評判に違わぬ作品だった

喜劇的要素と悲劇の側面、富裕vs貧困層の描写、凄惨な殺傷場面への予期せぬ転換、
どの部分においても、それぞれの切り取り方が邦画では見られない。
詐欺家族の家長は、率先垂範して家族を引っ張って行くが、最後半の心象の変化で半地下から地下の住人になっていく。
演ずるソン・ガンホの表情が刻々と変化していくのが見どころである。

どの俳優も演技派であるが、詐欺家族の娘役女優 パク・ソダムが安藤サクラと重なって仕方なかった。
韓国映画の定石として、悲劇的な展開の後に小さな光明が見えるエンディング。しかし、それは必ずしも明るい明日を暗示するものではないところに現実性がある。