猫の気持ちになってみろ

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どら平太

2012-02-18 01:10:30 | 映画

どら平太
2000年日本 監督:市川崑 キャスト:役所広司 原作:山本周五郎 脚本:黒澤明、木下恵介、市川崑、小林正樹
★★☆☆☆

或る小藩。江戸から望月小平太(役所広司)なる新任がやってくる。
この男、破天荒な振る舞いから「どら平太」と呼ばれ、毎日毎日飲み歩き、まったく奉行所に来ない。
しかし、実は彼は、密輸、売春、賭博、殺傷などが横行する「壕外」と呼ばれる治外法権と化した地域の浄化にやってきたのだ。
∞∞∞∞∞

黒澤明・木下恵介・市川崑・小林正樹によって結成された「四騎の会」の第1回作品として共同執筆されながらもお蔵入りになっていた山本周五郎原作の時代劇を、騎士の一人である市川崑がメガフォンを取り、「市川監督の時代劇に出演したい」と熱望していた役所広司が念願かなって主演した、痛快新時代劇エンタテインメント。

という触れ込みの映画です。
「クロサワ」「時代劇」。しかも「痛快」なんて言われちゃうと、いやがおうでも、「ミフネ」時代の活劇調時代劇を想像しますが、本作は、市川色バリバリでした。

細かいカット割りでスピード感を出したり、「東京オリンピック」よろしく残像を残すスローを使ったり、と、市川流ならではの演出ですが、いかんせん迫力に欠ける感じが否めません。
役所広司さんも、三船敏郎さんと比較してはいけないのですが、迫力に少し欠け、「やさしい」感じが出てしまって、こちらも「破天荒」というより「色男」という雰囲気で、「痛快!」というより「軽快!」という感じ。

ううううう・・・「クロサワ」の名前が出ていなければ、そんなに悪い作品ではないのですが、「痛快!」なんて宣伝文句を言われると、どうしても期待値あがっちゃいます。
てな感じの作品でした。


ドラゴン・タトゥーの女

2012-02-13 01:00:23 | 映画

ドラゴン・タトゥーの女
2011年アメリカ 監督:デヴィッド・フィンチャー キャスト:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ
★★★★☆

大物実業家の不正行為を暴いた記事がガセネタとして、告発されたジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)。
信用と地位が失墜した彼のもとに、ある大財閥会長から40年前に起こった兄の孫娘失踪(しっそう)事件の調査依頼が舞い込む。
∞∞∞∞∞

ストーリーも、キャラも立ってて、面白いのですが、それにも増して、デヴィッドフィンチャーならではの、映像、音楽、編集の妙が魅力の作品です。

ルーニー・マーラー演じる、「ドラゴンタトゥーの女」=「リスベット」は、とてもイイ!
キュートで、強くて、弱々しい。とても魅力的なキャラクターでした。

本編は、ひとつの事件を軸に、いくつかのストーリーが交差するというもの。デヴィッド・フィンチャーならではの構成で、初めの一時間くらいは、よく理解できないのだけれど、中盤から徐々に理解できてきます。

ただ、監督の技術が先行し過ぎて、陳腐な場面に過度な演出・・・と見られる箇所が何か所かあって、ちょっと「期待外れ」と思わせるところもありました。

でも、全体的にはスタイリッシュな、映像と音楽で、カッコ良く、見ごたえも十分な作品でした。


逆転裁判

2012-02-12 02:35:33 | 映画

逆転裁判
2012年日本 監督:三池崇史 キャスト:成宮寛貴、石橋凌
★★☆☆☆

近未来、政府は弁護士と検事の直接対決により3日間で判決を下す「序審裁判」制度を導入。
幼なじみでライバルの天才検事、御剣怜侍(斎藤工)が殺人容疑で逮捕されたという知らせを受け、新人弁護士、成歩堂龍一(成宮寛貴)が、その弁護の名乗りを上げる。
しかし、検察側は40年負け知らずの重鎮検事、狩魔豪(石橋凌)だった・・・
∞∞∞∞∞

実写化請負人「三池」監督の最新作は、人気ゲームの実写化です。
私はゲームをやったことも、見たこともないので、どのくらいゲームの世界観が出ているのか?わからないのですが、三池的と言うか、「ヤッターマン」的な感じがぷんぷんしていました。

正直、脚本は良いとして、よくわからない演出や、カット割り、意味不明のキャスティング(キャラ)が、なんとも鼻につく作品。

そこまで「マンガ」っぽくしなくてもいいんじゃないの?って感じはしましたが、小学生の息子は、ケラケラ楽しんでいたので、この演出もアリなのかな?


カサンドラ・クロス

2012-02-11 00:22:05 | 映画

カサンドラ・クロス
1976年イタリア/イギリス 監督:ジョルジ・パン・コスマトス キャスト:リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン
★★☆☆☆

ジュネーヴの国際保健機構にゲリラが潜入した。警備員との銃撃戦の末、1名が感染性の強い病原菌に感染して逃走。ストックホルム行きの大陸横断鉄道へ乗り込んだ。
車内には伝染病が広まり、機密の漏洩を恐れた軍は秘密裏に列車をポーランドへ運び隔離しようとするが、その路線には老朽化したカサンドラ大鉄橋が横たわっていた・・・
∞∞∞∞∞

第一級のサスペンス!という触れ込みの名作です。
この映画公開時、私、子供でしたが、結構ヒットしたと思うんですよね?タイトルは聞いたことありますから。

・・・と、期待して観たのですが、ちょっと期待外れ・・・
機密扱いのウィルスに感染したテロ犯人が、密室状態の遠距離列車に乗り込んでしまう。
設定としては面白いのですが、その顛末を、古いカサンドラクロス橋に向けて事故として片づけようとする。ってところに、ムリないか?・・・事故るのか?も確証がないまま「コンピュータの言うことは、正しい」みたいな根拠で作る設定は、今見るとムリがあります。

キャスティングとして、リチャードハリスは、『ジャガーノート』よろしく、知的な感じでいいとして、ソフィア・ローレンはどうでしょ?ちょっと、この映画の雰囲気には合わないゴージャスさ。
ただ、OJシンプソンとか、若き日のマーティンシーンなど、面白い人も出ています。


トラ・トラ・トラ!

2012-02-10 02:02:46 | 映画

トラ・トラ・トラ!
1970年アメリカ/日本 監督:リチャード・フライシャー、舛田利雄、深作欣二 キャスト:マーティン・バルサム、山村聡
★★★★☆

1939年9月。山本五十六中将(山村聡)は連合艦隊司令長官に就任式した。
日独伊三国同盟が締結され、日本が南方へ進軍すると、アメリカと日本は緊張状態に。
1941年12月8日。日本は真珠湾に奇襲作戦を展開する。
∞∞∞∞∞

久々にBSでやってました。
私、ずいぶん前にDVDで観たことがあるのですが、BSでやっていたのは2時間枠の民放。
元が2時間半の長尺なのに、この放映はCMを除くと実質1時間40分くらいではないでしょうか?
1時間弱も削ってる編集なので、奇襲訓練のシーンや、艦内のシーン、真珠湾基地のシーン、真珠湾へゼロ戦が向かうシーン・・・などなど、大幅カットの放映でした・・・

なので、本作うんぬん以前に、この放映どうよ?って感じなのですが、後半の真珠湾攻撃のシーンは、さすがの迫力!
本物の戦闘機を使って、大編隊を組んで飛来し、さらに低空から爆撃する日本軍。
炎上するアメリカ軍の戦闘機や戦艦。
CGなし!大迫力です!

ストーリーもへったくれもなく、最後は壮大な再現映像に圧倒される作品でした。