定年 再就職とシネマの日々(旧かんちゃんSr.のオヤジな日々)

あと3年で70の大台です。再雇用の職場も定年、パート仕事をしています。映画と写真を愛しているオヤジです。

パリの将棋道場

2020年09月21日 21時37分00秒 | 日記
バングラデシュ版父子鷹と言うべき物語。

母国でのチェス競技において無敵な少年・ファヒム。父が反政府的な動きをすることで、有名人である息子も狙われることに。

危険回避のため、父子でフランスへ難民として渡ることになる。もちろん2人とも仏語など話せない。

難民受入れ施設に身を寄せながら、居住権の申請に通う。難民となった理由のインタビューを重ねるが、通訳はインド人、自国難民の申請を優先させる意図で、父子を不利にするデタラメなインタープリター。

その間、息子はパリのチェス道場に通い、仲間の子どもたち中で、フランス語が達者になるには、時間を要さなかった。

通訳の嘘を見破るが、時間切れで父は不法滞在者となり、宿無し。法的に息子は施設での生活を許されるが、チェス友の家を順に泊まり、チェスの腕と語学力を上げていく。

ネタバレのオンパレードも、ここいらで止めるが、
濃いいのは、50代のチェスの師匠、全仏レベルの実力者だが、とにかく偏屈者。だが、同年輩の道場経営者に恋をしている模様。

そして何より胸を打つのは、父の自己犠牲のあり方である。
我が国ではあり得ない方法で、居住権を得るまで、悲惨な毎日を送るさまに、希望を見出す余地はなかったのだが。

チェス道場生は全て少年少女。
IQが高そうな面々は皆癖ありだが、
ライバル同士が助け合う様子が微笑ましい。

見どころ満載で、劇的展開にハラハラするトゥルーストーリー。