あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

キラキラ星変奏曲*

2024-08-06 10:18:15 | Weblog

これでも詩かよ 第315回

 

おおきなふかい穴の底に、たったひとり横たわったザネリが気がつくと、二十六夜のまっくらな夜でした。

 

黄金いろの鎌の形のお月さまと、大小さまざまな星が、白い牛乳を流したように、点点と輝いています。

 

「あ、あの三つ星はオリオン。あの赤いのはベテルギウス。こっちでキラキラ輝いているのはスバルだわ」と、ザネリはひそかに思いました。

 

どこかで誰かが「ツインクル、ツインクル、リトルスタア」の歌を、遠くのチェロにあわせてうたっているのが聞こえます。

 

「あれはジョバンニかしら。それとも、川で溺れたわたしを助けてくれたカンパネルラかしら」と、またザネリは思いました。

 

満天に星が輝く空の下、ばくだんでむざんにえぐられたような巨大な穴のむこうに、なんだか見たことがあるような建物の残骸が見えました。

 

「あ、あの建物の中に、私はおとうさんやおかあさんと一緒に暮らしていたんだわ」と、ザネリは、今度ははっきりと声に出して呟きました。

 

そこは、ガザの街でした。ザネリが家族や友達のジョバンニやカンパネルラと一緒に仲良く暮らしていた、なつかしい、けれども今ではむざんに変わり果てたガレキの山でした。

 

「でも私は、どうしてこんな蟻地獄のような穴の底に、たったひとりなんだろう? おとうさんやおかあさん、ジョバンニやカンパネルラはどこへいってしまったんだろう?」

 

「おとうさあん! おかあさあん! ジョバンニいー! カンパネルラあー!」

 

ザネリは、銀河の星星に向かって、何度も何度も叫びましたが、誰一人答えるものはありません。

 

すると突然どこかから、なつかしい「星めぐりの歌」を伴ないながら、チェロの奥深い響きのような声が、聞こえてきました。

 

「南無疾翔大力、南無疾翔大力 諸の悪業、挙げて数うるなし。悪業を以ての故に、更に又悪業を作る。継起して遂に竟ることなし。ザネリや、おまえの両親や友達は、悪因悪果の報いで、みんな遠い遠い所へいってしまった。お前は、彼らに代わって、彼らのぶんまで、しっかり生きるんだ!」

 

ザネリは、もうみんなには二度と会えないのか、と、おんおん泣いていると、アレアレ、からくも全滅を免れた飢餓陣営のパナナン大将が、曹長と一〇名の兵士を引き連れて、らりらりらあん、とやって来ました。 

 

バナナのような肩章を飾り、お菓子の勲章をいっぱいつけたパナナン大将は、もう何日もなにも食べていないザネリに、おいしいお菓子と、甘い冷たい汁がつまった琥珀の果実を、お腹いっぱい食べさせてくれました。

 

それからザネリは、パナナン大将と曹長と一〇名の兵士と一緒に瓦礫の中を、一列縦隊で行進しながら、「飢餓陣営の歌」を合唱したのでした。

 

生きてりゃ誰でも、腹が減る

そらそうよ、そらそうよ

猫も杓子も、腹が減る

 

腹が減ったら、食べること

たらふく食べて、眠ること

朝まで眠って、夢をみよ

 

喰うに困れば、どうするか

霞を喰らって、眠るのさ

死ぬまで我慢の、俺たちさ

 

おーん おーん アレのアレ

生きるは、誰かを、食べること

生きるは、誰かに、喰わること

 

おーん おーん アレのアレ

生きるも、死ぬも、みな同じ

死ぬも、生きるも、みな同じ

 

 

   *岩波文庫版・谷川徹三編『銀河鉄道の夜』の「二十六夜」「飢餓陣営」「銀河

    鉄道の夜」に拠る。

 

8:15広島で何が起こったか思い出してみる忘れていたが 蝶人

 

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西暦2024年葉月蝶人映画劇場その1

2024-08-05 15:03:45 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3708~12

 

1)ラオール・ウォルシュ監督の「限りなき追跡」

ドナ・リードが色っぽい1953年ロック・ハドソン主演の老獪な西部劇。

 

2)ブレット・ドノフー監督の「アクト・オブ・バイオレンス」

ブルース・ウィルスが巨大犯罪組織と戦う2018年の随分くたびれたアクション映画。

 

3)スチュアート・ローゼンバーグ監督の「暴力脱獄」

不屈の反抗人間ポール・ニューマンの戦いを描く1967年の傑作。

 

4)イム・サンス監督の「その時の人達」

韓国の朴正煕大統領の暗殺事件を描く2005年の迫真記録映画風の物語。

 

5)ルーク・ホランド監督の「ファイナル アカウント第3帝国最後の証言」

祖父母をナチに殺された監督が、当時のSSや警備員、主婦などの生き残りにインタビューする2023年のドキメンタリー映画。「ヒトラーは正しかった」という元SSの揚言を聞くと空恐ろしい。

 

トラックの運転手だった兄ちゃんが運転してるとすぐ分かるバス 蝶人

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高橋和巳全小説5「邪宗門上」を読んで

2024-08-04 09:37:55 | Weblog

照る日曇る日 第2087回

「神部」となっているが、我が懐かしの郷里「綾部」を舞台に、「ひのもと救霊会」ならぬ「大本教」が、国家権力の弾圧によって壊滅的な打撃を蒙っていく哀しい物語を、しみじみと再読している。

 

あんなに若くして教壇を去った高橋和巳を、前途有為な中国文学研究者としての未来をみずから放棄した得体の知れない小説家、として遠くから冷たく眺めていたおらっちだったが、「朝日ジャーナル」への連載が始まった本作を読んで、自分が熟知していたはずの郷里と宗門の生々しい真実の姿に、初めて触れたような衝撃を覚えたのだった。

 

綾部とは、結局大本教の出口なおと、郡是の波多野鶴吉の町なのである。

 

      自らの旗も誇りも投げ捨てて米国の犬がワンワン吠える 蝶人

 

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すべての言葉は通り過ぎてゆく 第130回

2024-08-03 08:30:42 | Weblog

 

西暦2024年文月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第428回

 

いくら探しても、土曜日に貰ってきたはずの頻尿薬がないので、雨降りの中もういちど貰いに行ったり、ふきのとう舎からかかってきた電話を、ホームからの電話と勘違いしてトンチンカンな受け答えをするなど、バイデンもどきの文月のはじまりだ。7/1

 

あらゆる業種で人手不足になってきたので、障碍児者福祉に携わる人材の採用がますます難しくなってきた。せっかく来てくれても、それが植松聖のような人物ではたまったものではないしなあ。7/2

 

残念ながら都知事選は緑のタヌキ、米大統領選はトランプの圧勝に終わり、英仏ではスナクとマクロンが降板、我が国の総選挙では野党への政権交代は実現せず、キシダの表紙だけ取り換えた自公政権が勝利して、わいらあの世界はますます夜郎自大になりゆくやろう。7/3

 

そりゃバイデンが、自分で候補を降りなきゃ、どうしようもないわいな。7/4

 

すべての物体を合わせても、そこから小さな思想一つすら実を結ばせることはできないだろう。すべての物体と精神をもてしても、そこから真の愛の動き一つすら引き出すことはでないだろう。そんなことは不可能であり、別な・超自然的な秩序に属することである。田辺保訳パスカル「パンセ」7/5

 

明日は、まかり間違っても現知事に入れないこと。それでもどうしても書きたかったら、「緑のタヌキ」と書こう。たったらそれだけで、今よりはるかにマシなトーキョーになる。7/6

 

昔から目明き千人、目★千人というが、後者の大半が緑のタヌキに投票するんだろう。世も末だ。7/7

 

小池大勝、蓮舫惨敗は予想できたが、石丸健闘と仏国民議会総選挙での左翼連合躍進には驚くほかない。一つだけ確かなことは、残念ながら私なんかてんで関係のないところで、世の中が激しく動いていることだ。7/8

 

33年間のうち30年間を、彼は外に表さずに生きる。3年間はペテン師といわれ、最後に弟子の一人に裏切られ、もう一人の弟子に知らないといわれ、誰からも見捨てられて死ぬ。これほどの輝かしさを持ちながら、自分では享受できなかった人が、他にいるだろうか?田辺保訳パスカル「パンセ」7/9

 

「この犬はぼくのものだよ」と、あのいたいけな子供たちは言ったものだ。「そこは、ぼくが日なたぼっこする場所だよ」。さて、これこそ、全地上における不当な専制の起こりであり、またその縮図である。田辺保訳パスカル「パンセ」7/10

 

どうしてもここで一発、という絶好機に打てない大谷を、今更責めようとは思わないが、咽喉から手が出るほど欲しい先発の山本は、いったいどうしているんだ?7/11

 

よしんば時代錯誤と言われても、立憲左派や社会党や共産党は、地盤が沈下しようが液状化しようが、従来通りの政治行動を続けるしかないだろうし、それでよろしいのだろう。ところでさいきん私のお気に入りの政治家大石あきこはんは、どないしとんねん?7/12

 

性暴力&パワハラ、特定秘密運用、潜水するたびに!潜水手当!!の不正受給、裏金による物品供与や飲食接待で海自トップ等218人を処分するが、キハラとイシダは辞職せず。こんな「帝国軍隊」は要らない。7/13

 

だいぶ前から帝国軍の軍事研究員が、公凶放送のニュース番組などに出演して、素人にもできるレベルのウクライナやガザの戦争の解説をしているようだが、これは民間の専門家に戻すべきではないだろうか?7/14

 

何一つ知らないのに、こんな風に安心していられるとは何とも奇怪なことである。だからこうした生活を送っている連中に対しては、無茶苦茶振りと馬鹿さ加減を目の前に突きつけ、思い知らせてやらねばならない。あの人たちには誠心誠意という気持ちがないのだ。田辺保訳パスカル「パンセ」7/15

 

下らぬものに心誘われ、情念の害を受けないために、1週間の命しかないように行動しよう。生涯の1週間を捧げねばならないものなら、100年を捧げるべきである。もし1週間を犠牲にしなければならないなら、全生涯を犠牲にすべきである。田辺保訳パスカル「パンセ」7/16

 

神が存在するということは分からないし、神が存在しないということも分からない。魂が肉体と共にあるということも分からないし、私たちには魂がないということも分からない。この世界が創造されたということも、創造されなかったということも、原罪があるということも、ないということも分からない。田辺保訳パスカル「パンセ」7/17

 

3種類の人がある。一つはすでに神を見出して神に仕えている人、次は努力して神を求めている人、そして神を求めようともしない人。第1の人は道理にも叶い幸福である。最後の人は愚かであり不幸である。真ん中の人は不幸ではあるが、道理には叶っている。田辺保訳パスカル「パンセ」7/18

 

正しい者についていくのは正しいことであり、いちばん強い者についていくのは仕方のないことである。力のない正義は無力であり、正義のない力は暴力である。力のない正義には反抗する者ができる。常に世に悪人は絶えないからである。田辺保訳パスカル「パンセ」7/19

 

正義のない力には、非難する者ができる。だから正義と力とを一つに合わさなければならない。そのためには、正しい者を強い者にするか、強い者を正しい者にするかしなければならない。田辺保訳パスカル「パンセ」7/20

 

なぜ人は大勢の方に従うのか。その方に正しさが多くあるからか。そうではない。力が多くあるからだ。なぜ古代の法律や古人の意見に従うのか。それが一番健全だからか。そうではない。それらがただ一つのものであって、種々雑多なものの芽生える原因を取り除いてくれるからだ。田辺保訳パスカル「パンセ」7/21

 

力はこの世の女王である。世論は力をふるう女王のようにみえるが、むしろ力の方が世論をつくるのだ。田辺保訳パスカル「パンセ」7/22

 

人間は1本の葦に過ぎない。自然の中でも一番弱いものだ。だがそれは考える葦である。これを圧し潰すには全宇宙はなにも武装する必要はない。しかし宇宙が人間を圧し潰しても人間はなお殺すものより尊いであろう。人間は自分が死ぬこと、宇宙が自分よりも勝っていることを知っているからである。田辺保訳パスカル「パンセ」7/23

 

だから私たちの尊厳の全ては考えることのうちにある。まさにこころから私たちは立ち上がらなければならないのであって、それを満たすことの出来ない空間や時間からではない。だから、正しく考えるように努めようではないか。ここに道徳の原理がある。田辺保訳パスカル「パンセ」7/24

 

ワン嬢は自分の音楽を聞かせたいのか、自分の裸体を見せびらかしたいのか、それともその両方なのかさっぱり分からないところがあるが、あのイケメン指揮者は、てもなくそいつにイカレたんだろう。7/25

 

津久井やまゆり園事件から今日で8年。いまもどこかで第2、第3の植松聖が、障碍児者を亡き者にせんと辺りを窺っているような気がする。7/26

 

「戦争は嫌だ。もうこりごりだ。絶対に反対だ」と思ったり、実際に口走ったりもしながら、いつの間にかその戦争のお先棒を担いでしまっている俺たち。7/27

 

オリンピックとか万国博とか、いったいどこが面白いんだか、さっぱり分からん。それに、せめて世界で2つの大戦争大会が開催されている間くらいは、自粛すればよさそうなものだが。7/28

 

五輪だか六輪だかの阿呆莫迦騒ぎの間に、「アメリカ・ファースト」の米軍は、日米共同軍事行動の指導権&支配権を確立したようだが、来るべきなんちゃら有事の際に、この国の「自衛隊」や日本会議や極右の連中は、それでいいのかね?7/29

 

キシダ内閣の支持率がいつの間にやら上がっているのだが、どおゆうこっちゃ。健忘症の民草は、「満点青空レストラン」の宮川大輔よろしく、腐りきったジミンコエタゴの糞尿を呑みながら「ウマイウマイ!」と絶叫するんだろうな。7/30

 

1967年10.8&11.12両日の羽田闘争で、襲い掛かる機動隊に対して初めて振るわれたゲバ棒の多くは、恐らく各党派のタテ看の心張棒から抽出されたものではなかったろうか。7/31

 

   底なしに落ちよ落ちよと思うのみ1株も持たぬ年寄りなれば 蝶人

 

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なにゆえに第120回~西暦2024年文月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2024-08-02 09:17:23 | Weblog

なにゆえに第120回~西暦2024年文月蝶人花鳥風月狂歌三昧

 

ある晴れた日に 第731回

 

なにゆえに軍事費だけは青天井戦争できる軍隊を潰せ

 

なにゆえに突如キシダが能登地震復興なんでもいいから支持率上げたい

 

なにゆえにお札の顔を変えちまう漱石と一葉で良かったのに

 

なにゆえに地方自治を破壊する国と県とは全く同等

 

なにゆえに自公維国に投票するそれ以外なら政治は変わる

 

なにゆえに6打席連続三振の絶不調そんなもんだよ大谷翔平

 

なにゆえに政権交代が実現できない日本と似ている英国に学べ

 

なにゆえに若い世代が石丸伸二に入れあげるいかなる風の吹き回しにや

 

なにゆえに石丸伸二が現れた橋下某の跡継ぎとして

 

なにゆえに急遽「大和」は特攻したか「もう海軍には艦はないのか?」

 

なにゆえに「お大事にされてください」という「されて」なんちゅう日本語はない

 

なにゆえに「お大事になさってください」と言えない小学校からやり直せ

 

なにゆえに自衛隊を解体しないジミンと競う腐敗と堕落

 

なにゆえにトランプはんは死ななんだ悪い奴ほど悪運強し

 

なにゆえに悪い奴ほど選挙に強いその政策の良し悪しで無く

 

なにゆえに岡田のサインをシカトする盗塁できない阿呆莫迦選手

 

なにゆえに紅い蓮が咲いている八幡宮の源氏池に

 

なにゆえにアウシュビッツを思い出す浴槽の垢を擦っている時

 

なにゆえに春日さんは死んでいたいつもニコニコ笑っていたのに

 

なにゆえに新千円札は偽物に見える新しいものはニセモノである

 

なにゆえに米帝NATOの同盟国なの?そんなことを誰が決めたの?

 

なにゆえにホームで時々歌を唄う職員さんへの息子のサービス

 

なにゆえにエアコンを使わない猛烈な暑さで死にかけているのに

 

なにゆえにインド太平洋が自由で開かれている泳ぎに行けよお前一人で

 

なにゆえにこの糞暑いのにせっせと働くわが民族は偉大なるかな

 

なにゆえにパリで五輪などご臨終戦争なんかいない居ないバア

 

なにゆえにアジャコングを思い出す余りに暑いこんな日に

 

なにゆえに西馬音内踊りは悩ましい繊細にして超官能的で

なにゆえにブルックナーとモザールはマッチする宇野功芳がいうたとおりや

 

なにゆえにルルルルルルと鳴っているあれは確かに冥界のベル

 

ベンサムの長い計算は終わらない最大多数の最大幸福 蝶人

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西暦2024年文月蝶人花鳥風月狂歌三昧

2024-08-01 09:10:29 | Weblog

ある晴れた日に 第730回

 

地球上の全人類が死んでいく全国の学友諸君ご機嫌如何

 

勝った負けたと大騒ぎされどあんたの人世じゃなし

 

國の為障碍児者を殺したるある人物を国が殺すと

 

大谷なんか別にいなくてもふつうに勝てるロサンジェルス・ドジャース

 

「コウさんが歌を唄ってうれしい」と暑中見舞いがホームからくる

 

施設では息子は時折歌うらし父母にも聞かせよその歌声を

 

50円アップの最低時給は1054円息子の月給は3314円

 

7月分今月の息子の工賃は3314円ハンコを押して事業所に戻す

 

シルバーナ・マンガーノ、ジーナ・ロロブリジダ、ミシェル・モルガン、ソフィア・ローレン、山本富士子ゴージャス系大女優はおっかない

 

潔く大統領選から身を退きしバイデン老の勇気と知性

 

そこばくの貯え俄かに尽き始め死に急く理由の一つに数う

 

自らを超大国と思うなら「アメリカ・ラスト」を謳い文句にせよ

 

どんどはれいまもむかしもやまびともにほんおおかみもいきておるなり

 

知事選も大統領選も本当は死にゆく者にはどうでもよいが

 

ほんとうは選挙も戦争も大谷も死にゆく者にはどうでもよいが 

 

アマゾンでちびちび売れるわが詩集ようやく残り9冊になる

 

テロルには絶対反対と言うけれどそれは私の本心ではない

 

テロルには反対ですと言いてのちしばしの思考停止に入る

 

わが意見つねに少数異見にて賛成多数の諸君に敗れる

 

真っ二つに割れてしまったアメリカを今宵一つにできるか「夢の球宴」

 

裂けた米国を一夜だけ繋いでオールスターゲーム

 

ゼンレンスキーをプーチン、ハリスをトランプと呼ぶ耄碌大統領万歳!

 

ゼンレンスキーをプーチン、ハリスをトランプと呼んでもトランプほどの狂人ではない

 

ジミントウと疑似ジミントウはもう要らない雁首揃えてトットと出ていけ

 

「ジョーよ、選挙戦から降りよ」と神も言う選挙戦から降りよバイデン

 

美智子様と粉屋の娘を奉る学友の顔をじっと見つめる

 

大便の途中でドアを叩かれて誰かが叩いたら慌てて飛び出る息子よ哀れ

 

「ボク、田中みな実好きです」と七夕の短冊に書くコウ君

 

善き人も悪しき人も滅びゆくその文月の熱帯夜の頃

 

大谷の26号は凄いけど、その上を行くジャッジ31号

 

蓮舫が「皆さん如何ですか!?」と叫ぶたびサブイボが立つ都民じゃないけど

 

除草剤をかけたる野原を掘り返し3羽の土鳩が餌を啄む

 

またしてもかの阿呆犬に吠えられて殺したろかとまたも思えり

 

英仏米トップは次々交代すどうするんじゃい日本と東京

 

30分以内に自宅に着くというデリヘリ嬢の誘いを他所に大谷を観る

 

餞暑尽詩集の残は九部なり

 

政権は交代すべし熱帯夜

 

カーショーもめった打ちにされ大谷は居るのか居ないのかピンチのドジャース 蝶人

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