気儘に書きたい

受験勉強よりもイラストを書くのが好きだった高校生の頃---、無心に絵を描く喜びをもう一度味わえたらいいのだが。

暑い盛りのツーリング(2)

2016-09-12 15:40:37 | バイクの絵
 ビュッフェスタイルの朝食を8時にすませたが、部屋に戻ってテレビのオリンピックを見ているうちにチェックアウトが9時になってしまった。
 前夜、グループ店の社長に八代の見所を尋ねたところ、八代城は石垣しか残ってないし、お奨めできる観光地がないとのことだった。
 朝、ホテルの朝食係の年配女性に同じ質問をすると、少し考えたあと、名前は覚えてないが海の中に祠と鳥居が立つ良い景色があると言う。
 フロントの男性に手がかりを求めたが、ややこしいようで、大まかな説明のあと、途中で訊いてみてくださいとのことだった。
 ホテルを出てすぐに八代城跡を通りがかったのでバイクを停めて歩いた。お城の建っていた辺りに今は神社が建っており、一組の集団が祝詞をあげてお宮参りをしていた。

 八代海が見える場所にいけば見当がつくだろうと思っていたが話に聞いたような景色が見えない。港湾施設の守衛に聞いても知らなかった。八代港で魚釣りの準備を始めた一団に尋ねると、探している景色が水島の事らしいと分かった。目的地を絞ることができたが、ホテルを出てから小一時間走っていたが水島にたどり着けない。三回目に農家の老人に尋ねた際、「水島」に行きたい旨を伝えると、そこからは近かった。教えられたとおりに河沿いに道を進むと、右手の海上にそれらしい景色が見えた。
 途中の自販機で飲み物を買っておくべきだったと少し後悔したが、バイクを降りて、炎天下スケッチポイントを探した。
 水島の由来を記した立て看板があった。
 「球磨川の河口に位置する海抜約11メートル、東西93メートル、南北37メートルの小島。
  日本書記に景行天皇が芦北の小島に留まって食事をされたとき、飲み水がなかったので小左(オヒダリ)という者が神に祈りを捧げたところ、
  たちまち清水が崖のほとりから湧き出したので、その水を汲んで天皇に差し上げた。
  このためこの小島を水島というようになった。」
 
 祠にお参りしてお賽銭を入れ、手水の水で喉の乾きを癒した。
 2時間のスケッチ中、60代くらいの夫婦がお参りし、70代の男が景色をマニアックなカメラに収めに来ただけで、カラスや雀の集団が手水でのんびり喉を潤していた。
 
 八代の次は熊本城に向った。
 国道3号は熊本市内の手前からひどく渋滞した。
 熊本城は震災の傷跡が生々しく、内堀から先は立入り禁止となっていたが、大勢の観光客で賑わっていた。
 3時をまわっていたが暑さのために空腹を満たすよりも体を冷やしたかったので、食事処でかき氷を注文した。ポカリスエットを飲みながら、堀沿いに散策した。妻への土産に菓子などを買って熊本城を4時に出た。

 熊本城から国道3号に出る道に迷いながらも、植木、山鹿、と快調にバイクを走らせた。黒木あたりから雲行きが怪しくなり、何度か雨降りに会ったが、メッシュのジャケットに滲みる雨が心地よい。久留米の有名なラーメン店に後ろ髪を引かれたが、晩御飯は妻と一緒でと思い我慢した。鳥栖からは、仕事で毎月通って勝手知った200号線をひた走った。7時35分帰宅。風呂上り、長距離ツーリング後のビールは格別に美味しかった。

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