お産・育児ママネットワーク パム

皆様の周産期医療・産科医療に関するご要望、ご意見をお聞かせください。合わせて私達の活動記録です。

周産期の中のお産を知って

2005-12-15 16:55:41 | 勉強会
第2回総会で発表した内容です。
→第2回総会報告

周産期の中のお産を知って
「いいお産」を望み上田市産院の存続を求める母の会
桐島 真希子

 12月5日(月)、母の会を代表し、中澤さん、小滝さん、村松さん、私で長野の保健センターで2ヶ月に1度、開催されている「クレッシェンド母の会」というサークルに参加させていただきました。「クレッシェンド母の会」とは周産期医療があったからこそ助かった母と子のサークルです。この会に参加させていただいた目的は、「小児科や麻酔科などを含み周産期医療ができる総合病院に医師をまとめたい」とし、「産科単科の産院への派遣は不可能」という信大の小西教授のはなしを聞き、実際、周産期医療を経験されたお母さんたちの生の声を聞くことで、私達なりに周産期医療の必要性を少しでも理解したいということでした。
 雪の為、集まられた親子はいつもの三分の一くらいだそうです。部屋に入ると0歳時から2歳児くらいまでのお子さんとお母さんたちが暖かく迎えてくれました。自己紹介のなかで、今、我が子を産んだ上田市産院が医師の引き揚げにより、来年の5月をもって閉院の危機にさらされていること、それを知り、存続を求め母の会を立ち上げたこと、8万人の署名を集めたこと、現時点での小西教授の医師の派遣についての考えなどを含め、今日ここにきた目的を話しました。クレッシェンドの会の方が自己紹介してくださる話の中に、600台、700台、1600台・・・・と、次々と想像のつかない赤ちゃんのグラム数とNICU、県立こども病院など、聞いただけで重みを感じる言葉が出てきて、話を聞きながら、改めて参加させていただく意義を確認しました。「世の中には自分のように安全なお産ばかりではないんだ」ということを何度も何度も思いました。そして誰もが口にしたのが「思いもよらず、6,7ヶ月での突然の出産のなってしまった。心の中では、もうこの子を生まなきゃいけないの??という不安とあせり。気が付いたら出産を終えていたが最初に我が子を見たのは、ピピピッという音が鳴り響くNICUの中で、わが子は何本もの管を体中につけられている両手の平に乗ってしまう位の小さな小さな赤ちゃんだった」ということでした。お医者さんから「触ってみてください」と言われてもどこを触っていいのか迷ってしまうほどだったとおっしゃっていました。私の知らない世界の話をこんなに身近で何人ものお母さんが自分の事としてお話してくださっている・・・、との事に、勉強不足のままここにきたことを恥ずかしくも思いました。ただ、救われたのは「今回はたまたまこういう形で(周産期を必要とする)での出産になってしまったけれど、もし、次に出産ができることになったら、皆さんのような素敵なお産をしてみたいです」という言葉でした。また、「普通のお産ができるときに病院を選びたい。たたでさえ産科が減っている中でまたひとつ選択肢がなくなるのが不安」「私の中ではまだお産は終わっていない。何故、私より苦しんでいる人がいるのに私のほうが早くお腹から子供を出されてしまったのか。それを医師に聞いても『それを聞かれるとなあ・・・。』と言われてしまう。いつになったら自分の中でお産が終わるのかわからない」と不安な表情を隠し切れずに話してくださったお母さんもいました。そして、最後にまとめとして「私たちの立場からすると周産期医療は絶対必要だし、もっと充実してもらいたいという気持ちはある。しかし、平行してあたりまえに『いいお産』ができる病院も残っていてほしい。こう思うからこそ、今回皆さんとお話したかったし活動も応援しています。」として会を閉じました。
 深刻な医師不足の現状を知るごとに今、私たちがしている活動は「自分たちさえよければいいのか」と心の中で問いただすことが何度もあった自分自身に、自信と勇気を与えてくださった言葉でした。そして、改めて人間的で優しい上田市産院のお産をもっと地域に広めるべきだ思いました。
『クレッシェンド母の会』の皆さんとお話ができた本当に良かったです。今回の貴
重な体験を今後の活動に活かしていきたいと思います。
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お産に関わる責任の重さを改めて感じた時間でした。早産になってしまった母の「私のお産は終わっていない」この言葉の重さです。周産期のお産でも正期産でも関わり方一つで「いいお産」にも終わらないお産にもなるのだと思いました。
お産は育児のスタートです。お産につまづくと育児もスムーズにスタートできません。
そこで自分になにができるのか、自分を見つめなおすいい機会になりました。
 周産期医療で救える命も大切、いいお産も必要、どちらも母親にとって女性としてなくてはならないと確認しあえた、素晴らしい時間でした。
 急なお誘いを快く受け入れてくださったクレッシェンドの皆さんに感謝します。
(母の会 村松)

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心に残った言葉がいくつもあります。感想の重複する部分は割愛するとして・・・
上田市産院でのお産では、単に産む行為への手助けだけでない、母になる人の心への支援みたいなものを感じました。生む側の主体性を重んじることもその一つです。その支援が、その後の子育てまで支え続けてくれることを実感しています。周産期医療の中のお産では、そういった心への支援はあるのか?それがお聞きしたい最大のものでした。これから産科医療の集約化が進んでいきそうな中、一番心配だったのがその点だったからです。うまく質問できず申し訳なかったのですが・・・
 皆さんのお話の中で、ああ周産期医療の中にも心への支援がある と感じました。
帝王切開で誕生した赤ちゃんの泣き声を、意識があやふやなおかあさんの耳元で聞かせてから挿管してくれた、すぐ手当てを受けるために見ることも叶わず自分から離れたが、「今泣いたのがあなたの赤ちゃんよ」と教えてくれた、産んだ実感、母になった実感が持てずにいたが、NICUに行く度に「お母さん お母さん」と呼びかけてくれ、徐々に実感がわいてきた、成長につれて赤ちゃんのケアを教えてくれ、毎日させてくれ、退院時には不安がなくなっていた、など、医療スタッフの心使いひとつ、言葉かけひとつが、一見小さなことのようでも、皆さんの大切な体験として生きていることを感じました。
 こういった支援・・・お産した人が、母になるのを応援してくれるような言葉かけや行動は、医療の一分野として確立したものではありません。現場現場の裁量によった実践が主なのではないでしょうか。だから、自分のお産を把握できないことで、その後の育児にスムーズに移れないケースなどもまだあることも聞いています。お産のときの、母になるための支援は、産む人に大きな支えをくれる行動です。現在その支援のある産み場所がなくならないこと、また、どんなお産の場でも、こうした支援が受けられるようになってほしいと改めて望みます。
(母の会 小滝

□用語解説
周産期  「出生周辺」という意味。統計上では妊娠28週から新生児早期(日齢0-6)まで。胎児期より新生児期(12週より生後4週まで)を含むより広い学問・医療上の単位を意味するようになった。
 
NICU(新生児集中治療室)
24時間連続して重症新生児の呼吸、循環、代謝などの管理ができるチーム、設備およびシステムのある施設。

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