絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2022年3月12日(土)イラストじっくりコース・福田利之先生の授業内容

2022-03-12 18:25:20 | イラストじっくり塾
本日は福田利之先生の2回目の授業です。
本日は3時間授業ですので、ワークショップもたくさん手を動かしますよ。



本日のワークショップは「ミクストメディア」の手法で制作します。

「ミクストメディア」 性質や種類の異なる複数の素材を組み合わせて制作します。

事前に自分の顔写真のコピーを用意していただいていますので、最後に素材として使用します。

お題があります。
1、鉛筆で自画像を描く
2、好きな動物(生き物)を描く
3、好きな花を描く
4、自分の性格を抽象でコラージュする
5,好きな場所を描く

鉛筆とコラージュ以外の3つは、違う画材(3種類)を使って描きます。

好きな動物・花・場所は、そのままを描くのではなく、何かプラスアルファのアイデアを考えるといいですね。
5パターンのイラストを描くので、5つのアイデアが集まって1つの作品が完成します。

普段と違う要素を入れると、思いもよらない良いものが出来たりします。

さあ始めましょう。

   

まずは、2時間で5作品を完成させて、最後にコラージュしてミクストメディアの作品を完成させます。

2時間で5作品を完成させるので、皆さん集中して作業していますね。



限られた時間内で出来ることを考えて作業しましょう。
時間配分も大事ですよ。

自分の性格をコラージュで表すのが難しそうでした。

  

2時間が過ぎたので一旦手を止めて、コラージュの制作に入ります。

A3サイズのコピー用紙を台紙にして、コラージュをするのですが、
完成されたときに余白が無いようにしてください。

偶然性を楽しみたいので、ハサミできっちりと切るより手でちぎった方が面白いですね。



イメージは頭の中で湧かせるが、今日は手を動かしてイメージを湧かし、何かを作っていくという作業です。
足したり引いたりして、良いバランスを考えましょう。

そろそろ発表の時間です。



 

 

自分が得意ではない(普段描かない)作業をしてみて、自分の新しい扉を開きましょう。
いろんな技法を見つけてチャレンジしてみてください。


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絵本とイラストを学べる「絵話塾」からのお知らせです。
絵話塾のガイダンスを下記の日程で行います。
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3月19日(土)
●a.m11:00~
3月26日(土)
●a.m11:00~
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2022年2月26日(土)文章たっぷりコース・8回目の授業内容/高科正信先生

2022-03-10 20:13:37 | 文章たっぷりコース
この日はまず、高科先生が最近読んでいる浦沢直樹の漫画『あさドラ!』(第6巻)のお話から始まりました。
浦沢直樹は『20世紀少年』で有名ですが、こどもの描写が巧みなのだそうです。
他に、先生が大好きな吉田秋生の『詩歌川百計』(第2巻)のお話。
『海街diary』のすずちゃんが暮らしていた山形県の温泉街が舞台で、そこに暮らす人々を一人一人ていねいに描いているそうです。

あたりまえのこととして、人一人の人生は他の誰にも補えない大切なものであり、それを一瞬で潰してしまえるのが戦争なのだと、
ロシアによるウクライナ侵攻にも言及されました。

そこから授業の本題に入り、テキスト『日本語の<書き>方』(森山卓郎 著・岩波ジュニア新書)は、前回の続きで
「第4章 段落』をまとめる」から、101〜112pまでいつものように順番に音読していきます。
 2.段落どうしの関係と論理
 ・論説文の骨組み
 ・導入〜「はじめ」の部分
 ・中心部分
 ・おわり(まとめ)


論説文は、前回の授業でも出てきた「序破急(はじめ・なかほど・おわり)」で構成されます。
裁判の判決文では主文は最後になりますが、一般的な場合は読者を飽きさせないように組み立てていき、
頭括型(最初に意見を書いて、その後に例を挙げること)・尾括型(まず例を挙げて、最後に意見を書く)のどちらでもかまいません。
論説文では起承転結の「転」に当たるような文章は要りません。
①導入部分では「問題点」「課題」「これから言いたいこと」を述べます。
②中心部分で、さまざまな事例を挙げて説明します。この時、段落が複数になる場合
 順序があれば「まず」「次に」「さらに」とか、「第一に」「第二に」「第三に」などの言葉で繋ぎ
 事例が1つだけなら「また」「そして」などを使います。具体例があれば、より分かりやすくなります。
③まとめ部分は短い文章ではないこともありますが、長い文章ならある方が分かりやすくなります。
 導入部分で既に主張が明確になっていても、最後にもう一度まとめ直す双括型という構成もあります。

 3.接続の重要性
 ・予想を裏切る「逆説」関係

  予想とは異なる展開になる文脈の場合は、逆説的な表現をしなければなりません。
  「〜であるが」「しかし」などの言葉で文章を繋いだり、主格助詞を一般的に使われる「が」→「は」に換えて強調したりします。
 ・順序によって言いたいことの中心が変わる?
  逆接の場合は、後の方が主張されます。逆接を何度も使うと主張が分かりにくくなるので、多用しないように気をつけましょう。  
 ・本筋と但し書き
  文脈を換えるのではなく、前の文の補足をする場合は、「ただし」「もっとも」という但し書きを使います。
  日本国憲法などの公文書でも、例外を挙げる場合などによく使われています。
 ・「そして」「さらに」「また」
  これらの接続詞は内容を付け加えるときに使われる便利な言葉ですが、使いすぎには注意しましょう。
  同じ言葉を重ねず、「第一に」「第二に」などを用いたり、時間の流れで付け加える時は「そして」、
  同じ文脈を付け加える時は「さらに」、別のことを付け加える時は「また」を使うとよいでしょう。

高科先生が文章を書くときは、助詞の使い方と「、」「。」の打ち方には十分気を遣っているそうです。
基本的には読み手の受け取り方を熟考して、最終的には感覚で決めているとおっしゃいますが
書いているときには何度も立ち止まって、常に自分の書きたい様子に見合っているかを考えることが大切だということでしょう。



この日紹介してくださった詩人は、石垣りん です。
茨木のり子の『詩のこころを読む』(岩波ジュニア文庫)で紹介されている「その夜」と「くらし」を見ていきました。
「その夜」は詩集『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』、「くらし」は詩集『表札』に収められています。
石垣りんの詩は、どれも余計なものがそぎ落とされているような言葉で綴られていて、読む人の心を打ちます。

後半は、前々回の課題でもあった絵本のテキストについてでした。
テキスト(キャプション)なしの絵本というものもありますが、絵本は基本的に絵と文章がほど良い関係であるべきだといいます。
長新太の「絵本おまんじゅう論」によれば、絵本の絵と文はおまんじゅうの皮とあんこの関係にとてもよく似ていて、
お互いを引き立てるように、どちらかにボリュームがありすぎてもいけないのだそうです。



絵本のページは8の倍数でできていて(印刷する場合の紙の取り方で一番無駄がない)、
赤ちゃん絵本は16ページ(7見開き)、年中さんくらいになると24ページ(11見開き)、一般的には32ページ(15見開き)
が目安になります。高科先生曰く、この制約があるうえで書くのがおもしろいのだそうです。
お話の進み方として、導入〜中ほど〜おわりがあるとして、その中の何見開きめくらいに何を持ってくるか
大雑把な目安を立てて書くと作りやすいとのことですが、もちろんそれが全てではありません。
ということで、長新太の『おじさんあそびましょ』(絵本館)と『ちへいせんのみえるところ』(ビリケン出版)を教えていただきました。





しかしこのような作品は、絵を描く人と文章を書く人が同じでなければ成立が難しいでしょう。
絵と文を別の人が担当する場合は、ト書きを付けることもあります。
ト書きは書き手によって細かく指示する人もいれば、ざっくり説明だけして後は絵を担当する方に任せるという人もいます。

絵本は基本的にひらがなで書かれることが多いので、単語を続けて書くと分かりにくくなります。
そのため、絵本のテキストは単語の間にスペースを入れて「わかち書き」にします。
どこにスペースを入れるかは、言葉の最後に「ね」を付けて意味が通じるところを目安にします。
しかし文章を書いている途中で、ここにスペースを入れるか否か考えながら書くと思考が止まってしまうので
筆者が書き終わってから編集者が行うようですが、いずれにせよ、基本的な文章の書き方はしっかり押さえておきましょう。

ここで、前回の課題であった「もりの絵本」のテキストの参考になる作品を読み聞かせていただきました。



片山健の初期の作品『もりのおばけ』(福音館書店・こどものとも絵本)片山令子/文・片山健/絵の『もりのてがみ』(福音館書店・こどものとも傑作集)
こうやすすむ/文・片山健/絵の『どんぐりかいぎ』(福音館書店・かがくのとも傑作集 どきどき しぜん)
あまんきみこ『だあれもいない?』(講談社)などです。





最後に今回の課題は、「わたしが○○だったとき」をテーマにした文章を書いてください。
内容は創作やエッセイ等、ジャンルは問わず、枚数制限もありません。
「○○」に入る言葉は、例えば茨木のり子の詩「わたしがいちばんきれいだったとき」のようなもの、「アイドルだったとき」「たこだったとき」等々。
提出は、次の19日(土)にある授業の時です。よろしくお願いいたします。


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2022年3月5日(土)ドローイングクラス・イヌイマサノリ先生の授業内容

2022-03-10 18:53:24 | ドローイングクラス
今日、5回目のドローイングクラスは、神戸須磨水族園でスケッチを行いました。

水族園は現在改装中で1から3階までの営業です。
前回の神戸空港と同じく室内なので、快適な空間です。

動きの速い魚は、動物と違って形をとるのは難しいですね。
最初はゆっくりと動くもの、例えばカニ、大きい魚やエイなどを描いて、慣れてきましたら早く動くものに挑戦しましょう。

右利きの人は魚を左向き、左利きの人は魚を右向きにスケッチすると描きやすいですが、
あえて反対に描いても練習になります。
因みに図鑑などは左向きに掲載しているものが多いです。

イヌイ先生がイワシを描いていますので参考にしてください。


また色はつけたほうがスケッチらしいですが、自分の描いた魚などは写真に撮り後で色を付けてもOKです。



14時に集まって講評。それからは16時30分までスケッチしました。
生徒さんの作品も載せていますので参考にしてください。

 

スケッチでの大事なポイントがあります。それは、また授業でお話しをしましょう!

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2022年2月5日(土)ドローイングクラス・イヌイマサノリ先生の授業内容

2022-03-10 18:01:11 | ドローイングクラス
今日、4回目のドローイングクラスは、神戸空港でスケッチを行いました。
空港内は暖房も良く効いて快適な空間です。

パースなどの遠近法が必要な飛行機や建物などは苦手な方が多いようですが、
パースは意識しないで遠くに見えるものは小さく位に考えて、
細かな所まで描写しないで、ざっくりと形を整えていくように。



まずは手を動かしましょう。
またスケッチをする対象物をいきなり描くのではなく、じっくりと観察します。

目に見える全てのものを要る物と要らないものに判断して描き進めてください。

例えば飛行機を描く時に一機だけでは寂しいと思うなら、実際になくても増やしてもいいと思います。
飛行機などの翼や前のコクピット部分を大きく描いても面白いですね。

外でスケッチをする時は写真に撮り後で家に帰ってから、もう一度練習すれば上手くなります。
その場合描く材料を変えて鉛筆・色鉛筆・ペン・マーカーなど異なる画材を使って描けば自分はどの画材が合うのか分かると思います。


イヌイ先生のドローイング

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2022年3月6日(日)絵本ゆっくりコース・WAKKUN先生の授業内容

2022-03-09 16:23:32 | 絵本ゆっくり塾
本日の絵本ゆっくりコースは、WAKKUN先生の今期最後の授業でした。
WAKKUN先生は最近、30年借りていたアトリエを引っ越すことになり、
片付けをしていたら、懐かしい雑誌が出てきたそうで、見せていただきました。



今とは少し作風が違っていますね。
今は墨を使って絵を描かれていますが、昔はペンやアクリル絵の具を使って描かれていたそうです。


それでは、課題(じゃばら本)の発表をしましょう。

前回は長い和紙に墨で絵を描きましたが、今回はもっと長くじゃばらにした絵本を作って発表しました。
集印帳を使って制作された方や、一から好きな大きさでじゃばら本を作っている方もいました。

完成まで出来なかった方もどんな気持ちで作りたいか、出来る範囲で発表していただきました。



繊細な切り絵で、ページをめくって重ねると背景が現れて、奥行きのある立体イラストのようで素晴らしかったです。



じゃばらの長さを生かして、ピアノの鍵盤に見立てているかたも。
地球から飛び出し宇宙のお話。
ロシアとウクライナの戦争の悲しいニュースを見て作られた作品。
じゃばらを縦にめくって、縦長を生かした構図で考えられた作品。



お一人で何冊も作られていた方もいて、沢山のアイデアを見せていただきました。

皆さんそれぞれに個性のある作品でした。


WAKKUN先生の授業は本日が最後でしたので、後半はWAKKUN先生のお話でした。

五感を通して揺れ動く心を育てることが大事。

木削りマスターの滝本ヨウさんのお話をお聞きしました。
自分の心と感覚だけで削る。
自分の気持ちと木との出会いで、世界に1つだけの作品に仕上げます。



WAKKUN先生の削った木を見せていただきました。
そしたら、実家に滝本ヨウさんの作品があります。という方が。
お話を聞くと、お母さんが買ったものだそうです。

素敵な話を聞くことが出来ました。
作品が時を越えて、次の世代の人に感動を与えています。



1995年の震災の時に、遠くから会いに来てくれた友だちもいましたが、
来れない人とも心は繋がっていると感じたそうです。

「物を作る時に思い(根っこの部分)を出す。
僕は絵、ミュージシャンは音とそれぞれだけど、生きている人間が生身で感じたことを表現する、ということを大切にしてほしい」
と熱く語ってくださいました。

WAKKUN先生からは、絵本やイラストの話だけでなく、生きて行く上での大事なものを、たくさん教わり気付かせていただきました。

WAKKUN先生、素敵な授業をありがとうございました。


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