里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

イネの生育は順調で草刈りと除草剤・抑草剤の利用

2024年06月06日 | 田んぼ

田植えをしてほぼ1ヵ月が経過しました。イネの生育は順調です。


当地、最近こそ不安定な天候ながら5月は一言で言えば高温乾燥。強風もありました。
田植え後の活着は良好。強風による葉先枯れなども殆ど見られません。


田植え後、雨が極端に少なかったため水管理には少々気を遣いました。
茎の分けつも順調に始まっています。
1株の茎数は田植え時の倍くらいになっており、多いものは10本を超えてきました。


最終の1株茎数は25本が目安。
この生育状況ならまずは順調なスタートダッシュと言えるでしょう。
しかし、長い生育期間で何事もなく終わるという年はまずありません。
当地方の一番の関門はヤマセによる低温です。イネにとって一番大事な幼穂が生長するのは梅雨期。
今年のように初期生育が順調なほど、逆にリスクが高まるとも言えるのです。
田植えをあまり早くするなと言われるのもそのためです。我が家は逆に早植えになっていますが。
一方で近年は夏の高温が問題となっています。これも生育が進むほど稔る時期に高温に当たるリスクが高まります。
天候はコントロール出来ないのでコツコツと作業をこなすしかありません。
田んぼの作業は地味な作業が多い。今の時期は雑草の刈り払いです。当地では通称草刈り。
5月25日頃から徐々に進め、ほぼ終了に近くなりました。
刈り払いの作業は普通は年3回。丁寧にやるなら4回です。
早く始めれば草が伸びていないので作業は楽ながら、年4回刈るようになります。
なので小生は3回のパターンで進めます。
当地のような里山では土手や法面が広いため刈り払い面積が多くなるからです。
この程度の土手なら大したことはありません。


刈り払いました。


しかし、何分老体なので目安は正味1日4時間。1週間を見込みます。
雨中でもやります。土砂降りは駄目ですが小雨程度なら刃の切れ味がかえって良い。
今年は気温が高かったため雑草の伸びるのも早いかと思いきや当地は逆。
よほど水分不足がきつかったと見え意外に伸びていません。
これは我が家では唯一野芝主体の畦。管理しやすく気持ちが良い。


作業をしていると色んな植物に出会います。
ワラビが伸びほだになったところ。細ワラビなので採りません。


ウルイ(オオバギボウシ)。栽培ものと比べると大分小振りです。


今年特に目立ったのはハルジオン。高温乾燥を好むのでしょうか。


構わず刈り倒します。


方々に雑草化したフランスギク。


幹線道路の大きな法面は少々厄介。本来は自治体が管理すべきものですが。
当地では側の田んぼの所有者が刈り払うのが暗黙の了解事項。側溝も同様です。
この程度なら可愛いものです。


但し、側溝の際は刈り払いがやりにくく、側溝に雑草を落とすと色んな所に詰まってトラブルの元になります。
そこで際の部分には除草剤を利用しています。これで刈り払いがぐんと楽になります。


刈り払いました。


そのほかに除草剤を利用するのは電気柵の下。以前は全く必要のないものでした。
イノシシが出没するようになって10年余り。昔は想像したこともありませんでした。
電気柵は約750mあり、草が触れると漏電します。下草の管理が大変なので幅30㎝程度に除草剤を使っています。


5月半ばに除草剤を散布しました。これで完璧ではありませんが、作業が大幅に軽減されます。
茎葉処理剤と言われる除草剤で500CC1本で10a程度の除草が可能です。
特徴の違う何種かを使い分けるようにします。これはその一つ。


また急傾斜の大きな土手や幹線道路の大きな法面も刈り払いの作業は厳しい。
しかし、このような所に除草剤は使えません。雑草を枯らすと大雨で崩れやすくなるからです。
そこで利用しているのが抑草剤。


草を枯らさず伸びを抑えます。但し除草剤より少々価格は高い。
場所が場所だけに散布するのも楽ではないものの効果は確かで時間は大幅に短縮できます。
散布するタイミングが大事でこの法面は5月半ばに終えています。少し葉が変色し伸びが抑えられています。


除草剤や抑草剤を利用するのは全体の約2割と言ったところ。しかし、作業量は半減したような感覚です。
雑草の刈り払いも残りはあと僅か、屋敷周りと畑の一部だけとなりました。
今週末は集落の共同刈り払い作業があります。