絵話塾だより

Gallery Vieが主宰する絵話塾の授業等についてのお知らせです。在校生・卒業生・授業に興味のある方は要チェック!

2014年4月13日(日)絵本ゆっくりコース・東野健一さんの授業内容

2014-04-14 23:41:12 | デッサンクラス
2014413higashino2014413higashino2年に1度の東野健一さんの授業です。
東野さんは、ポト(インド式の絵巻物)を世界各地で上演されています。どこの国に行っても関西弁で上演!ニューヨークの路上で上演していた時には、そこでたまたま観ていたニューヨークの大学講師の方に、僕の授業でぜひやってほしいと言われたそう。科目は人類学の魂の内容。東野さんもびっくりされたそうですが、言葉は通じなくても心が通じるのだととても自信になったそうです。

まずは東野さんのおすすめ絵本を紹介。
『一枚の絵』木葉井悦子
『どんどんどんどん』片山健
『土神ときつね』宮澤賢治 絵・大畑いくの
など他にも多数紹介いただきました。

続いてインドのお話。
朝昼晩3食カレーを食べることや、ガムチャという布のバスタオルの様々な使い方、お水の飲み方!まで全く知らなかった異国の日常をお聞きしました。

さぁ、ついにポトの上演、始まり、始まり~!!
『おおかみの魂』
『頭山』
『世界の始めと終わり』
『あたごの浦』
など上演いただきました。
観ている方も参加型の楽しい上演会。東野さんの大きな迫力ある声に教室の窓がビリビリ!小さいお子さんがびっくりして一瞬ワッと泣きましたが、リズム良いお話に、すぐにスッと引き込まれて最後までじっと見入っていました。
巻物は1本作るのに3年かけられるそう。直接現地に赴いてくまなくリサーチすることを大切にしているそうです。
大切なものを伝えていくことが絵本を作ることでは?と東野さん。
一生に一冊でも絵本が出来れば万々歳!それぐらいの気軽な気持ちで望むことも大事、と締めくくられました。
次回は、4月16日(水)15~17時に東野さんのポトの上演会を行います。
一般の方もどなたでも参加できます。大人(中学生以上)一人千円、小学生以下無料。
今期はこの日で最後ですので、ぜひこの機会にご参加お待ちしています!




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2014年4月13日(日)絵本研究科・古賀鈴鳴先生の授業内容

2014-04-14 23:04:57 | 絵本研究科
2014413koga2014413koga2絵本研究科・古賀鈴鳴先生の授業は今期最後です。今回も、引き続き「わたしの好きな絵本」をテーマに一人ずつ発表の時間を持ちました。このテーマで行うのは今日で4回目。皆、回を重ねるにつれ自分の伝えたいことをより明確に伝えられるようになっていて、目に見えて上達しています!また、これまで選んできた4冊の絵本の傾向も自然と見えてきました。

皆さんが今回選んだ絵本は、
『ボタン』サラ・ファネリ 訳・穂村弘
『いちょうの実』宮澤賢治 絵・及川賢治
『ねぇ、どれがいい?』ジョン・バーニンガム 訳・まつかわまゆみ
『魔法のホウキ』C・V・オールズバーグ 訳・村上春樹
などです。
作り手になるには、何か良い…というだけで終わらずに、どこがどう良いのかを言語化することが重要です。深く突き詰めて考えないとなかなか出来ないことですが、これが大事だそうです。
また、映画等から学ぶことは多いので日常的に観ると良いです。(展開のリズムや構図)

後半は課題の8ページ絵本の講評です。
昔の作品(詩・物語)に絵を付けることは絵本を作る上で勉強になります。文章がすでに完成しているので絵に専念できますが、いざやってみると難しいことにも気付きます。

自分にとって楽なもの(作りやすい得意分野)は、皆にもわかりやすく伝えられる可能性が高いです。
楽だということは、無理なく作り続けられます。古賀先生は、兼任されているイラストコースでも言われていましたが、続けることが一番大切で一番難しいことだと、ここでもお話されていました。
何でもそうだと思いますが、止めることは簡単でも、続けることは困難です。
それでも、無理なく続けられるように(嫌にならないように)自分の中で何か楽しめる工夫を見つけて、これからも絵本作りを続けていって下さい。



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2014年4月12日(土)イラストコース・イナキヨシコ先生の授業内容

2014-04-14 22:16:41 | イラストじっくり塾
2014412inaki2014412inaki2イナキヨシコ先生の授業は今日で今期最後です。本日はリトグラフ教室で使用しているプレス機を用いて「紙版画」で名刺を作りました。紙版画で作るのは名刺の絵のデザイン部分です。文字は別でパソコンで打ったもの等を切って貼ります。プレス機を使うのは初めてという方が多く、皆で助け合って行いました。
インクの色と紙の濃淡によって、版が見えにくかったり、色の調整が難しかったですが、実験的に色んな紙で一気に刷る人もいて、見え方の違いがよくわかって面白かったです。
最後に名刺交換して終わりたかったのですが、思ったより時間がかかってしまったので最後の修了式の時までに完成させることになりました。


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2014年4月6日(日)絵本研究科・高科正信先生の授業内容

2014-04-14 21:54:39 | 絵本研究科
201446takashina絵本研究科・高科正信先生は、今日が今期最後です。本日のテーマは「神話的時間」です。カナダのイヌイットの考えで、人には「日常的時間」と「神話的時間」があるそう。さて「神話的時間」とはどういう時間を指すのでしょうか。
『こどものひろば』という福音館から出ている本には『母の友』に寄せられた、母親が聞き取った子どものつぶやきが寄せられています。子どもが何気なく発した言葉に、大人はハッとしたり、笑ってしまったりします。そんな子どもの発言に、大人は、もう無くしてしまった神話的時間を思い出すのです。
『沈黙の春』で有名なレイチェル・カーソンの遺作として彼女の友人達によって出版された本『センス・オブ・ワンダー』は、神秘さや不思議さに目を見張る感性をいつまでも失わないでほしいという願いを込めたものです。子どもと一緒に、クモが巣をはる力や、石がそこにある、といったように当たり前のことに驚いたり関心を持ったり、それを共有する(同じ時間を過ごす)ことが子どもにとって大切だと伝えています。
本来、誰もが持っていた力ですが子どもの時に持っていたことを忘れている人がほとんどでは。

また、子どもが成長する時には一人でいることの方が多いのだそう。
一人は寂しいのではなく、大切な時間を過ごしている。この時間も神話的時間。
『わたしとあそんで』マリー・ホール・エッツ
『きはなんにもいわないの』片山健
『おじさんのかさ』佐野洋子
絵本を作ることは、自分のなかに「神話的時間」を持つ(取り戻す)ということ。
幸福に驚く力、いつまでも忘れないでいたいですね。






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