高科先生の三回目の授業は「行って帰ってくる物語」がテーマでした。
ここ(日常)と ここではないところ(非日常・特別な日・特別な時間)があります。
絵本は、ここ と ここではないところ を行き来することができます。
でも簡単には行き来できません。行き来するには行く必然が必要になります。
行って帰ってくるお話で『ナル二ア国物語』のように映画化になっている作品は沢山ありますが、
その中で『ホビットの冒険』J・R・R・トールキン作 1937年・・・瀬田貞二 訳 を紹介していただきました。
『ホビットの冒険』を翻訳されている瀬田貞二の『幼い子の文学』の中で、幼い子の喜ぶ話には、構造上のパターンがある。それは「行って帰ってくる話」と、あります。
子どもの頃の遊びで「はないちもんめ」がありますが、同じセリフのくり返しで行って帰ってくる面白さがあるのではないでしょうか。
本日は、そんな「行って帰ってくる物語」の絵本を紹介していただきました。
・『めっきらもっきら どおんどん』 長谷川摂子 文 ふりやなな 絵 1990年 福音館
・『ねずみのひっこし』 あまんきみこ 文 岡田千晶 絵 2023年 福音館こどものとも
・『ひみつのえんそく きんいろのさばく』 くらささら 文 木内達朗 絵 2022年 福音館こどものとも
・『ながれぼしをひろいに』 筒井頼子 文 片山健 絵 1987年 福音館こどものとも
ここではないところ(非日常)に行くには行く必然があって、ほとんどのお話では子どもは一人で行きます。
そして、ここではないあちら側へ行ったら、必ず帰って来ないといけません。
ただ帰って来るだけでなく、少し成長をして帰ってきます。
子どもは集団ではなく一人で行動することで成長するのだと、高科先生はおっしゃっていました。
「ふゆのおわり はるのはじまり」がテーマで、課題が出ていました。
何を描くか?と考えた時に、春と言えば桜ですが、桜のような人が思いつきそうなことは書かない方がいいですよね。
何をテーマにするか考えるのも、課題で大事なことですよ。
オススメの絵本を紹介していただきました。
・『いいことってどんなこと』 神沢利子 文 片山健 絵 2001年 福音館書店
・『はなをくんくん』 ルース・クラウス 文 マーク・シーモント 絵 きじまはじめ 訳 1967年 福音館書店
・『やまのかぜ』 木葉井悦子 1993年 架空社
・『じいじのさくらやま』 松成真理子 2005年 白泉社
【課題】 5月29日(水)提出
「えっ?そんなのってあり?」 という話を書いてきてください。
絵本のテキストなので15場面で作ります。
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