リスペクト(事例紹介)コラムです。
先日、鳥栖さん絡みでちょっと目を引くニュースに目が留まりました。鳥栖さんのユニフォームスポンサーのサイゲームスが変わったスポンサードをするという話。まずはゲキサカの記事。以下、抜粋して紹介。
【Cygamesが鳥栖市に“ふるさと納税”を申し出、駅近スタジアムのリニューアル費用に:ゲキサカ】
㈱Cygamesは、J1鳥栖のホームであるベアスタのリニューアルに際して、寄付金の申し出。今後、所有する鳥栖市が内閣府に事業計画を申請し、通過すれば事業内容や費用が確定。
ベアスタのリニューアルは「魅力向上プロジェクト」の一環で、J1鳥栖を応援する機運や市民の誇りを高め、同市の交流人口の増加などを目指す内容。同社によればと、内閣府が昨年度からの「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)」を活用。寄付金の下限額は10万円で、税負担の軽減効果をこれまでの法人寄付金の2倍(6割)程度とする制度。
ゲキサカ該当記事:https://web.gekisaka.jp/news/detail/?224392-224392-fl
なるほど、面白い情報です。ふるさと納税はごく身近なところで関わっているので、雰囲気はよくわかりますが、正直個人の制度とばかり思っていました。そうですか、法人向けにねぇ。ふるさと納税では例えば、シーガルズで個人が利用する事例は見た事がありますが、法人の納税では初めて見ましたね。この鳥栖さんの事例で、他のJクラブも一斉にこれはというスポンサーに、「こういうやり方があるので」と声かけが白熱するのではないでしょうか。スポンサー側も地域への寄付なので、メセナとしてピッタリではないですか。そのサイゲームの公式情報も見てみましょう。
【㈱Cygames公式HP】
「スタジアムリニューアルによる魅力向上プロジェクト」では、鳥栖市のスポーツ競技場、ベアスタの改修工事を行うことで、「まちのシンボルとしての輝きを取り戻す」ことによってJ1鳥栖がさらに発展し、鳥栖市への交流人口の増加、チーム応援気運の高揚やチームを通じたシビックプライドの醸成へと繋げていくことが目的。
サイゲームスはこれまでも、クラブスポンサーとして、クラブを通じ、鳥栖市ならびに佐賀県の地域活性化を支援しており、サガン鳥栖を通じて地域の活性化を図るという本プロジェクトの事業目的に賛同し、この度の本税制の活用を決定。サイゲームスは今後も、本業であるゲーム事業の枠にとらわれず、スポーツなど様々なフィールドを通じて、「最高のコンテンツを作る会社」というビジョンのもと、社会に多様な価値を提供する活動を行う方針。
㈱Cygames 公式HP該当記事:https://www.cygames.co.jp/press/press-16903/
寄付金額が出ていなかったですが、時事通信によると、3年で6億8,600万円で、昨年度から始まった同制度では全国最高額だとか。鳥栖市によると、完成から21年が経過し、'14年の調査では大きな危険箇所はないものの、さびが目立つ状態とか。21年前の鳥栖さんといえば、鳥栖フューチャーズという前身の運営法人である㈱佐賀スポーツクラブの解散の直前で最悪の時期だったですね。つまり、素晴らしいスタジアムはあっても、クラブの方が経営危機という状況。この時の事を今も覚えていますが、あの頃J1の常連として戦っている姿を何人想像できたのでしょうか。感慨深いですね。そして、地元の佐賀新聞で、具体的な鳥栖市の動きが出ていました。
【3年で7億弱 Cygames寄付でベアスタ改修:佐賀新聞】
サイゲームスは渡邊社長が伊万里市出身である事もあり、'15年からJ1鳥栖のスポンサーを担当。鳥栖市は今回の申請を9月上旬に国に事業を申請し、11月での認定見込み。3カ年計画でスタジアムの支柱や外壁の塗装を塗り替えを行い、9月議会に設計費1,300万円の予算計上の方針。'18~'19年度にかけて、オフ時期を中心に施工、全額寄付で賄い、年度ごとに寄付を活用。ちなみに寄付した企業は寄付額の約6割が法人税控除などで優遇されるという話もあります。
佐賀新聞該当ページ:http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/457933
サイゲームスといえば、やべっちFCの時間だったか、鳥栖さんがしっかり露出したTVCMをよく流しているのを観ますね。たぶん、全国放送だから、すごい露出であり、うらやましいなと。サイゲームスさんは、本当に地域のスポーツ文化に高い理解を示した素晴らしい企業であり、鳥栖さんもそんなスポンサーに恵まれて良かったですね。
たぶん鳥栖さんが地域よりもスポンサーばかり目を向けていたら、ここまでの事はやってもらわなかったかもしれませんね。スポンサー企業も、地元クラブがどこまで地域に根付いた「宝」の存在であるか、そこもスポンサードの基準かも。地域に根付く活動ができていないのに、スポンサードが欲しい、欲しいと手ばかり出すJクラブがいませんように。
ベアスタができた21年前はそれこそ当ブログが口にする「100年もたなかったクラブ」でした。鳥栖フューチャーズというクラブは消え去り、代わりにすべて生まれ変わったサガン鳥栖というクラブが登場しました。「サガン」という名前は佐賀という意味とともに砂岩という意味もあり、砂粒が固まって砂岩になるように小さい力を集結させ、立ち向かうことを表すという当時の「願い」がこもっています。当ブログ的には、ホームタウンが佐賀県でも佐賀県佐賀市でもなく、佐賀県鳥栖市なところが気になります。県内第1の県庁所在地に無く、第2?の都市にJクラブがあるという異色な存在。それでもJ1昇格後、一度もJ2降格がありません。当ブログの印象はやや企業クラブに近いものが根強いですが、これからも頑張って欲しいと思います。
J1鳥栖関連⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170713
〃 ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170524
〃 ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170308
〃 ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20161120
〃 ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160509
〃 ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140804
〃 ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130321
〃 ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100820
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090608
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090530
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090314
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20070612
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