あまでうす日記

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関川夏央著「人間晩年図鑑2008-11年」を読んで

2022-02-14 11:24:32 | Weblog

照る日曇る日第1708回

 

全5巻の最終巻にして最新版に登場するのは、2008年の命終の高杉一郎、草森紳一、川内康範、広井てつお、中村進、筑紫哲也、飯島愛、安田南という懐かしい名前。

 

09年は、近藤幸雄、忌野清志郎、藤沢秀行、盧武鉉、三沢光晴、大原麗子、山城新伍。

 

10年は浅川マキ、J.D.サリンジャー、梅棹忠夫、梨本勝、池部良、佐野洋子の面々。

 

そして11年は、与那嶺要、坂上二郎、最後に3月11日に東日本大震災で32歳で亡くなった主婦の当時4歳の娘、昆由香さんが、母親に宛てた

 

「ままへ 

 いきているといいね 

 おげんきですか」

 

という、切ない手紙を紹介し、無量の寂寥感に覆われて終止している。

 

著者を通じて、これら有名無名の彼岸の人々の名前、そしてと在りし日の人となりを改めて知ることこそ、何物にも代えがたい供養である、とおらっちには思われる。

 

    米中露ミャンマーシリア北朝鮮続々増えるナラズモノ国家  蝶人

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