絵話塾だより

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2023年7月29日(土)イラストじっくりコース・寺門孝之先生の授業内容

2023-08-02 16:36:19 | イラストじっくり塾

本日のイラストじっくりコースは、寺門孝之先生の今期最後の授業です。

稲垣足穂の『一千一秒物語』を読んで、浮かんだことを作品にしてくる課題が出ていました。

ほとんどの方が稲垣足穂を知らなかったのですが、今回の課題をきっかけに『一千一秒物語』を読んだ方が多かったです。

では、発表していきましょう。

 

 

月が主人公なのだが、足穂の世界は夢の中の出来事のように感じられたので、月を脳に見立てて描いたイラスト。

 

月は丸と三角と考えると、月の丸いカーブをパッチワークしているが、四角の布の角が三角にも見える。

 

夜の静かな様子。一度描いてからブルーの色を上から重ね塗りしている。

クッキリしていない曖昧な色が、足穂っぽい。

 

足穂に寄せて描くのではなく、『一千一秒物語』を読んで浮かんだイラスト。

 

自分自身が月という分かりやすいイラスト。タバコの煙で違和感を出している。

 

点描画で、ノスタルジックで陰のイメージとハードボイルド感があっていい。

 

立体・光・音・動きを一度の見れる、おもちゃ箱のような足穂っぽい作品。

 

今回は、稲垣足穂の世界を作品にしましたが、どう表現するかのアイデアがそれぞれ違っていて、とても楽しい合評になりました。

 

休憩中も他の人が発表した作品に興味津々で、みんな近くに寄ってじっくりと見ていました。

 

休憩が終わってからは、構図の質問があったので、今回の作品でどう構図を考えたかを、皆さんに聞いてみました。

余白を持たせたり、モチーフ全体を描くのではなく、端をカットするのはいいセンス。

 

テレビや映画のサイズではなく、縦長に描いてみてもいい。

このイラストなら、上に余白を作ると、月が降りてきたように見えるし、

反対に下に余白があると、紳士が月へ行ったように見えます。

構図の使い方で、イラストに想像する部分が増えますね。

 

装画や広告の仕事をする時は、ロゴが入るので、先にロゴが入るスペースを考えて描きます。

 

他に、アニメーション寄りのイラストが増えていることの話もお聞きしました。

浮世絵に描かれる女性と、中原淳一や竹久夢二が描く女性は全然違います。

その時代での美意識が変わっていくことで、女性像も変わっていってるという話でした。

漫画やアニメーションは日本の文化なので、拒絶するのではなく受け入れてみるといいよ。と寺門先生はおっしゃっていました。

 

他にも、寺門先生が装画の仕事をするきっかけの話などもお聞きして、展示をしたりコンペに出したりすることも大事だと、再認識しました。

 

今回、稲垣足穂の作品を読んで、描きたいネタがたくさん出てきたという方もいました。

稲垣足穂の世界をイラストにして、そこから半回転させて夏目漱石に寄せる。

寺門先生からは、いつも深いお話とアドバイスで、普段使わない脳に刺激を受けました。

 

1年間、ありがとうございました。

 

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