをやっていきたい」と、メンバーの斉藤加代美さん(42)。チラシには「自分の体を大切にしてほしい」とのメッセージを込めるつもりだ。
県内各地で産科医療を立て直す動きが始まっている。「特効薬」は簡単に見いだせない。
関係者、そして住民が「医師がいない」現実を直視し、試行錯誤を重ねるしかない。
  (「出産広がる不安」おわり)
  (祢津学、干野雅樹)
   ◇
連載へのご意見や、地域医療の立て直しに向けた提言をお害せください。
 〒380-8546 信濃毎日新聞社報道部地域医療取材班

 メール c-iryo@shinmai.co.j p
 ファクス 026・236・3197

 [飯田下伊那地方の連携システム]
 飯伊地方では2005年以降出産を扱う施設の減少で約850件の受け入れ先がなくなった。このため緊急的に、出産は主に飯田市立病院、妊婦健診を他の医療機関が分担するシステムを構築。県内の産科医、小児科医でつくる県の検討会も07年3月、広域圏ごとの医師の重点配置を提言しており、飯伊のシステムを「周産期医療を崩壊させないためのモデル」と紹介している。



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信濃毎日新聞掲載記事 地域医療をどうする

2008-01-24 02:46:36 | 新聞記事
信濃毎日新聞掲載記事/20080113/朝刊/総合3
地域医療をどうする 医師確保、取り組みは 県内行政・医師・大学の3氏に聞く

 県内各地で病院などの勤務医不足が表面化、産科など診療科の休廃止や患者の受け入れ制限などの影響が出ている。立て直しに向けた道筋をどう見いだしていくのか。行政、医師会、大学病院それぞれの
立場での取り組みを聞いた。

[県衛生技監 桑島 昭文氏]

<資金貸与、効果少しずつ>

 県内で産科など診療科の休廃止がここまで相次ぐとは正直、予想していなかった。昨年一年間で十-の病院が十四診療科を休廃止した。昨年末には国立病院機構長野病院(上田市)で産科医引き揚げ問題が起きるなど、今後の予測が付けにくい状況だ。
 県は、即戦力となる医師のほか、研修医や医学生の確保など、できることはなんでもやろうと考えている。県外から県内に就職する医師を対象にした研究資金貸与制度は六人が利用するなど、少しずつ効果は上がっている。だが、即効性は見込みにくい。
 県の検討会は昨年三月、「緊急避難」として産科九ヵ所、小児科で十力所の連携強化病院を選定し、医師を集約化することを提言した。危険なお産や救急搬送を二十四時間態勢で受け入れる病院がなければ、地域の診療所も安心してお産を扱えない。連携強化病院を「砦(とりで)」として守らなければならない。
 住民の安心には、病院や診療所、介護施設などが連携し、救急からリハビリ、介護まで地域で完結する医療体制が理想だ。長野県は長寿県でありながら医療費が低い。この特長を地域医療の魅力として全国に発信し、医師確保に役立てたい。

[県医師会長 大西 雄太郎氏]

<患者側の協力も必要に>

 国や県は医師不足対策として医学部の定員を増やしたり、医学生の奨学金制度を設けたりしているが、効果が出るのは十年先だ。これ以上、病院に勤務している医師を減らさないことが何よりも重要だ。
 そのためには、医療を受ける県民の協力も必要になる。
 「夜中だろうと、医者が患者を診るのは当然」という態度で、病院をコンビニ工ンスストアのように利用する人が増えた。夜中に診察に訪れる人の八一九割は、翌日でも構わないケースだ。その上、「誤診をしたら訴える」などと言われる。結果として、訴訟のリスクが高い産婦人科や、症状の変化が早く診察が難しい小児料などを選ぶ医師が少なくなっている。
 緊急的な対策として、産婦人科や小児科、麻酔科医の報酬を上げて待遇を改善し、辞めさせないようにする必要がある。病院経営者が医師の手当を増やせればよいが、診療報酬のマイナス改定が続き、経営は苦しい。県や市町村からの助成、出産費用の値上げなど、県民に負担してもらうことも必要になる。
 県民も何ができ、どこまで我慢できるのか。医師と悪者双方の歩み寄りがなければ解決のめどは立たない。

[信大病院長 勝山 努氏]

<大学病院、競争力向上を>

 勤務医不足の原因が、医師養成数の抑制や勤務医に不利な診療報酬改定など、国の医療政策にあったことは事実だ。ただ、厚生労働省だけの責任ではない。
 反省すべきは、大学医学部が国の政策決定にほとんど発言してこなかったことだ。きちんと声を上げ、制度を修正していればここまでの事態にはならなかった。
 二○○四年度からの新臨床研修制度は、前近代的な医師の教育、供給システムの改革が狙いだ。確かに大学病院に残る研修医が滅り、各地の病院への医師の継続的な派遣が難しくなっている。だがそれは、地方の大学病院が一般病院や都会の病院との競争に負けているからだと言わざるを得ない。大学病院としては、臨床研修の充実を徹底する以外に選択肢はない。
 信大病院は「卒後臨床研修センター」を設け、専任教員として医師一人、看護師二人を配置。各診療科も研修プログラムの充実に努めている。医師と同様に不足が深刻化している看護師の研修体制も整えている。
 教育や研究も大学の役割だが、地域住民が期待する最高の医療を提供し、それを支える人材を養成することも重要だ。大学病院としての競争力を高めていきたい。

 【くわしま・あきふみ】
 県衛生技監。1990年、厚生省(現厚生労働省)入省。同省健康危機管理官を経て2007年4月から現職。富山市出身。45歳。

 【おおにし・ゆうたろう】
 県医師会長、干曲中央病院(干曲市)理事長。同会常務理事を経て2006年4月から現職。干曲市出身。72歳。

 【かつやま・つとむ】
 信大病院長。1992年同大医学部教授。2003年7月から現職。専門は外科病理学。松本市出身。64歳。









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佐久総合病院・年明けから満席急患受け入れピンチ 患者集中「非常事態」

2008-01-19 02:50:38 | お知らせ
信濃毎日新聞掲載記事/20080118/朝刊/社会面
佐久総合病院・年明けから満席急患受け入れピンチ 患者集中「非常事態」
 
東信地方の救命救急センターを備える県厚生連佐久総合病院(佐久市臼田)で、同センターの二十床を含む一般悪者用ベッド六百二十四床の満床が続き、定員を超え例外的に入院を受け入れている状況が十七日、分かった。同日の診療部会議で報告され、重症患者診療に当たる同病院が入院を断る事熟こなれば「たらい回し」が生じる恐れもあることから、夏川周介院長は「非常事態」軌との認識を示した。
 同病院地域医療連携課によると、精神科や人間ドック用などを除く一般悪者用ベッドは昨年九月から90%を超えた状勤が続き、、年明けからほぼ満床。十五日から定員を超えて「毎日流動的で、ベッドが空くか見極めは難しい」という。
 十六日は四十六人が退院し、五十六人が入院。市内の診療所から紹介された心不全の女性患者は、ベッドを確保するまでストレッチヤーでニー三時間待たされた。経過観察入院が望ましかった脱水の男性患者は、通院の点滴治療に。十七日朝までの救急患者九人は、個室を二人で使ったり、空き部屋にベッドを入れたりして入院してもらった。
 同病院の救命救急センターは東信全域から年間約七百人を受け入れている。県内唯一のドクターヘリも配置され東信以外からも一部搬送される可能性があるため、満床状態が続けば、県内最高水準の病院で救急悪者が受け入れられない事態も否定できないという。
夏川院長は、常勤麻酔科医がいない上田地方からの患者が増え、佐久地方の病院も医師が不足している状況から、患者の集中が止まらないと予測。「インフルエンザが流行すれば、どうしようもない」とし、今後、患者には近くの医療機関の受診を呼び掛け、病院には転院悪者の受け入れを要請して回る方針だ。
佐久保健所の小林良清所長は「産科に比べ、一般悪者はまだいいと思ったが、支援を考えなければいけない」と話す。県医療政策課はト時的な悪者集中は長野市内でもあるが、入院を受けられないほどの事態はまだ把握していない」としている。
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上田市産院 非常勤医1人がきょうから勤務 助産師外来は来月開設

2008-01-12 02:54:04 | 新聞記事
信濃毎日新聞掲載記事/20080109/朝刊/東北信

上田市産院 非常勤医1人がきょうから勤務 助産師外来は来月開設


上田市は八日、常勤医師の院長が昨年末退職した市産院に、新たに非常勤医一人が、九日から週二日勤務することになった-と発表した。非常勤医一人は決まったが、出産数は「新しい体制では年間五百人余が適正」(市健康福祉部)とし、○六年度の六百ハ十ハ人(新生児数)からは抑制する。医師の負担軽減などを目的に導入する助産師外来は、二月一日から開設する。
新たに勤務するのは、満下淳地(みつした・じゅんじ)医師(40)。神奈川県出身で信大医学部を卒業、一九九八年十月から半年間、上田市産院に勤務した経験がある。米コロラド大への留学を終えて帰国。当面、水、木曜日を担当する。
市産院の医師は、昨年末までの常勤医二人、非常勤医一人の体制から、常勤医一人、非常勤医二人の体制となる。甲藤一男前院長は、夜間の乳幼児の急病に対応するため市が設置している「小児初期救急センター」の所長は三月まで続ける。産院副院長だった広瀬健医師が一日付で院長に就いた。
 一方、助産師外来は、出産までの十四回の妊婦健診のうち五力月、八力月、十カ月の三回を担当し、血圧測定や胎児の心音確認などを行う。まず医師が健診し、危険の少ない「正常出産」と判断した場合に、妊婦の希望を聞いた上で助産師外来を受けてもらう。
 上田小県地域では、国立病院機構長野病院が産科医派遣元の昭和大の医師引き掃げ方針を受け、昨年
十二月上旬から新たな出産の受け付けを休止している。母袋創一市長は「産院は当面のめどが立ったが、引き続き地域の産科医確保に向けて全力を注ぎたい」と述べた。
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 インターネットアンケートのお願い 河合蘭さんより & アンケート結果

2008-01-11 20:38:08 | お知らせ


下記の河合さんからのアンケートの結果がでました。
プレスリリースです。河合さんからお知らせが届きました。

◆産科医不足と妊婦健診をめぐる実感調査
 1100人の妊婦・母親の声

 
===============
↓のアンケートのご協力をいただきありがとうございました。
 =河合さんより=
*長野と岩手の調査については、プレスリリースには残念ながら一部分しか入れることができませんでした。申しわけありません。

と、メールをいただきました。
じわじわとこのようなアンケート集計を展開していくと伺っています。
医療現場や、国会に母の実態の声が届くことを願っています。

===============



管理者の斉藤です。
私たちの存続活動から2年、その間勉強会はじめさまざまな場面でご協力いただいた、出産ライターの河合さんからのアンケートの回答お願いがありました。
全国調査をしています。どうかご協力をお願いします。
期日が迫っていて申し訳ありません。15日お昼までが締めきりとなっております。
------------------
   インターネットアンケートのお願い
------------------

出産の専門ライターをしている河合と申します。

現在、妊娠・育児サイト「ベビカム」と共同で、女性の産科医不足実感調査をしております。

調査の目的は、産科医不足について、
医師の労働環境を巡る報道が多い中、
女性の立場から見た現実も出していきたいということです。

結果は、一月末にマスコミ各社にプレスリリースを出し、
新聞などに紹介して頂くお願いをしていきます。

お忙しい中を恐縮ですが、
下記に該当する方で、
回答をして頂ける方がいらっしゃいましたら
ご協力をいただけないでしょうか。

・岩手県/長野県で出産を予定している妊娠中の方、
・あるいは、この地域でこの数年の間に出産された方

今日から1月15日午前10時まで回答できます。

岩手県と長野県は、
産科医不足が全国的に見て進行していて、
今まで私が取材させて頂く機会も多かったことから
選ばせて頂きました。

回答画面は三通りになっております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。


河合 蘭
E-mail ran@mail.hinocatv.ne.jp
ホームページ http://www.kawairan.com/

**************************************************************************

【A】現在、はじめてのお子さんを妊娠中の方用

-------------------

【B】すでにお子さんのいらっしゃる方(=ご出産経験のある方)用
   いちばん末のお子さんを妊娠したときのことについてお聞きします。

-------------------

【C】 すでにお子さんがいらして、妊娠中でもある方用 ※Bを答えて頂いた方の中で妊娠中の方は、もしお時間のゆとりがあれば、こちらもあわせてお願いいたします。

   

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上田市産院に非常勤医師お1人が決まりました。分娩数は制限へ

2008-01-08 17:41:54 | お知らせ
上田市産院が非常勤医師お1人が決まりました。分娩数は制限へ
SBC(信越放送)ニュースより(08日17時25分)

先月院長が辞任し後任の医師確保が課題になっていた上田市産院で、非常勤の医師1人の採用が決まりました。

ただ、常勤の医師は確保できず、取り扱うお産の数は制限される見通しです。

上田市の母袋市長は記者会見で、信州大学医学部を卒業しアメリカの大学に留学していた男性医師1人が、あすから週2日勤務することが決まったと明らかにしました。

上田市産院の医師は常勤2人、非常勤1人の態勢でしたが、去年暮れに院長が辞任、後任の医師が課題になっていました。

ただ、後任の医師が非常勤のため、年間に取り扱うお産の数は、昨年度より200人近く少ない、500人ほどに制限されます。

上田市産院では医師の負担を軽くするため、赤ちゃんが正常な場合に助産師が検診を担当する、「助産師外来」を来月から導入していく予定です。

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妊婦検診呼び掛け 上田の母親グループ

2008-01-03 01:10:04 | お知らせ
信濃毎日新聞 2008年1月1日朝刊 東北信版 掲載記事

妊婦検診呼び掛け 上田の母親グループ
独自に出産サポート活動 産後の相談相手も

上田市の母親らでつくるグループ「パム」(横関結希子代表)は近く、妊婦に健診を呼び掛けたり、出産直後の母親の相談に乗ったりする活動を始める。
 国立病院機構長野病院(同市)の産科医引き揚げ問題など産科医療をめぐる状況が厳しさを増す中、お産を地域で支え合うことを目指し「母親たちができること」から取り組もうと検討している。
妊婦検診は通常、妊娠中に15回ほどで、血液や尿の検査、超音波検査で出産時に危険がないかを確認する。市産婦人科医会会長で開業医の宮下尚夫さんによると、検診を受けずに来院する「飛び込み出産」もあり、リスクが大きいという。
 パムは、これらを伝えるチラシを作って市内の薬局に置くほか、妊婦に直接配布を計画。上田市薬剤師会に協力を依頼する。手始めに13日は市が開く成人式の会場2ヵ所で、女性たちに将来への備えを呼び掛ける。
 体力的、精神的に負担の大きい産じょく期(お産直後)の支援は、母子で一週間ほど宿泊し保育士らのアドバイスを受ける「出産育児支援室」や、助産師らが自宅を訪れ育児相談に乗る「産じょくヘルパー」の制度を設けている。パムはホームページで紹介するとともに、出産直後の母親達が気軽に日常的に相談できる相手になり、不安解消につなげるなど、独自のサポート活動を模索していく。


==*== ==*== ==*== ==*== ==*== ==*==
私達パムは、12月21日(金)上小地域医療対策協議会で、「私たち母ができること」で提案させていただきいました→提出資料
 できるころから、実行に移して行きたいと考えております。
なお、これらの事項は、パムとして現在検討中の「今、私たちができることです」
まだ、予算面など検討課題は多々ありますが、皆様のご意見・ご希望などをうかがいながら、実現に向けて活動していきたいと思います。
今後とも、よろしくお願い致します。

(提案資料内容)

1221 会議資料 出産育児ママネットワークパム
     URL http://blog.goo.ne.jp/keep-s
こんな上田地域を私たちは望み、活動を続けていきたい。
「母であるからこそ自分達が大切にしなければいけないこと声に出したい」
『良かったって思えるお産をこどもたちにもつなげたい』

平成19年12月20日 POP UP MoM
代表 横関 結希子
私たちお産育児ママネットワークグループ「POP UP MOM」通称(パム)は、上田地域の産科医療の充実を願うとともに、全国リレーの「どうする日本のお産in 長野」を昨年主催し、それらの活動を通して、”母であるからこそ自分達が大切にしなければならないこと・出来る事が” が明確になりました。
「今だからこそ、その思いを声に上げる事と同時に、小さなできることから実行する」現在私たちができそうなことを掲げてみました。
(声を上げたい内容)
生活自体が、分娩にそしてその後の育児につながっています。
まずは、私たちができそうなことから優先にあげてみました。
1. 定期妊婦検診の勧めと体つくりの声上げ
妊娠し出産までに大切な命をお腹で育てている責任として やらなければならないこと
赤ちゃんを将来 宿し産み育てることに相応しい身体と心づくり
2. 産褥ヘルパーや、ゆりかご施設告知
3. 各病院の分娩予約状況の公開協力(インターネット・携帯から)


(具体的に)
1、定期妊婦検診の進めと体つくりの声上げについてできること
( 2,産褥ヘルパーや、ゆりかご施設告知も含め)
↓ の関連記事の宮下会長のメッセージを受け、私たちのできることを考えました。
信州民報2007/12 月9 日( 日) 掲載記事
長野病院の全産科医派遣の昭和大、引き揚げ方針
上田市産婦人科医会・宮下会長
安心安全のお産のため「前向きに取り組んでいく」
宮下院長は「それには産科が異常を早く発見する努力と、早く頼むことが必要」と
し、「妊産婦らは検診を早くしっかり受けてほしい」と市民の協力も仰いだ。
産科医の先生たちが「地域のお産は地域で守る」とおっしゃって頂けたことは、ありがたいことであり、心強いことです。だからこそ、今私たちが気をつけ、できる小さなことがあることを女性たちに伝えたい→宿し産み育てることに相応しい身体と心づくりについて以下を推進していきたい。
● 「命を宿した私達の責任として、妊婦検診は必ず定期的にいこう」
● 「産婦人科のかかりつけ医を持とう」これらを伝えていく
その手段として、
◆薬剤師会らとタイアップし、それぞれの薬局やドラックストアの「妊娠検査薬キッド」売り場や、商品にメッセージカードでそれらを伝えられないか
* 詳しい情報は、携帯( モブログ) から見られるように進める(QR コードより)
URL http://blog.goo.ne.jp/areakeep-s
( 検討課題)薬剤師会会員の方に相談したところ、協力していきたいが、個々の薬局を当たるということでなく、上田市産婦人科医会からの依頼を出してもらえれば、薬剤医師会として、統一の動きができる。医療チームの仲間としても動いていける。との回答。ぜひ、上田市産婦人科医会の賛同をいただきたい。( 先生方からのメッセージも掲載
したい)

◆ 成人式の出席者に( 配布物) を渡す。
「~わたしたち母からのメッセージ~将来家族を持つだろう 皆さん」
・自分の体を大事にしよう。
・親から大事にここまで育ててもらい、今ここに成人を迎えたすばらしいみなさん、将来は、今度は皆さんが立派な親となっていくのだと期待します。
今さまざまなお医者様不足の報道がされ、みなさんも不安だと思います。
今の時だからこそ、今自分ができることを実行し、自分の体をしっかり守ってください。
大事にしてください。内容はまだまだ検討中。
( 検討課題)成人式の配布物としては私的団体なので難しいかも。会場の外で手渡ししながらお渡しすることも検討できる。
1221 会議資料 出産育児ママネットワークパム

3,各病院の分娩予約状況の公開協力できること( インターネット・携帯から)
上田地区の現状の中「妊娠するにも勇気が必要」と言っているプレママに会いました。
その通りだと胸に落ちました。今妊娠し、一番不安に思っているお母さん達に少しでも情
報を提供したい。そこで、各病院の分娩予約状況を公開したらと考えます。
* 分娩予約情報は、インターネット・携帯( モブログ) から見られるように進める
(QR コードより)
URL http://blog.goo.ne.jp/areakeep-s
( 検討課題) 各医療機関から、分娩予約状況を知らせていただけるか
◆一週間単位(月曜日)あたりに、ファックスで送ってもらえないか
◆ あわせて、医療従事者の皆様からのメッセージや、さまざまな現状
を知らせることが可能か
* 一番の目的は、今お産や妊娠に向かっていく女性に少しでも不安を取り除いて
もらいたい それが目的です。(安心の提供)
これまでの述べた以外にも、母たちとしてサポートできることはないかを検討し
ています。退院後、市のサポート制度( 産褥ヘルパーや産後支援施設ゆりかご) があることを広める。それらの充実により、正常分娩の場合、経過がよい場合に限り、入院を短縮することも可能ではないか( 床数増確保)。また、お母さんたちの不安の軽減や子育て支援のために母たちとしてサポートしていく体制( ママサポート)を、パムとして検討中です。
・もっと、気軽に使える「ママサポート」の導入と検証
全国で存在する「ママサポート」を参考にし、産後家庭に帰った場合、ある一定期間まで支援する体制作り。( 命を地域で守る)
* 助産師が必要とした場合( 産褥訪問)
* 家事・サポートが必要とした場合( ママサポート) 実費
← たとえば、ファミリーサポートセンターや、
シルバー人材センターとの連携


これらの事項は、パムとして現在検討中の「今、私たちができることです」
まだ、予算面など検討課題は多々ありますが、皆様のご意見・ご希望などを
うかがいながら、実現に向けて活動していきたいと思います。
今後とも、よろしくお願い致します。。




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出産・救急揺らぐ安心 信濃毎日新聞より

2008-01-02 13:31:28 | 新聞記事
信濃毎日新聞朝刊 2008年1月1日掲載記事 2面

出産・救急 揺らぐ安心

相次ぐ診療科休廃止 勤務医に過重な負担

 県内各地の病院で、医師不足から診療科の休廃止が相次いでいる。県衛生部の調べによると、昨年1年間で少なくとも11病院が14診療科を休廃止し、救急患者の受け入れ休止や里帰り出産の制限など、住民生活への影響が拡大している。県民の安心を支える地域医療を、どう立て直していくのか-。本年度から医師確保対策を本格化させた村井県政にとっても、具体的な成果を示し、展望を見いだせるかが問われる年になる。

 「『お産難民』という言葉は聞いたことはあったが、こうやって地域のお産が崩壊していくんだなと感じています」

 昨年12月8日、松本市の信大で開いた医師不足問題を考えるシンポジウム。上田市の主婦、桐島真希子さん(32)が涙ながらに話す言葉に、会場は静まり返った。

 前日の7日、国立病院機構長野病院(上田市)が、派遣元の大学の産科医引き揚げに伴い、新規の出産受け付けを休止すると発表したばかり。上田小県地域で危険度の高いお産を扱ってきた同病院の出産休止は、地域に衝撃を与えた。「自分の子どもたちが大人になって、身近なところでお産ができないとすれば、とても不幸なこと。どうして、こんなことになってしまったのだろう...」もどかしさが募る。

■地域間に格差

 県衛生部の昨年11月下旬時点の調査によると、2005年4月以降、県内の23病院が医師不足などを理由に、計36の診療科を休廃止。さらに今後少なくとも3病院が産科を休診する方針だ。調査に診療所は含まれず、実態はさらに深刻だ。(イラスト=信毎より)

 医師不足や経営難を理由に長野赤十字病院が昨年6月、分院に当たる上山田病院(千曲市)を今年3月で閉鎖する-と発表。昭和伊南総合病院(駒ヶ根市)や県立須坂病院(須坂市)が産科の休止方針を示し、辰野総合病院(上伊那郡辰野町)の小児科、県厚生連北信総合病院(中野市)の整形外科が救急の受け入れを取りやめるなど、地域の医療体制は揺らいでいる。

 厚生労働省によると、県内の医療機関で働く人口10万人当たりの医師数(06年末)は190・0人。全国平均の206・3人を下回り、都道府県で33番目だ。最も多い京都府の272・9人より3割以上少ない。

 都道府県間に加え、「県内でも地域の『医療格差』が進んでいる」と、県内の病院長は指摘する。10広域圏別で、人口10万人当たりの医師数が全国平均を上回るのは信大病院(松本市)がある松本の298・6人だけ。最も少ない木曽は医師数44人で、人口10万人当たりに直すと132・2人。上伊那郡(134・2人)や上田小県(141・9人)も松本の半数以下の水準だ。

 病院側からは、少ない勤務医に過重な負担がかかっている-との声が上がる。診療科の休廃止で患者が周辺の病院に集中、対応が困難になるといった悪循環も現実化。県内のある病院勤務医は「仕事は増える一方、このままだとさらに医者がいなくなる」と訴える。

■住民側も動き

 「地域の住民として何をしていけば安全、安心な医療を守っていけるか、考えていきたい」

 須坂上高井地区の母親らでつくるグループが昨年12月中旬、須坂市内で開いた学習会。産科医らの講演を聞いた後、代表委員の倉石知恵美さん(43)=須坂市=はこう訴えた。

 地域医療が崩壊しかねないとの危機感を背景に、住民が集まり、医師確保を

 「自分たちの地域の医療機関を自分たちで守っていかなければ結局、自分たちが困ることになる」。駒ヶ根市などの母親でつくる「安心して安全な出産ができる環境を考える会」代表の須田秀枝さん(46)=駒ヶ根市=は語る。

 住民側からのこうした動きを行政、医療関係者はどう受け止め、応えていくのか。「非常事態」ともいえる地域医療の現状を共有し、「いまできること」を議論していく必要がある。(千野雅樹)

【地域医療をめぐる最近の主な動き】
07年
2月・県が医師不足対策に9200万円を盛った当初予算案を決定。
3月・県の産科・小児科医療対策検討会が広域医療圏ごとの医師の重点配置などを提言。
4月・長野赤十字上山田病院(千曲市)が救急受け入れを休止。
 ・諏訪中央病院(茅野市)が出産の扱いを休止。
6月・上山田病院が08年3月の閉鎖方針を公表。
8月・昭和伊南総合病院(駒ヶ根市)が08年4月以降、出産の扱い休止を決定。
 ・伊那中央病院(伊那市)が08年春から里帰り出産の受け入れ休止を決定。
 ・県立須坂病院(須坂市)が08年4月以降、出産の扱い休止を決定。
9月・国立病院機構松本病院(松本市)が出産の扱いを休止。
11月・飯田市立病院が08年4月から里帰り出産の受け入れ休止を決定。
12月・国立病院機構長野病院(上田市)に産科医4人を派遣する昭和大(東京)が医師引き揚げ方針を通告、出産受け入れを休止。
 ・県が県立阿南病院(下伊那郡阿南町)の療養病床(45床)を08年3月で廃止する方針を表明


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信濃毎日新聞朝刊2面 2008年1月1日掲載記事
医師確保 県政の課題

県の予算要求は倍増 不足、背景に「医局離れ」

 「あらゆることをやっている。私自身が医師に電話をかけまくったり。本当に正直言って参っている」

 昨年12月28日の記者会見。村井知事は医師確保についてそう述べ、「医師不足は解決のしようもなく、来年に持ち越したテーマだ」と厳しい表情を見せた。

 医師不足対策を「県政の最重要課題」と位置付ける県。本年度当初予算では、前年度の約5倍に当たる9200万円の予算を盛り、県外から県内に就職する医師を対象にした研究資金貸与や、就職をあっせんする「ドクターバンク」を新設。年度途中で臨床研修を受け入れる病院への補助事業も新設し、予算額は計1億2000万円余に上っている。

 研究資金貸与はこれまでに6人が利用。ドクターバンクも5人の医師が求職中で、就職に向け調整しているという。ただ、知事は「決意を述べればうまくいくというものでもない。ともかく根の深い話だ」とも漏らす。

■医療費の削減

 なぜ、地域に医師が足りなくなっているのか。

 要因の一つは、国の医療費削減だ。厚生省(現厚生労働省)は1986年以降、医療費増大を防ぐことを狙いに医師の養成数を抑制し、医学部定員はピーク時より1割近く減っている。

 経済協力開発機構(OECD、30カ国)の調査によると、人口1000人当たりの医師数(04年)は先進国の平均が3・0人に対し、日本は2・0人で下から4番目。厚労省は「特定の地域や診療科で医師不足が深刻化している」とするが、そもそも医師の絶対数が足りないと指摘する医療関係者は少なくない。

 そこに04年度から始まった臨床研修制度が追い打ちをかけた。大学を卒業し医師免許を取得した医師はそれまで、大学の医局に残って研修することが一般的だったが、厚労省が指定した病院から選べる仕組みに変わった。

 その結果、研修医が研修制度や設備の充実した一般病院を選ぶようになり「医局離れ」が加速。信大も研修医の募集定員90人に対し、集まるのは毎年4-6割にとどまっている。

 人手不足が深刻化した大学病院は、派遣先の病院から次々に医師を引き揚げた。昨年12月、昭和大(東京)が国立病院機構長野病院(上田市)に派遣している産科医(4人)を段階的に引き揚げると通告したのも、そうした1例だ。

 医師の派遣を求める自治体・病院側と、派遣は困難-とする大学側。「大学病院も人手はぎりぎり。研究や教育も大学の大切な役割なのに、これでは医療の進歩につながらない」。県内の若手医師は現状をこう危惧する。

■工夫と連携を

 国は来年度から医学部の定員増を認め、信大医学部の定員は現在より10人増えて105人となる。厚労省は医師確保対策の予算を本年度の92億円から来年度は161億円に増額し、女性医師の復職支援などに取り組むとする。

 県衛生部は来年度予算で、医師確保対策に本年度の2倍強に当たる2億7000万円余を要求し、研修医の受け入れ態勢支援などを検討中。信大は昨年度開設した「地域医療人育成センター」を拠点に、県外の大学医学部で学ぶ県内に呼び込む試みも始めた。

 短期的な対策、中長期的な対策を組み合わせ、いかに地域医療の「地盤沈下」を食い止めていくか。工夫と連携が問われている。

ある産科医のひとりとごより引用させていただきました。

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