ガチャッ
お母さんがドアを開けてくれる
鉄製の重いドアを潜るとすぐ右に洋式のバスルームがある
トイレとバスタブが同じ部屋にあるあれだが
俺はどうもこれが好きになれない
数年に1度海外に旅行に行く俺だが、行く先行く先こればっかり
だって、お風呂入ってたらトイレ行けねーだろが!!!!
考えろ西洋人、それともスペース削減のためなのか
部屋には二つベットがあり(もちろんダブルではない、何を言っている)
化粧台、ちょっとしたクローゼット、テレビ、小さい冷蔵庫
正面の大通りが見渡せる壁一面の窓がある
ボフッ
と盛大に俺はベットに倒れ掛かった
正直足が結構きつきつだったのである
買い物とはそういうものだが
「あーーーーーーーーーしんど」
俺はそう言い放ってうつ伏せで沈黙していた
「夕ご飯どうする?
こんなん貰ったけど」
お母さんはそういうと俺の顔の横に何かを置いた
(?)
顔を少し上げて左手で其れを取り仰向けになる
「~~~10%割引券」
ここのレストランの割引券だという
ここのホテルには2種類のレストランがある
1つ目は純和風のレストラン
2つ目はバイキング形式の洋風レストラン
相当腹が減っていた俺はどっちでもよかったが
ちなみにこの割引券はバイキングの方「だけ」だった
「これメニュー」
と言われ部屋にあったメニューを見せられる
バイキングの方はステーキとかソテーとか油っぽいのが多い
ディナーセットなる選ばなくてもいい一番らくちんな方は
(2700円・・・か)
1食にしては高い
和食の方はまず目に付いたのが鰻重だった
やたらうまそうなのである、値段を見ると・・・
(3000円・・・・)
ぶっ飛んでいた
他にも山菜料理や精進料理、魚料理など純和風だ、少しお値段が張っている
「どうする?
私は和食の方がいいけど」
俺のお母さんは所謂「カロリーを気にする族」(肥満と普通の間ぐらい)なので
洋食<和食なのだ、一概に和食の方が低カロリーであることが多い
「俺、鰻がいい」
「じゃあそれにしりー」
半分冗談で言ったのに、お母さんは普段どおりにあっさり答えた
ここら辺がそもそもおかしいのである
俺のお母さんの金銭感覚はいまだに理解できない
「じゃあ行くか」
ということで部屋の外に出る
部屋の鍵はオートロックだ、俺は鍵を持っていない
「鍵もっとる?」
と俺が聞くと
「ああーーーっ!?
持ってない・・・」
どうやら忘れたらしい、正直いまさらな展開
こんなことお母さんと一緒に居たら日常茶飯時なので俺は別に何も思わない
「まああとでフロントに行けばいいやろう」
ということでエレベータで1階に
エレベータを出ると目の前にロビーがある
そこでまたお目にかかった、短冊がかかっている竹である
(・・・・・)
俺はある思いを決意しつつ横を通り過ぎレストランに向かう
どうやら洋食と和食のレストランは離れているようで
和食の方はホテルの入り口に近かった
内装も純和風で枯茶色と黒色のマーブルされた黒柿の柱で統一されて
床も木でできている
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
という問いに、模範解答をすると個室に連れて行かれる
ふと左を見るとカウンターのような席が5つぐらい見えた
どうやら一人専用の場所である
靴を脱いで下駄箱に入れようとしたら
「あ、私がしますので」
と仲居さんのような人にお任せする
木製の廊下に移り変わると直ぐに
「こちらでございます」
と足を折り曲げて両手で襖をスライドさせる
中を見ると6人は座れそうな個室で
何やら蛇のような字が書いてる掛け軸
そして掛け軸の前にはお決まりの生花
中国のどこか山奥のゆったり流れる水流の上で書いた山々の水墨絵画
別に特別の部屋でもないのに、この造りなのである
(これは高級だな・・・)
と思いながら二人でメニューを見ると
部屋で見たメニューより品数が多い
どうやらあっちのはサンプルのようだった
「それではお決まりの頃にお伺いします」
この台詞たびたび聞いているが、なんとなく納得いかない
そんなもん分かるわけない
そしてメニューを見ていると鰻重より300円ほど安い鰻定食があった
俺はそれにする、と言ってそこに寝転んだ
「失礼します」
と、あまりにも突然またさっきの仲居さんが戻ってきたので
俺は腹筋をするように寝た瞬間また起き上がった
(はぁはぁ、あ、ぶ、な、い・・・)
俺は他人の前ではクールで大人じゃないといけない
というかまあ昔からこうやって生きてきたので染み付いているわけだ
どうやらお茶を持ってきたらしい、お盆にある冷たい緑茶を丁寧に座卓の上に置くと
また帰っていった
お母さんも決まったらしく・・・ベル無いじゃん
ということで俺が仲居さんを呼びに行こうとして襖を開けると
狙っていたかのように目の前に立っていた
「お決まりになりましたか」
(じゃねーよ!びびっただろ)
と、心の中で突っ込みをして注文をする
そして、来たのがこれだ!!!!
ああ・・・今でも思い出せるあの「本物の野生」の鰻のあの
香ばしい香り、芳醇な肉質、潤沢でいて無駄の無い油分
外はサクサクカリカリ中はしっとりな食感
山椒などもはや邪魔と思えるほどの旨み
食後のデザートが邪道と思えるほどの満足感
スーパーで売られている1000円の鰻など
もはや「偽者です」と言わんばかりのこの差は一体なんだろうか!!!!
この鰻は養殖より小さめ、しかしこれがまた腹8分目で完璧です
2700円ご馳走様でした!(パン!パン!)
それにしてもワサビが添えてあったのがちょっと?でした
一応付けてみたけど、無くてもいいんじゃない?
お母さんがドアを開けてくれる
鉄製の重いドアを潜るとすぐ右に洋式のバスルームがある
トイレとバスタブが同じ部屋にあるあれだが
俺はどうもこれが好きになれない
数年に1度海外に旅行に行く俺だが、行く先行く先こればっかり
だって、お風呂入ってたらトイレ行けねーだろが!!!!
考えろ西洋人、それともスペース削減のためなのか
部屋には二つベットがあり(もちろんダブルではない、何を言っている)
化粧台、ちょっとしたクローゼット、テレビ、小さい冷蔵庫
正面の大通りが見渡せる壁一面の窓がある
ボフッ
と盛大に俺はベットに倒れ掛かった
正直足が結構きつきつだったのである
買い物とはそういうものだが
「あーーーーーーーーーしんど」
俺はそう言い放ってうつ伏せで沈黙していた
「夕ご飯どうする?
こんなん貰ったけど」
お母さんはそういうと俺の顔の横に何かを置いた
(?)
顔を少し上げて左手で其れを取り仰向けになる
「~~~10%割引券」
ここのレストランの割引券だという
ここのホテルには2種類のレストランがある
1つ目は純和風のレストラン
2つ目はバイキング形式の洋風レストラン
相当腹が減っていた俺はどっちでもよかったが
ちなみにこの割引券はバイキングの方「だけ」だった
「これメニュー」
と言われ部屋にあったメニューを見せられる
バイキングの方はステーキとかソテーとか油っぽいのが多い
ディナーセットなる選ばなくてもいい一番らくちんな方は
(2700円・・・か)
1食にしては高い
和食の方はまず目に付いたのが鰻重だった
やたらうまそうなのである、値段を見ると・・・
(3000円・・・・)
ぶっ飛んでいた
他にも山菜料理や精進料理、魚料理など純和風だ、少しお値段が張っている
「どうする?
私は和食の方がいいけど」
俺のお母さんは所謂「カロリーを気にする族」(肥満と普通の間ぐらい)なので
洋食<和食なのだ、一概に和食の方が低カロリーであることが多い
「俺、鰻がいい」
「じゃあそれにしりー」
半分冗談で言ったのに、お母さんは普段どおりにあっさり答えた
ここら辺がそもそもおかしいのである
俺のお母さんの金銭感覚はいまだに理解できない
「じゃあ行くか」
ということで部屋の外に出る
部屋の鍵はオートロックだ、俺は鍵を持っていない
「鍵もっとる?」
と俺が聞くと
「ああーーーっ!?
持ってない・・・」
どうやら忘れたらしい、正直いまさらな展開
こんなことお母さんと一緒に居たら日常茶飯時なので俺は別に何も思わない
「まああとでフロントに行けばいいやろう」
ということでエレベータで1階に
エレベータを出ると目の前にロビーがある
そこでまたお目にかかった、短冊がかかっている竹である
(・・・・・)
俺はある思いを決意しつつ横を通り過ぎレストランに向かう
どうやら洋食と和食のレストランは離れているようで
和食の方はホテルの入り口に近かった
内装も純和風で枯茶色と黒色のマーブルされた黒柿の柱で統一されて
床も木でできている
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
という問いに、模範解答をすると個室に連れて行かれる
ふと左を見るとカウンターのような席が5つぐらい見えた
どうやら一人専用の場所である
靴を脱いで下駄箱に入れようとしたら
「あ、私がしますので」
と仲居さんのような人にお任せする
木製の廊下に移り変わると直ぐに
「こちらでございます」
と足を折り曲げて両手で襖をスライドさせる
中を見ると6人は座れそうな個室で
何やら蛇のような字が書いてる掛け軸
そして掛け軸の前にはお決まりの生花
中国のどこか山奥のゆったり流れる水流の上で書いた山々の水墨絵画
別に特別の部屋でもないのに、この造りなのである
(これは高級だな・・・)
と思いながら二人でメニューを見ると
部屋で見たメニューより品数が多い
どうやらあっちのはサンプルのようだった
「それではお決まりの頃にお伺いします」
この台詞たびたび聞いているが、なんとなく納得いかない
そんなもん分かるわけない
そしてメニューを見ていると鰻重より300円ほど安い鰻定食があった
俺はそれにする、と言ってそこに寝転んだ
「失礼します」
と、あまりにも突然またさっきの仲居さんが戻ってきたので
俺は腹筋をするように寝た瞬間また起き上がった
(はぁはぁ、あ、ぶ、な、い・・・)
俺は他人の前ではクールで大人じゃないといけない
というかまあ昔からこうやって生きてきたので染み付いているわけだ
どうやらお茶を持ってきたらしい、お盆にある冷たい緑茶を丁寧に座卓の上に置くと
また帰っていった
お母さんも決まったらしく・・・ベル無いじゃん
ということで俺が仲居さんを呼びに行こうとして襖を開けると
狙っていたかのように目の前に立っていた
「お決まりになりましたか」
(じゃねーよ!びびっただろ)
と、心の中で突っ込みをして注文をする
そして、来たのがこれだ!!!!
ああ・・・今でも思い出せるあの「本物の野生」の鰻のあの
香ばしい香り、芳醇な肉質、潤沢でいて無駄の無い油分
外はサクサクカリカリ中はしっとりな食感
山椒などもはや邪魔と思えるほどの旨み
食後のデザートが邪道と思えるほどの満足感
スーパーで売られている1000円の鰻など
もはや「偽者です」と言わんばかりのこの差は一体なんだろうか!!!!
この鰻は養殖より小さめ、しかしこれがまた腹8分目で完璧です
2700円ご馳走様でした!(パン!パン!)
それにしてもワサビが添えてあったのがちょっと?でした
一応付けてみたけど、無くてもいいんじゃない?
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