goo blog サービス終了のお知らせ 

日々好日

さて今日のニュースは

脳死について

2009-05-06 09:04:38 | Weblog
臓器移植については近くWHOが渡航移植を制限する方針になり、日本で急遽議員
立法で臓器移植法改正案が3案提出され審議が始まった。
まず脳死の概念を、臓器移植の場合のみ「人の死」とするか、脳死を以て一律に「人の死」
とするかの問題が有ります。
「人の死」は、肺機能の停止。心臓機能の停止。脳機能の停止を以て死亡確認が
為されます。
が時たま奇跡的に生き蘇る事例もあります。
問題は脳幹機能が停止して居るにも関わらず人工呼吸器等で呼吸が継続されると
心臓機能は維持し動きます。簡単に言うと、これが脳死状態です。
脳死を医学的立場から言うと、「人の死」で、本来倫理的問題とは別問題だから 臓器移植で、
救える命は救うべきと主張する医療関係者が居ります。
他方、倫理的立場から、人の命はそんな軽はずみに扱うべきでないと主張する人達がいます。
与えられた命は、自分のもので、全うするもので、人の命を代償にしてまでながらえる事はと言う人。
いや、自分の命が人を救うなら喜んで提供しようと言う人。
或いは、最愛の家族のため、救える命なら、なんとか救って貰いたいと熱望する、患者の家族が
多く居ます。
現在の日本の臓器移植法は残念ながらこれらの要望に完全には答えて居ません。
人の命を扱う事ですから、慎重になるのは当然の事です。
日本では15歳以下の児童の内臓移植は年齢制限で除外され、どうしても移植手術
を受けたいなら、1億から2億円もの金の力で海外でせねばなりません。
差し当たっての問題は現在日本で禁止されている15歳以下の臓器移植年齢制限 
問題をどうするかと言う大きな問題があります。
現在脳死による内臓移植は、臓器提供の意志表示が為された場合厳しい検査で脳死
と判定された場合のみ臓器移植手術が可能です。
但し15歳以上の意志表示者に限定となっています。
是でも、家族は幾ら本人の意志とはいえ、身体を切り刻まれる事に抵抗を覚え間際で反対する事例もあるやに聞きます。
ましてや、ハッキリ意志が伝わらない15歳以下の児童の意志の本音は如何ばかりかと思うと、
現行でよいと言う結論も判ります。
総論は賛成でもいざ我が子の遺体を、と考えると矢張り考えます。
この様な事から、今提出されている3法案は、脳死を人の死と考え、提供者の年齢
制限を無くし本人が拒否しない場合家族の同意で提供出来る案。
現行の脳死判定は現行通り、年齢制限を12歳以上に引き下げる案。
脳死の定義をモット厳格化し判定項目を増やす案です。
どれも、イマイチ的確な改正案とは言えない様です。
今回共同通信社は、国会議員にアンケート調査した結果を発表しました。
臓器提供年齢は制限しないが72%です。12歳に引き下げは10%だった。
脳死の概念は脳死を人の死とするが、48%で現行通り臓器移植の場合のみ人の死にするが34%でした。
矢張り命に関われ問題ですので解答も慎重にならざるをえません。
現在折衷案として、脳死の概念は現行通りとして年齢制限を無くす、新しい4案が浮かび上がって居ます。
残された時間は余りありませんが、稚拙な改正案で悔いを後に残す事の無い様に
しっかり審議して欲しい。