文章たっぷりコース、今年最後の授業は、
どんな一年でしたか?という話題から始まりました。
いつもは穏やかな日常を過ごしている高科先生ですが
最近あったアクシデントについてお話ししてくださいました。
皆の脳みそが動き出してきたところで、
いつものテキスト『間違いだらけの文章教室』(高橋源一郎・著)から
前回に学んだ「絶対に書けない文章」の続きです。
今日は『池袋・母子餓死日記』について。
音読するのが辛いような内容で、実際に息子とともに餓死した母親が
亡くなる前、几帳面にノートに記したものを紹介していました。
高科先生は一貫して、
「文章は読む人を想い描きながら書きなさい」とおっしゃっています。
ではこの母親は一体誰に読んでもらおうとしてこの文章を書いたのか?
きっと彼女には書くことしか残っていなかったのではないでしょうか。
このことを踏まえて、自分たちはどうやって文章を書いていけば良いのか
書くことについての考え方や、書く内容についての考え方を
見直す重要さを学びました。
その後、先生が吉野弘や茨木のり子の詩をいくつか朗読してくださいました。
文章を書いていくうえで、詩人たちの言葉の選び方や使い方を知り
彼らの言い回しや表現の仕方を、自分の引き出しの中に持っていて欲しいとのことでした。
続いて、先生が古書店でまとめて買ったという
まど みちお さんの詩集の紹介をしてくださいました。
装画はなんと、長新太さんです!
童謡でよく知っている「ぞうさん」の詩も
文章にすれば違ってくることを知り、皆驚いていました。
最後の10分間で「わたしはわたし」の書きだしで始まる文章を書くワークショップをし
前回の課題「わたしは●●」のタイトルの文章を提出して(先生が添削をしてくださいます)
新たに「もし命があと3日しかなかったら(どうやって過ごすか)」というテーマで
自由に書いてくる、という課題をもらって終了しました。
次の授業は1月17日です。
年末年始に「余命3日をどう過ごすか」という重いテーマが頭の中をぐるぐる回っているかもしれませんが
皆さん楽しいクリスマスとお正月をお過ごしくださいね!