地域に溶け込む川崎フロンターレ３１ 【J特】

　事例紹介コラムです。
　これは本当に素晴らしい活動です。たぶん、他のクラブは簡単に真似できないでしょう。もし同じ事ができたら、そのクラブも本当に素晴らしいクラブでしょう。チャリティーに後向きなクラブがあれば、逆に「儲けも出ないのに、何でそんな事するの？」と理解できない事でしょう。
　震災復興支援で、１円でも多く義援金を生み出すためにチャリティーオークションを実施するのと、ファン・サポーターに平等にチャンスを与えたいとして、チャリティー抽選会を実施する２つのやり方があります。当ブログとしてはもちろん、１円でも多く義援金を作る「オークション」が好ましいと考えます。主目的は何で、どこに対象に持っていくかではないでしょうか。まぁ価値観の違いでしょう。以下、抜粋して紹介。

　Ｊ１川崎の「Mind-1ニッポンプロジェクト」の活動の一つとして、「フロンターレ ハンマープライス」を今回も開催。継続的な復興支援を目指し、６月10日付で入札が終了。
　「フロンターレ ハンマープライス」とは、選手やクラブが提供する「権利」や「サービス」等をオークションにかけ、最高金額を提示した人がその権利を購入するもの。落札金額からイベントにかかった経費を除いた金額は、「Mind-1ニッポン」義援金口座を通じて、被災者の援助や復興資金等に使用。
　新しい形の復興支援活動として、昨年実施され、今回第３弾として、ユニークでファン・サポーターが喜ぶ権利等、合計10種類の権利が出品。以下は内容と入札数、落札額です。
　　　　
№16：伊藤選手、西部選手、田坂選手（フロンターレ釣部）と釣りを楽しめる権利
　　　　45件、90,100円
　　　　昨年大好評だった権利。川崎近郊の防波堤でシーバス釣りを予定。４名まで参加可能。
№17：中村憲剛選手とウイニングイレブン対決できる権利
　　　　13件、140,000円
　　　　落札者の自宅にて。川崎近郊に在住の１家族限定。４名まで参加可能。
№18：山瀬選手達とバーベキューを楽しめる権利
　　　　35件、150,000円
　　　　楽しくバーベキューができるよう、山瀬選手がスマートにエスコート。川崎市近郊のバーベキュー場にて。他に２～３名選手参加予定。
№19：【小学生チーム限定】小林選手達とフットサルを楽しめる権利
　　　　25件、66,000円
　　　　シーズンオフ中、川崎市内で実施。川崎近郊の小学生１チーム（10名程度）限定。
№20：杉山選手、楠神選手達とボウリングができる権利
　　　　70件、185,000円
　　　　川崎市内ボウリング場にて。杉山選手、楠神選手の他に２～３名選手参加予定。４名まで参加可能。
№21：田中選手を含む若手選手達とカラオケを楽しめる権利
　　　　50件、100,000円
　　　　川崎市内カラオケ店にて。田中雄大選手の他に２～３名選手参加予定。
№22：小宮山選手と梨狩りができる権利
　　　　19件、140,000円
　　　　川崎市内の梨園で実施。４名まで参加可能。
№23：【家族限定プラン】稲本選手と遊園地で遊べる権利
　　　　19件、91,717円
　　　　本人からの直談判で実施決定。神奈川県内のアミューズメントパークにて。4名様まで参加可能。子ども（中学生以下）がいる家族限定。
№24：風間監督からサッカー指導を受けられる権利
　　　　16件、60,001円
　　　　シーズンオフ中、川崎市内で実施。川崎近郊のチーム（20名程度まで）。指導時間は約1時間程度。
№25：ふろん太、ワルンタと遊べる権利
　　　　16件、30,001円
　　　　川崎市市内で実施。実施対象は特になし。ただし営利目的での使用は禁止。
　これを合計してまたビックリ。何と1,052,819円ありました。これはチャリティー抽選会であれば、ケタが２つ違ってしまいますねー　自分ところのファン・サポーターばかりにに広く喜んでもらうのか、一番気持ちの大きかったサポーターと被災地により大きく喜んでもらうのか、そこら辺りですかねぇ。でも、Ｊ１・Ｊ２クラブの活動を見渡してみて、多くのクラブがチャリティーオークションを実施している事は、Ｊリーグクラブとして、後者が望ましい姿勢と言える事ではないかと思います。個人的は、「お楽しみ抽選会は別にチャリティーでなくてもいつでもできるでしょ」とも思っているので。
　　　
　ちなみに「第２回」での№５～№15は以下のとおり。
№５：中村憲剛選手に餃子を作ってもらえる権利／レポ
№６：ブルーサンタに扮した選手からプレゼントがもらえる権利／レポ
№７：結婚式で選手からおめでとうコメント（VTR出演）がもらえる権利／レポ
№８：フロンターレトレーナーに選手がしてもらっているマッサージをしてもらえる権利／レポ
№９：選手とフットサルができる権利（小学生チーム限定）
№10：ふろん太に誕生日を祝ってもらえる権利／レポ
№11：クラブスタッフに結婚式（2次会）を企画・運営してもらえる権利
№12：オフィシャルカメラマンがトップチーム同様、お子様の試合中にプレー写真を撮ってくれる権利
№13：選手紹介VTRの12番にあなたの顔写真が入る権利／レポ
№14：（家族限定プラン）「イナのいないいないばあっ!」稲本潤一選手と遊園地で遊べる権利／レポ
№15：井川選手オフィシャルブログに載れる権利／レポ

「第１回」での№１から№４は以下のとおり。
・オジフロと行く、OFFの海釣りツアー（真剣に海釣りを満喫する企画）／レポ
・ヤンフロと選手寮満喫体験（一緒に食事、選手の部屋でのゲーム対決、サネの家庭教師付き）／レポ
・ステージ出演選手が胴上げ。「みんなの前で胴上げしてくれる権利」
・ファン感の目玉!「『ハーイやべっち』に選手と同じ場所にいられる権利」

　選手がそこまでやらなければならないのかという懐疑的な人は、写真とレポを見てみて下さい。その選手と落札者の屈託のない笑顔を見れば、それがどれくらい素晴らしい活動かわかる事でしょう。印象的だったのは、フロンターレ日記の記事の最後に書いている言葉です。どれも必ず「※落札金額はすべて「Mind-1ニッポン」義援金口座を通じて、被災者の援助・復興の資金などに使われます」と締めくくっておられます。これぞＪクラブ、違いは大き過ぎる。川崎市民がうらやましい。
第１回：http://www.frontale.co.jp/info/2011/0817_1.html
Ｊ１川崎公式ＨＰ専用ページ：http://www.frontale.info/2012auction/
Ｊ１川崎フロンターレ日記該当ページ：http://www.frontale.co.jp/diary/2012/0610.html
Ｊ１川崎公式ＨＰフロンターレハンマープラス第２弾ページ：http://www.frontale.co.jp/info/2011/0905_15.html