闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.2024~2028
1)ロバート・ゼメキス監督の「ザ・ウォーク」
今は亡きNYの貿易センタービルを綱渡る青年の冒険物語。踏破するまでの様々な苦労が偲ばれる。
2)ヘンリー・ハサウェイ監督の「サーカスの世界」
ジョン・ウェインとサーカスってと疑問符をつけながらみていたが、別れた恋人や娘とのしみじみした人情話を聞かされているうちに、こういう西部劇じゃないウェインもいいな、よ思わされてしまうハサウェイの名人芸。それにしても冒頭で沈没する船の沈没事故は凄い。あれでは大勢の死人が出たはずだ。
3)オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督の「ヒトラー暗殺、13分の誤算」
2015年製作のすぐれたドイツ映画。暗殺はいけないことだが、もう少し爆発時間を早くセットしておけばと思わずにはおれない。それにしてもこの単独犯の自由で自立した主人公ゲオルク・エルザーの生き方はじつに見事なもので、いたく感銘を受けた。
4)クリント・イーストウッド監督の「チェンジリング」
2008年の製作の名人監督の秀作。アンジェリーナ・ジョリー主演の「取り替え子」の物語。そりゃあ自分の子ともが本物か偽物か実の母親なら分かるでしょう。生涯にわたって子を探し求めた母親の心根が哀れである。このテーマについては大江健三郎が小説で執拗に追及している。
5)ワリス・フセイン監督の「小さな恋のメロディ」
原作は「メロディ」。その名の女の子と男の子が相思相愛になって、未成年の学生ながらすぐに結婚したいと言いだし、仲間たちと挙式しているところに教師や親たちが乗り込んできて。という話だが、これはかなり革命的な要素がありますな。脚本のアラン・パーカーの仕掛けだね。
天皇制の可否などについては誰一人言いだすこともなく親睦会閉じたり 蝶人